突然のmedia teleconference 開催には、ビックリしましたね。
なにが有ったのかと思い、とりあえずWhat'sNewを確認したところ「サンプル採取が上手く行った」ことの報告でした。
人類史上初のことでもあり、地球外の環境でドリルで岩を砕いてサンプルを採取する難事業を達成した喜びは、わかる気がします。
しかし、作業として事前に日程など予測できないことではないと思いますが、採取したサンプルを見るまでは不安があったのでしょうか?
スコップにサンプルを載せて誇らしげですね。とにかく、みんな大変喜んでいます。
下図が初ドリルによって採取されたサンプルです。Sol193にMastCamで撮影されたものです。
この後、CHIMRAによってサンプルを篩にかけてからChemMinとSAMによる分析が行われる予定です。
CHIMRA とその篩、そしてドリルです。
下図は、Sol137、138および141にMastCam(右)で現地時間で8:30から9:30に撮影された、現在Curiosityが調査中の場所です。
"John Klein" でドリルを行っている間にAPXSによる25回の分析、MAHLIによる1,000を越す画像、ChemCamによる12,000を越すレーザーショットが行われました。
下図は、ドリルを行う候補であった"Wernecke,"です。
DRTによってブラシを掛けられたところにChemCamからレーザーショットを受けています。
Sol169にブラシを掛けられ、Sol173にMAHLIによって撮影されたものです。
下図は、Opportunity(左) 、Phoenix(中)、Curiosity(右) それぞれのドリルによるサンプル採取跡です。
ドリルと言ってもかなり違います。Curiosityのドリルの威力が如何に凄いか、わかりますね。
分析結果の発表が待ち遠しいです。
2月11日のWhat'sNewにSol173にMastCamで撮影された興味深い画像が紹介されています。
火星でも地球上で見られるのと同様の風食による珍しい岩石の様子が紹介されています。
Sol173というと、Sol170に「 "John Klein." でDrill使用準備開始」がされ、Sol175には「"John Klein"で"drill-on-rock checkout"」が実施されたので、その間に撮影された画像ということですね。
下図の中の上の物質は、「自動車のドアの取っ手」「フードの装飾」または、「他の何か金属性のもの」に見えます。
しかしながら、風によって浸食されて出来たものだとのことです。
上図の「自動車のドアの取っ手」のようなところを拡大した画像が下図です。
下図は、地球の南極のTaylorValleyで観測された「粗粒玄武岩から形成された風食礫」です。
下図の左は、南極のArenaValleyで見られる数百万年に亘る風による侵食の結果、形成された砂利です。
下図の右は、北ノルウェーの海岸で見られる風による侵食の様子です。
下図は、 花崗岩と粗粒玄武岩の間の接触域に沿って風で浸食された様子だそうです。
黒色の部分が玄武岩で長年風によって磨かれて滑らかになっています。
以上、風による侵食の様子が地球と火星で見られるということです。
しかしながら、事務局としては、この時期に、この件について発表があったのには、少し違和感を覚えました。
Sol182に火星史上初の「full drilling」が実施されて、さて次は分析開始の報告を期待していたので、一寸拍子抜けですね。
この記事を最初に見た時には、「full drilling」を上回るニュースかと期待したのですが・・・
サンプルを評価する間のトリビアというところですかね。
それにしても「自動車のドアの取っ手」に見えるものは、分析したんでしょうか?
分析しなくても「文明の証拠」ではないと断言できるものなんでしょうか?
それなりに興味深い話ではありますが・・・
Curiosity!やりました!
火星初のサンプル採集のため「full drilling」がSol182に実施されました。
昨年8月の「sky-crane」での着陸と同等の火星探査史上の大きなマイルストーンとなるものです。
もう少し時間を掛けるかと思ってましたが、予想が裏切られました。
上図の真ん中の黒い穴です。直径 1.6cm、深さ 6.4cmです。
右側がSol180に行われた"mini drill,"の跡ですね。
ここで採取したサンプルをCHIMRA経由でSAM とCheMin に届けて、詳細な分析を行う予定です。
*CHIMRA(Collection and Handling for In-situ Rock Analysis )
下図は、Curiosityが "John Klein" のサンプル採取の為、ドリルを近づける様子を動画にしたものです。
(HazCamで撮影した3枚の画像で構成されています。)
下図は、サンプル採取の前にいくつかテストを実施した場所を示しています。
(下図は、Sol166にMastCamにて撮影されたものです。)
"Brock Inlier," は、APXSで分析され、MAHLIで画像を撮りました。
"Wernecke"は、DRTでブラシをかけ、APXSとChemCamで分析し、MAHLIで画像を撮りました。
"Thundercloud"は、岩をこつこつ叩く"drill-on-rock checkout" testの目標で、APXSとChemCamで分析する為とMAHLIで画像を撮りました。
SAMとCheMinの分析結果が楽しみです。
Curiosityの2月7日のWhat'sNewによりますとSol180に"mini drill" test を実施しました。
下記の画像を見る限り、成功と言えると思いますが、まだNASAは、評価中です。
でも、いよいよ本格的な岩石分析の為の火星史上初のfull drillingが行われることでしょう。
ドリルが削った穴は、直径 1.6cm、深さ 約2.0cmです。直径は、かなり正確に掘られたということでしょうね。
ターゲットの岩の硬さがわかりませんが、Curiosityのドリルは、刃の硬さや駆動力等、流石に性能が高いようです。
今後の使用にも問題ないでしょうかね。
下図は、ドリルが削る前と後をアニメーションで示しています。
数日後には、full drillingが行われそうです。
そのサンプルがCuriosityの分析機器に投入されるのが待ちどうしいですね。
バレンタインのチョコのような甘い結果を期待しましょう。
本格的なドリルを行う前の手順は、以下の通りです。
1."drill-on-rock checkout" : 打撃動作のみ(回転運動なし)。
2."mini drill," : 打撃と回転によるミニテスト。
3.full drilling : 本格的なドリル使用。
Sol176に"John Klein" で"drill-on-rock checkout"を実施した結果が下記です。
約10cmの距離から撮影されたMAHLIでの画像です。打撃痕の幅は、約1.7cmです。
下図は、ドリルの刃の横からの画像です。Sol172にChemCamのRMIによって撮影されました。
刃の幅は、約1.6cmです。
下図は、刃の先端の正面からの画像です。Sol172に撮影されました。
大きい画像で見ると右下に2.3mmのスケールバーが見えます。
*参考値
Sol172=1月29日16:19~1月30日16:57 JST
Sol176=2月2日18:57~2月3日19:35 JST
火星協会のMDRSでのシーズンの各チームのシュミレーションが順調に進んでいます。
現在は、Crew123チームが活動中です。
今回は、1月12日から1月26日に活動したCrew122のHI-SEASチームについて紹介します。
Crew122は、HI-SEASのメンバー6名と調査チームの1名の7人で編成されていました。紹介ビデオです。
メンバーや調査チームについては、2012年7月10日の「火星料理人6名決定」でお知らせしてます。
下記は、MDRSでのHI-SEASチームの写真です。楽しそうで、羨ましいです。
最終レポートも提出されています。これからハワイで開始される120日間のシュミレーションの良い準備となったようですね。
MDRSで作った料理の一部分が紹介されています。
Angelo VermeulenさんがMDRSのGreenHabから野菜や果物の安定的な収穫に成功しました。
これで食卓が格段と魅力的になってますね。
下記の写真のいくつかは、レシピ等が公開されていますので興味あれば写真をクリックしてください。
のり巻や鮨もありますね!
HI-SEASのサイトでは、Recipe Contest 2013が行われています。料理に興味のある方は、応募しては如何ですか?
締め切りは、3月8日です。
採用されたら、ハワイで行われる120日間のシュミレーション中に、クルーがあなたのレシピによる料理を作ります。