以前当ブログで火星-地球間の通信に関して「革新的なブロードバンドを求む!」で下記の通りお伝えしていました。
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NASAは、2020年代には、従来型の通信ではなく、革新的な通信手段を採用したい考えです。
そのため、民間の活力を利用したいとのことです。
現在考えられている技術としては、レーザーや光通信だそうです。
レーザーは、2013年10月に月-地球間でLADEE(Lunar Atmosphere and Dust Environment Explorer) missionにより実証されました。
*LADEE(Lunar Atmosphere and Dust Environment Explorer) mission
LADEEは、月-地球間の382,000km以上の距離で622メガビット毎秒(Mb/s)の驚異的なダウンロード速度を達成しました。
因みに、Curiosityが直接地球との通信をX-band direct-to-Earth (DTE) を用いて地球のDeep Space Network 34m antennaと通信した場合は、500 b/s以下の速度です。
Curiosityが火星周回機を経由して地球と通信する場合は、 2 Mb/sとなり、1Solあたりで500 Mbの通信が可能となります。
*2Mb/sで1Solなら177,240Mbになりそうですが、周回機がCuriosityと通信する時間が限られているため500Mbとなってます。
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そうした背景の中で19日にGIGAZINEでElon Muskさんが火星でも通信可能なインターネット環境の構築を計画中という記事が掲載されました。
ネタ元は、Bloomberg Businessweek です。
以下、記事の引用です。
「複数の通信衛星を1,200km程度の低軌道に並べて宇宙空間でもインターネットが使用できるネットワークを構築するとのことです。
それによって、現在のインターネット通信よりも高速で安価なインターネット環境を提供できるようになる見込みです。
スペースXの計画では、何百という通信衛星が地球から1200km程度の低軌道を周回することになる見込みです。一般的な通信衛星は地球から1400kmから3万6000kmの距離の中軌道に存在するのですが、これらよりも地球に近い位置に通信衛星を配置することで、送受信機の発生電力を低く抑え、通信速度を高速化できるようになる、とのこと。」
さらに、21日にはEngadgetでSpaceXがGoogleとFidelityから10億ドルの資金を調達との記事が掲載されました。
以下、記事の引用です。
「 SpaceX は今回の資金の使途について、公式発表では「宇宙輸送・再利用性・人工衛星製造分野での継続的なイノベーションのため」とふんわりした書き方をしています。」
SpaceX恐るべし!ですね。
ところが、日本も技術面では、負けていません!
22日のNikkeiのweb版で「照明光で高速通信 水中・病院でも自在に」という記事が載っていました。
以下、記事の引用です。
「仕組みはこうだ。発光ダイオード(LED)などの照明に取り付けた通信モジュールが照明の光のオンとオフを制御する機能を持つ。これが光を点滅させて「0」「1」のデジタル情報で表現する。スマホやパソコン、テレビなどが光を受けることでデータを受信し、情報を閲覧できる。蛍光灯や白熱電球に比べ、高速で点滅が可能なLED照明の普及により実用化の動きが一気に進んできた。」
この分野は、日本が進んでいるようです。
*事務局は、可視光通信について全く知らなかったので、調べてみたところ「可視光通信コンソーシアム:VLCC」という団体がありました。
VLCCのHPから以下に一部引用します。
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可視光を通信に利用することで、従来の無線や赤外線で生じていた問題点を克服することができ、「ユビキタス(遍在的)」で「超高速」で、「人体や電子機器にも影響しない」という、今までにない新しい通信手段として期待されています。
■特性
可視光を用いた通信には従来の通信にはないさまざまなメリットがあります。
●可視光域は人間に安全なため、照明に用いている数ワットという高い電力でそのまま送信する事ができる
●照明は至る所に設置されているため、照明機器に通信機能を付加するだけでワイヤレス環境が構築できる
また、現在携帯電話や無線LAN等で広く用いられている無線通信ですが、一般に
■電磁波の人体への影響から送信電力を上げることができない
■電波法による制約から、広帯域な無線周波数を自由に使うことができない
■病院や宇宙船内では精密機器への影響から無線は使用できない
といった問題があります。しかし、可視光通信では以上の問題が解決できます。
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以上、通信についての最近の話題をメモしました。
とにかく、いろんなことが考えられていて、科学技術の進化は、凄まじいということですね。