久しぶりのCSAの天候情報のアップです。薄曇との事です。夏場に比べて10℃以上下がってますね。この寒さは太陽光の減少の影響ですが、Phoenixも冬篭りに備えて最終章を迎えたようです。
10月28日(米国時間)発表で、28日から4つの生残りのヒーターを順次止めて行く計画が明らかとなりました。
28日の遅くに一つ目のヒーターを止めるコマンドを送信するとの事です。このヒーターは、RAとRAカメラとTEGAを暖めていました。この停止によって250ワット時の節約となるようです。
次にRAの休止に備えて 近くの地表にTECPの探針を刺した状態でRAを固定しました。もう新しい土サンプルは集められませんね。TECP(腕の手首に位置する)は、表面の近くの大気の湿気とともに、土の温度と伝導率を測定し続けます。探針は働くためにヒーターを必要としなくて、数週間データを送り続けてくれるようです。MR.Ray Arvidson(RAの共同責任者)は、「RA(ロボットアーム)は期待以上の働きをしました。この馬車馬のように働いたRAをオフにします。」と労いました。
出力レベルが更に下がってきたら、第2のヒーターを止めます。それは着陸機の点火開始装置に供されています。その装置は、着陸以来使われませんでした、そして、そのヒーターを無効にすることで4~5日寿命が延びるとのこと。
そのステップの後で、第3のヒーターを無効にします。そして、それはPhoenixの主カメラ ― Surface Stereo Imagerと気象観測セット ― を暖めてきました。気象器具を操作するエレクトロニクスは、自分の熱だけで、それらの器具とカメラを機能させ続けなければならないようです。
最終的なステップでは、第4のヒーター ― 宇宙船とそのバッテリーを暖める2台の生き残りヒーターのうちの1台 ― を切るかもしれません。最後の望みとして、1台の緊急時用ヒーターを残します。
「あとは、Phoenixは火星のなすがままです」とMR.Chris Lewicki(JPL, lead mission manger)が言いました。
もう一つ問題があります。11月28日~12月13日で、火星が合となり、地球から見ると火星と太陽が2度以内に入ります。その間は、地球からコマンドが送れません。Phoenixのデーターは、軌道船のOdyssey と Mars Reconnaissanceが受取ってくれています。
下記の画像は、Sol149にTECPの探針が地表に挿入されている様子です。サッカーの試合が終わって負けチームの選手がピッチに手を付く姿を思い出しましたが、この試合は、成果の多い勝ち試合で全力を出し切って満足感の中ピッチの神に感謝している姿でしょう。
まだ、最後まで調査を続ける姿に励まされます。ドライアイスに埋もれてしまうのでしょうが、何時までも送信を続けてほしいものです。頑張れPhoenix!!