火星への道

有人火星探査の実現を夢見て!火星ミッションの情報を提供しています。

宇宙の傑作機 ルノホート

2010-08-30 22:15:40 | 火星協会
みずもとさんが本を出されました。
身びいきの引き倒しですが、下記のとおり紹介します。

「宇宙の傑作機14 ルノホート」
発行は、風虎通信さんです。

スペースサイトさんで下記のとおり紹介されています。

 ☆【お知らせ】 宇宙の傑作機14「ルノホート」の通販が始まりました。
くだん書房さんにて取り次ぎが行われております。
くだんさんのサイトURLは、

http://www.kudan.jp/index.html

こちらの「通信販売のご案内」を参照の上、お問い合わせ下さい。
取り扱いが少数部数ですので数が限られます、ご注意下さい。
(過去の傑作機シリーズも同書房で取り扱われますが、売切状態が多いようです。)☆


上記のくだん書房さんのサイトに入って

科学技術をクリックして

http://www.kudan.jp/EC/kagaku.html

そして宇宙の傑作機14 ルノホートに行き着くわけです。

http://www.kudan.jp/EC/mokuroku/photo/uchuunokessakuki14.jpg

大変面白く読ませていただきました。
米ソの宇宙開発競争の中のひとつのドラマが描かれています。
月への有人のレースでは、米国が優位に立っていた時代。
セルゲイ・コロリョフの晩年の夢をアレクサンダー・ケマルジャンとゲオルギー・ババキンが引き継いで成し遂げたものです。
コロリョフは1966年1月14日に亡くなっています。さぞかし残念だったことでしょう。
彼の夢の月面車は、地球上の5人が動かす月面上のラジコンカーというワクワクするものでした。
アポロ計画が1961年から始まり1972年に終わりを迎える中(もちろん人類初の月面着陸は1969年7月20日でしたね。)
ルノホート1号は、1970年11月10日に雨の海に降り立ち、約11ケ月活動し10km程を走破し、
ルノホート2号は、1973年1月8日に晴の海に降り立ち、約4ケ月の活動で37km程を走破しました。

後は、読んでのお楽しみ~

下は、全く関係なくイタリアのどなたかの玄関です。
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まだまだやってます

2010-08-28 23:53:25 | Weblog
8月25日にCMO 日本語版 第375号が発表されました。
今回は、「国際火星観測者協会(仮称)」(ISMO)という形での第一回目です。

日本の私達は、下記の東亜天文学会 火星課のCMOを見れば必要な情報は充足するとのことです。

http://www.hida.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmo/S3_J_index.html

内容は下記のとおりです。

①巻頭論文:クリストフ・ペリエ: 火星の赤い表面を菫色で観測する事の意味(2005年接近の經驗から)

②09/10 CMOノート(3): 北半球春分後の朝の蒼い模様

③CMO 2009/2010 Mars Report #19: 16 July 2010 (λ=119°Ls) ~ 15 August 2010 (λ=133°Ls)

④Ten Years Ago (180)

⑤2010年度版『天文年鑑』火星項を糾弾する (『天界』8月号より転載)


それと英文でのCMO#375を見れば、補完し合えますね。
私は、CMOで使われているカタカナの地名が私の親しんでいるのと少し違うことがあるので英文で確認してます。

http://homepage3.nifty.com/~cmomn4/CMO375.pdf

①はかなり専門的で、私には理解不能です。
②は、今回の小接近での朝方のシルチス・マイヨル、アエテリア、マレ・アキダリウムの観測での朝霧の影響を考察しています。
ブルークリアリングなるものは、否定してます。
③が今回の7月16日から8月15日までの観測報告です。今回は、4人の方の報告のみです。
視直径は4.9"から4.5"に落ちており、特に視赤緯は4°Nから3.6°Sとなったとのことです。
かなり見にくいと思います。
中央緯度φは26°N、位相角ιは33°から28°となっています。

詳しくは、下記にて
http://www.hida.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmo/375/Report19.htm

まだ、結構観測できていますね。
いよいよ次回は、8月の後半を報告するとの予告がされているので、次回で観測は終了しそうです。
次回の接近は、2012年3月5日ですが更に小接近となります。
地球との距離が10,078万km(2003年の倍近い距離です。)
最大視直径が13.89秒です。今年の接近時が14.1秒でしたから更に小さいということです。
火星通信の方々の活動を見ていると、改めて「継続は、力なり」という言葉が実感されますね。
この蓄積されたデータは、実際に火星に行った時に更に有効な情報となると思います。
今までの活動に敬意を払うと共に、今後の活動にも期待しております。
若手(小中学生辺り)の育成もお願いしたいですね。

下記は、全く関係ないですが、イタリアで見かけたジャックラッセルテリアです。
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マーズダイレクト

2010-08-23 23:18:29 | 520MARS
マーズ・ダイレクト―NASA火星移住計画
ロバート ズブリン
徳間書店

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最長宇宙滞在

2010-08-23 23:16:11 | 520MARS
地球を離れた2年間―人類の夢、火星への挑戦
ワレリー・V. ポリャコフ
WAVE出版

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塩抜きは辛そう

2010-08-23 22:29:26 | 520MARS
8月16日で75日目となりました。
宇宙船の位置は、地球から:8,089,000km(27光秒)、火星から:234,374,000km(781.1光秒)となっています。
地球との交信も27秒の遅れが出ているのですね。
今のところ、皆さん順調の様子です。

現在やっているテストを英文のまま紹介します。

通常のテストは、以下のとおり
①Estimation of effectiveness of physical trainings – “PROPHYLAXIS” (IBMP).
②Sodium consumption, fluid homeostasis and arterial pressure regulation – “Nutrition” (Germany).
③Association between psychological characteristics and cardiovascular system functioning – “CardioPsy” (ЕSА).
④Autogenic training as self-regulation procedure – “Self-regulation” (IBMP).
⑤Questionnaire about sleep quality “Blue light-2” (ESA).
⑥Investigation of sleep system resistance to stress – “Sleep-1” (Russia).
⑦Monitoring of neurobehavioral functions “Operator”(USA)
⑧Group structure and cooperation “Distance” (ESA)
⑨Prophylaxis with vibration “Galileo” (ESA)

計画に沿って実施されているテストは、下記のとおり
(a)Estimation of psychophysiological state and capability – SOPR-monitoring (IBMP)
(b)Monitoring of neurobehavioral functions (USA).
(c)Techniques of virtual reality – “Earth” (Spain)
(d)Psychomotor and psychophysiological computerized tests “Blue light-1” (ESA)
(e)Non-verbal communication in isolation «Contact» (China)
(f)Gaseous exchange during veloergometry “VEL” (IBMP)
(g)Investigation of physical work capability “MO-3” (IBMP)
(h)Distance monitoring of pulse and respiration – “Bioradiolocator” (IBMP).
(i)EEG during the investigation of sleep system resistance to stress – “Sleep-2” (Russia).
(j)Investigation of physical characteristics “Leonardo” (ESA)
(k)Traditional Chinese medicine “Pulse-tongue” (China)
(l)Microbiological monitoring of surfaces and gas environment – “Micro-2” (IBMP).

①は、筋トレの効果測定ですね。
昨今、米生理学誌「Journal of Physiology」で、ISS滞在の9人の宇宙飛行士を調査した結果6ケ月で筋力が40%ダウンするという報告がありました。
それで、火星などとても行けないという意見がネット上で飛び交ってますが、ワレリー・ポリャコフの偉業がありますから回復可能なダメージではないかと思っています。
今の80歳は、すごいんだぞ~

以下、2010年5月12日の当ブログのコメントです。
<このミッションが無事終了した時は、ワレリー・ポリャコフによって成し遂げられた連続宇宙滞在日数438日の更新が限定条件付きながら成し遂げられることになります。
ポリャコフさんは、総宇宙滞在日数679日と連続宇宙滞在日数438日でそれぞれ世界記録としてギネスに認定されています。
1回目:1988年8月29日~1989年4月27日、241日
2回目:1994年1月8日~1995年3月22日、438日>

②は、Diego UrbinaさんがTwitterで言っていた塩抜きの食事が始まったのです。
睡眠や人間関係への注意が払われているようです。
テストを企画しているところもIBMP、ロシア、ESA、ドイツ、スペイン、アメリカ、中国と多くの参加が嬉しいところです。


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泥火山でい

2010-08-21 18:05:31 | 火星地形
8月20日のMarsDailyによりますと、生命探査のためにアキダリア平原(Acidalia Planitia)で多数の泥火山が詳細に観測されているとのことです。
Oehlerさんと彼女の共著者Carlton Allenさんによる研究です。
Dorothy Oehler(research scientist at the Astromaterials Research と Exploration Science Directorate at NASA’s Johnson Space Center)



Mars Reconnaissance Orbiter(MRO)搭載のCRISM(画像分光計)から得られた画像を分析した結果です。

同じものではないですが、泥火山の画像は、下記にて
http://apod.nasa.gov/apod/ap090330.html


Oehlerさん達は、Icarusの8月号で発表したレポートで、その地域で1万8000以上の円形のマウンドをマッピングしたことを報告しています。
彼らの見積りでは、このままマッピングを続けるなら、その領域で4万以上の泥火山を見つけることができるということです。
2人の科学者は、マウンドが他の工程で引き起こされた可能性を除外しています。
報告書では、マウンドが隕石によるインパクトやice-cored マウンドや蒸発堆積物や溶岩流による構造であるはずがない詳細な説明を提供しています。

Kenneth Tanakaさんは、「Oehlerさんの報告は、はるかに詳細に泥火山の数と位置を記録することによって、原始の生命の生息地として、より深くそれらの起源と関与の可能性を分析します。」と言ってます。
Kenneth Tanaka(米国地質調査所(the U.S. Geological Survey)のAstrogeology Science Centerの科学者)


また、Tanakaさんは、これらの特徴(また、火星の北平野のほかの場所にも現れる)が、生命の兆候を検索する良い場所であると言ってます。
泥火山は、ガス、液体の、そして、きめ細かに粒状の岩石(または、泥)の混合物が数メーターか数キロメートル地下から表面まで追し出されて出来た地質構造です。
地球上では、泥火山は石油産業で重要な意味を持っています。
なぜなら、陸で見つけられたものは、油層を予測することが判っています。

火星の泥火山の大きさは、直径が10km程度までで高さが数100メーター程度までです。
火星の表面が生命に不適である一方、微生物は地下に存在できると考えられています。
泥火山はかなりの深層から表面に地下の物質を持って来ているので、科学者に火星の深層部分の物質を提供します。

この研究は、火星上で生命を確立するための最適な場所であるかもしれない地域を決めることを助けることができます。
探査ミッションは、有機的なbiosignaturesを最も持ちそうなサイトを狙うのにこの情報を使用できるでしょう。

一方でTanakaさんは、泥火山は20-30億年前のものであるので生命の兆候を見つけるためには適切ではない場所になっているかもしれないと言いました。
更に、より良い場所は、最近のクレーター衝撃地点とより若い高水流量からの堆積物のあるところを含みます。と言ってます。

Tanakaさんは、biosignaturesを捜し求める宇宙生物学者のために、良い代替の位置としてAthabasca Valles(アサバスカバレス)と呼ばれる火星の谷を示します。
科学者は、そこの年代を2-3000万年前であると見積もっています。
火星でそれは、最も若いチャネルです。

Oehlerさんと彼女の同僚は、事実上、Acidaliaの円形構造が泥火山であるという更なる証拠を提供するためにMRO画像を分析し続けることを望んでいます。
「私たちは、Acidaliaが長期に亘って水源であったため、生命で豊富であったかもしれない場所であると信じています。」と、Oehlerさんは、言いました。
「生命が今までに火星で発展したのなら、そこは生命の徴候を探すためのより良い場所の1つです。」とも言ってます。

ネタ元は、Astrobiology Magazineで詳しい画像が載っています。
詳しくは、下記にて
http://www.astrobio.net/exclusive/3586/mud-volcanoes-on-mars

http://ntrs.nasa.gov/archive/nasa/casi.ntrs.nasa.gov/20100005634_2010005251.pdf

NASAが2009年に纏めたレポートがありますね。
泥火山は、アキダリア平原だけではないようで。
クリュセ、ユートピア平原、イシディス平原などにも見られるようですね。
http://ntrs.nasa.gov/archive/nasa/casi.ntrs.nasa.gov/20090010216_2009009632.pdf

泥火山がこんなにたくさんあるのを初めて見ました。
Tanakaさんは、生命の探査に良い場所だと言いながら、古すぎるので難しいかもとブレている感じです。
でも、探査して面白いところではないかと思います。
火星に行ける様になった場合は、じっくりと調査を進められると思いますのでこの地に人類が足跡を記す可能性がありますね。
泥火山は、古い年代のものしかないのでしょうか?
新しい泥火山があったら、それは最優先で行くべきところとなるでしょうが。

泥火山については、下記にて
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B3%A5%E7%81%AB%E5%B1%B1
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美味しい生活なのか?

2010-08-16 23:27:02 | 520MARS
MARS500のdiegouさんからのTwitterから最近の情報をお知らせします。

詳しくは、下記にて(皆さん、フォローしてください)
http://twitter.com/diegou

59日目には、地球から3,091,075km(10光秒)、火星から96,664,915km(322光秒) となった想定です。
8月16日には、新しいテストが始まるとのこと。
その中には、食塩抜きの食事がテストされるようですね。

下記は、クルーの食事風景です。



是非、大きいサイズで見てください。
http://www.esa.int/images/IMG_0372.jpg

肉類が見当たりませんが、朝食なんでしょうか?
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40億年前の火星と似た環境が地球にある?

2010-08-12 22:54:58 | 火星地形
7月30日のMarsDailyによりますとOdysseyのデーターからNili Fossaeで熱変成を受けたと見られる粘土-炭酸塩岩についてthe journal Earth and Planetary Science Lettersに発表されたとのことです。



Nili Fossaeは、北緯25°、東経75°辺りでイシデス平原の近くですね。
約40億年前に熱水が存在しており、生命活動の可能性が強く示唆されています。

論文はAdrian J. Brownさん他による "Hydrothermal formation of Clay-Carbonate alteration assemblages in the Nili Fossae region of Mars"というタイトルです。

火星のNili Fossae 領域で発見された炭酸塩を含んだ岩がultramafic岩(たぶん komatiitic)の熱水変成で作られたのを示唆しています。
岩石関係、詳しくないのでご存知の方、教えていただけると嬉しいです。
komatiiticは、コマチ岩というらしいのですが・・・

このことにより、「太古の火星でその熱水活動がNili Fossaeで十分なエネルギーを生物活動に提供したと示唆します」とのことです。

今後の探査の重要な候補地でしょうね。
でも、2008年11月23日の当ブログで触れたMSL(Mars Science Laboratory)の4箇所の着陸候補地には入ってませんがね。


詳しくは、下記にて
http://www.marsdaily.com/reports/Rocks_On_Mars_May_Provide_Link_To_Evidence_Of_Living_Organisms_Roughly_4_Billion_Years_Ago_999.html

火星のNili Fossaeの類似環境が地球の西オーストラリアの東Pilbara地域のArchean火山だろうという議論もしているとのことです。
火山活動による熱水環境での生命活動が40億年前の火星の状況を再現できると考えるとわくわくします。

西オーストラリアか~。何とか行けない所ではないですね。

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魅力のトライアングル

2010-08-08 22:36:44 | 日本
8月6日のMarsDailyによりますと日本時間で12日から14日西の空に惑星がまとまって見られるとのことです。
日没後1時間くらいから西の低い位置に見えるとのこと。
まず、金星が一番明るく輝いていてハッキリ見えるので位置確認し易い。
金星と火星と土星がトライアングルを形作っているので探しやすいようです。
水星は、一番低い位置なので場所を選ばないと見逃す可能性あります。
もうひとつは、きれいな夜空が必要だと言ってますね。
横浜は、現時点の天気予報だと晴れそうですが、雲もありそうです。

詳しくは、下記にて
http://www.marsdaily.com/m/



東京の日没は、13日で18時34分となっています。
13日、14日は、三日月も参戦する予定です。(上の画像は、アメリカ時間なので日本は1日早くなります。12日が13日、13日が14日です。)
天文年鑑で確認すると水星は、20時前に沈み、21時前には、土星、金星、火星も順に沈むようです。
星空年鑑でもこのことを取り上げていて、望遠鏡があれば土星の輪も確認できるのではないかと言ってます。
昨日今日は、地元のお祭りでお神輿やら盆踊りで夏らしかったですが、夜空を眺めるのも夏の風情ですね。
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また一歩近づきました

2010-08-05 23:33:37 | EXOMARS
NASAとESA共同のEXOMARSは、2016年、2018年と周回機と着陸機を打上げる予定です。
そして2020年代には、いよいよ火星からのサンプルリターンが実現します。

その第一陣の2016年打上げ予定の周回機(The ExoMars Trace Gas Orbiter)に搭載する機器を決定したとの発表が8月2日にありました。



周回機は、ESAの着陸機(Europe’s entry, descent and landing demonstration vehicle)と一緒にNASAのロケットで火星へと打上げられます。

<搭載機器>
①MATMOS(Mars Atmospheric Trace Molecule Occultation Spectrometer)
 大気の分子成分の極低濃度を検出する赤外分光計。
 主任研究者:Paul Wennberg(カリフォルニア工科大学、パサディナ、米国)
 参加国: 米国、カナダ。

②SOIR/NOMAD(High-resolution solar occultation and nadir spectrometer)
 大気の中の微量な構成成分を検出して、表面でのそれらの分布を描くための赤外分光計。
 主任研究者:Ann Vandaele(宇宙航空ベルギー研究所、ブリュッセル、ベルギー)
 参加国:ベルギー、イタリア、ES、GB、米国、カナダ。

③EMCS(ExoMars Climate Sounder)
 赤外放射計は、分光計データの分析を補助するため、大気中のほこり、水蒸気、および化学物質の毎日の全球測定を供給する。
 主任研究者:John Schofield(ジェット推進委研究所、パサディナ、米国)
 参加国: 米国、GB、フランス。

④HiSCI(High-resolution Stereo Color Imager)
 カメラは、8.5kmの幅でpixel当り2mの解像度の4色立体画像を提供する。
 主任研究者:Alfred McEwen(アリゾナ大学、ツーソン、米国)
 参加国: 米国、CH、GB、イタリア、DE、フランス。

⑤MAGIE(Mars Atmospheric Global Imaging Experiment)
 他の機器をサポートする全体像を提供する広角のマルチスペクトルのカメラ。
 主任研究者: Bruce Cantor(マリン宇宙科学システム、サンディエゴ、米国)
 参加国: 米国、ベルギー、フランス、RU。
 
詳しくは、下記にて(国の略号で分からないものは略号のままとしました。)
http://www.esa.int/export/esaCP/SEM6XEZNZBG_index_0.html

まだ、先の話ではありますが、計画が着実に進んでいる様子です。
社会情勢に左右されるわけですから、早まる可能性もあるということを期待してましょう。
これだけの国が参加するプロジェクトは中々ないと思います。
具体的にやることで、技術は磨かれるし、新しい発想や発見も生まれてくることでしょう。
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なんだか元気です

2010-08-02 23:23:25 | MELOS
本日、東京大学総合研究博物館で行われている「火星 ウソカラデタマコト」を見に行って来ました。
本日は、MELOSの関係者が集結する特別セミナーということでもありました。
展示は、小さなスペースに良く纏められていて、意図が明確に示されていました。
日本の組織でこんなに風通しが良い感じを受けたのは、初めてです。
はやぶさの成功が良い後押しとなっているんでしょうか?
JAXAから資金援助が出たというような謝辞がありました。
入り口脇には、宇宙農業の蚕さんとドジョウさんも展示されてました。蚕さんは、希望者に分けてくれるようです。
研究者の方に聞いたところでは、「のぞみ」をやっていた研究者が「あかつき」をやっているようです。「あかつき」の成功を踏まえて再度、火星への挑戦となることを期待しましょう。

メインテーマは、4つのPlanA-Dに対する人気投票ですね。
各プランは、展示品と主要な研究者によるプロモーションビデオで構成されており、公開ギャラリーの日は、運がよければ研究者に直接話が聞ける機会があるということです。
このような機会はめったに無いのでぜひ皆さんもお出かけになることをお勧めいたします。
この展示は、10月30日まで行われています。
公開ギャラリーは、8月4日、18日、22日、9月18日、10月16日の13時~14時の予定です。

①PlanA 火星探査車を用いた表面探査(地質探査)
 (プロモーションビデオ出演)並木則行(千葉工大)、石橋高(千葉工大)、久保田考(JAXA)
    
 展示品:LIBS(レーザー誘起絶縁破壊分光器)

下記にて、詳しく
http://www.perc.it-chiba.ac.jp/movie/index.html

    
②PlanB 火星探査車を用いた生命探査
 (プロモーションビデオ出演)山岸明彦(東京薬科大)、伊藤隆(理化学研究所)、三河内岳(東大)
 
 鉄還元微生物

適当なのがなく、参考までに
    http://www.ne.jp/asahi/mc/minatomachi/deep-biosphere.htm    

PlanAとBは、どちらも探査車を使用します。今回、模型が展示されており久保田さんが説明されていました。
NASAの探査車は、6輪ですが、JAXAは5輪を提案してます。
5輪でもNASAのSPIRITのように1輪が故障しても活動可能とのことです。

久保田さんのHPは下記にて
http://robotics.isas.jaxa.jp/kubota_lab/research.html

③PlanC 無着陸サンプルリターンを中心とした空中探査
 (プロモーションビデオ出演)藤田和央(JAXA、東大)、橘省吾(東大)、三河内岳
 これは、私も気に入った案です。私の場合は、もちろん有人で行くことが希望ですが・・・
 この案は、簡単に言いますと、火星を周回して空中のダストをサンプリングして地球へ持ち帰ろうということです。 
 
 展示の目玉は、火星の3D画像です。  
  
 火星探査航空機については、直接触れられていませんが、展示パネルがありましたので関係あるサイトを探しました。
下記とか    
http://www.k.u-tokyo.ac.jp/ae/res/ren01.html

下記とか    
   http://www.ard.jaxa.jp/research/mitou/mit-index.html

http://flab.eng.isas.jaxa.jp/member/oyama/research_j.html  

 
④PlanD 複数の着陸機でネットワークを作る地中探査
  (プロモーションビデオ出演)千秋博紀(千葉工大)、新谷昌人(東大)
    
  展示品:レーザー地震計

下記にて    
https://kaken.nii.ac.jp/ja/p/15340148

なんだか、別世界にいるような気分の空間でした。
日本で火星探査についてこんなに熱く語る人たちが居たなんて、嬉しい限りです。

また、この東京大学総合研究博物館には、多くの人骨や土器などが展示されていましたが、2階の「昆虫標本の世界―採集から収蔵、多様性保全まで」(会期:2010年7月24日(土)~10月30日(日))も展示数は、多くはありませんでしたが質の良い展示だと感じました。

夏休みに是非行って見てください。
ついでに東大キャンパスを見てみるのも良いかと思います。
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今回は、これまででしょうか?

2010-08-01 22:35:49 | Weblog
7月25日にアップされました火星通信のCMO#374を紹介します。
今回は、6月16日から7月17日までの報告です。
視直径は、δ=5.6″から4.9″まで小さくなりました。
中央緯度Φは、24°Nから26°Nへとなり北極冠が良く見えるということです。
かなり報告も減っています。
今回の報告では、6月19日の森田さんの画像が良くわかり面白かったです。
ヘラス平原が夕方で北極冠より大きく明るく盛り上がって見えてます。
また、リビア山地とアエリア地域が明るく見えているとのことです。
フィルターによってかなり印象が違うことがハッキリ分かるので是非、見てください。

画像は、下記にて
http://www.hida.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2009/f_image.html

詳細は、下記にて
http://www.hida.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmomn5/CMO374.pdf

あと南さんがオリンポス山とタルシス三山が朝霧の中に暗点として観測されることを過去の観測も合わせて纏められています。
今回の火星接近中の観測でもありましたね。

また、今回をもって組織を見直すとのことです。
「火星通信」CMOは、OAA火星課の刊行物として役割を果たしてきたのですが、もっと国際的な組織として「国際火星観測者協会(仮称)」(ISMO)という形で8月から活動をする予定とのことです。
OAA火星課は、ISMOと連携すると共に国内ホームページを新たに開くことを考えておられるようです。

もっと具体的になってからでないと、コメントの仕様がありませんが、より国際的に発展した活動をされることと期待しております。

今回の報告の最後には、「誠文堂新光社刊2010年版『天文年鑑』火星項を糾弾する!」という一文が掲載されております。
どちらがどうとかは、今のところ控えますが、学問の追及と普及のために真摯な議論が尽くされるべきだと思います。
私を含め多くの人たちが「天文年鑑」で勉強していると思います。
ぜひ、私心を捨てて真理を追究する立場で議論が進むことを期待してます。
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