旧聞ですが、2021年2月10日のESAの記事によりますと、ESAとロスコスモスが共同運用しているトレースガスオービターが火星の大気中の塩化水素を確認しました。
大分出遅れましたが、大切な情報ですのでメモします。
<塩素(Cl)の旅>
1.風によって塩(NaCl)を含んだダストが舞い上がり
2.太陽光がダストを暖め、水蒸気を上昇させます
3.NaClと水が反応して塩素(Cl)を放出します
4.放出されたClは、水素(H)を含む分子と反応して塩化水素(HCl)になる
5.そのHClは、大気中のダストに取り込まれて、火星表面に落ちる
6.または、そのHClは、太陽光によって水素(H)と塩化(Cl)に分離する
7.そして、塩素が酸素と結合して酸化塩素類(過塩素酸塩を含む)を形成することもある
8.そして、地表に戻る
(C)ESA
ESAのサイトはこちら
https://www.esa.int/Science_Exploration/Human_and_Robotic_Exploration/Exploration/ExoMars/ExoMars_discovers_new_gas_and_traces_water_loss_on_Mars
鳥嶋真也さんの記事はこちら
https://news.mynavi.jp/article/20210218-1737449/
火星の砂嵐については、平塚市博物館のこちらが分かりやすいと思います。
https://hirahaku.jp/hakubutsukan_archive/tenmon/00000025/72.html
ーーーー以下引用ーーーー
大砂嵐は発生の時期と場所が決まっています。南半球の春から夏にかけて、以下の場所で発生した砂嵐が惑星規模の大砂嵐にまで発達します。
・ヘラスの北西端とノアキスの間の傾斜面
・クラルス水路の西、南、あるいは南東に面した傾斜面
・大シルチスの東の低地イシディス平原
ーーーー引用終了ーーーー
ESAのトレースガスオービターは、火星から水が失われてきたメカニズムについても解明を進めています。
この件に関しては、後日とします。
*ESAも地道に成果を上げていますね!