火星への道

有人火星探査の実現を夢見て!火星ミッションの情報を提供しています。

いつも君を追いかけているのさ

2010-09-28 23:27:17 | Weblog
9月25日にCMO 日本語版 第376号が発表されました。
今回は、「国際火星観測者協会(仮称)」(ISMO)という形での第2回目です。

詳しくは、下記にて
http://www.hida.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmo/S3_J_index.html

内容は、下記のとおりです。
①巻頭論文解説: ビル・シーハン氏の“Mars above the Dreaming Spires: John Phillips and the First Globe of Mars” の解説

②09/10 CMOノート(4): 夕方のニロケラスの衝前後の變化

③CMO 2009/2010 Mars Report #20: 16 August 2010 (λ=134°Ls) ~ 31 August 2010 (λ=142°Ls)

④Ten Years Ago (181):この号は「第8回CMO惑星観測者懇談会」の様子を伝える特集号である。
この催しは2000年9月に横浜桜木町の紅葉坂にある「神奈川県立青少年センター」で開催されました。

⑤火星課だより: 松本達二郎氏の中村鏡と火星

①は、ジョン・フィリップス(1800~1874)さんの業績を解説しています。ダーウインと同時代の人です。
火星の観測の先駆者のようです。スケッチを残していますし、火星儀を150年前に作っていたとのことです。
「シーハン氏はフィリップスが、火星の海から太陽の光の反射を觀測可能とし、荒っぽいながら少なくとも反射が垂直に起こった場合にフレアの検知を論じた最初の人物であるとしている」
面白いですね。衝の時の観測の指標でもあったのでしょうか。
惑星を観測する場合は、常に太陽の位置を頭に入れてしかるべきですね。

②は、南さんが「衝を挾んで、夕没するニロケラスの濃度が違って見えるということ(衝前は濃いのに、衝後は目立たなくなる)」を今回の観測から論じています。
ニロケラスは、カセイ谷からクリュセへと下った低地です。
下記にHiRISEの画像を示します。(ESP_017094_2095)
この場所は、北緯29.1°、東経55.1°です。
http://hirise.lpl.arizona.edu/ESP_017094_2095



素人考えですが、地形を見ると東側に口を開けた河口のような形なので、西側が高くなっているためではないかと思われますね。
衝前は、地球が火星を追いかける形で太陽は西側から射していて、衝の後は地球が火星を追い越すので東側から照らすような感じになるので影が薄くなるのでは・・・
もしくは、崖の影の部分が衝のあとでは、地球から見えなくなるためかも・・・
ニロケラスの画像は、1月29日のカスキニア氏の画像、1月30日のローレンス氏の画像そして1月31日のプーポー氏の画像がかなりハッキリしています。

詳しくは、下記にて
http://www.hida.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2009/f_image.html

衝の前の画像は、2009年10月30日の森田氏、11月19日のゲルシュトハイマー氏、12月4日の阿久津氏と森田氏の画像。
衝のあとの画像は、2010年2月14日の阿久津氏、3月7日のゴルチンスキー氏の画像など。

③が今回の観測です。
8月16日から8月31日までで、いよいよ最終回とのこと。
視直径は、4.5″→4.4″
視赤緯は、4°S →8°S
中央緯度は、25°N →24°N

今回、森田氏がぎりぎりまで追っていてくれてCCD画像は、8月22日まであります。
最後は、北極冠が観測できない状態です。
よく頑張ったな~と頭が下がります。

今期の総括では、CCDでは森田氏が一番活躍して223組の画像を得たそうです。
一方、スケッチでは南氏がやはり最高で518枚だったそうです。
皆様、お疲れ様でした。
次回は、2012年3月5日が小接近となります。
探査機も飛んでいくので忙しくも楽しい日々が待ちどうしいです。
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実験の様子が紹介されました。

2010-09-23 22:43:56 | 520MARS
ロシアのMars500のサイトが更新されました。
3件同時です。
毎日、チェックしているんですが、まとまって出るような印象です。
自分の見方が悪いのかな~


①まずは、9月8日に6人のメンバーの映像です。
下記にて
http://www.youtube.com/mars500project

②9月13日では、下記実験の様子がレポートされています。
«Verification of general principles of prophylaxis system for Martian mission»
火星ミッションのための予防システムの一般基準の検証とでも言うのですかね。

詳しくは、下記にて
http://mars500.imbp.ru/en/520_sci_experiments/520_sport.html

微小重力下で如何に必要な筋力を維持するかをテーマに6人が2人づつ3組になって2ケ月ごとにいろいろな組み合わせのトレーニングを行います。
その結果から、もっとも効果的な筋力トレーニング法を判断するとのことです。

Romainさんが、ロシアーオーストリアの多機能強度シュミレーター「MDS」を使用しているところです。



Alexandrさんんが、足の筋力強化のために、ベルト式のトレッドミルでトレーニングしている様子です。



Diegoさんが、エキスパンダーでトレーニングしています。



Wangさんが、振動する板を使った「the vibro-platform」の準備をしているところです。



こういう成果は、スポーツ選手のトレーニングや一般の人のリハビリなどに生かせますね。

③9月22日付けでは、食事のテストが紹介されています。

“Long-term control of total body Na+ and K+ content and body fluid homeostasis in humans”
体内のNa+ と K+の含有量の長期間のコントロールと人間の体液恒常性とでも言うのでしょうか?

工業化社会では、心血管系の病気が死亡原因の55%を占めており大問題となっている。
肥満、糖尿病そして高血圧が心血管系の病気の誘因となっているとのこと。
高血圧の大半は、十分に解明されていない「本態性高血圧」と診断されているそうです。
塩分の摂取が血圧と関係していることは、認識されているものの、具体的なメカニズムは未解決だとのことです。
この実験が、Mars500でその問題に取り組むための実験です。
他の要因を一定に保ちながら、1日の塩分摂取量を12g→9g→6gと変化させて尿の採取と血圧の測定を行います。

体液の管理をして、食塩の制限と血圧への影響に関連して体内総ナトリウム量の変化を調べることが出来るそうです。
この結果から、長期間の体内の食塩と水の生理学的パターンと食塩感受性高血圧との関係性の調査が出来るとのことです。

詳しくは、下記にて
http://mars500.imbp.ru/en/520_sci_experiments/520_Na_K.html

食事の1例が紹介されています。
左から、朝食-昼食-夕食で、後ろのものは食間に食べることが出来るとのこと。


カロリー的には、問題ない量なんでしょうね。
食べる状態で見てみたいものですが、今の状態だと乾き物ばっかりな感じです。
学生時代のアパートでの飲み会を思い出します。
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肌理はいいけど中味はスカスカ

2010-09-22 01:02:04 | Phobos


大きい画像は、下記にて
http://www.europlanet-eu.org/outreach/images/stories/ep/news/epsc2010/giurannafig1a.bmp

当ブログにて2月20日に下記のとおり書きましたが。
「Phobosの正体は、いまだ謎です。次の3通りの可能性が考えられていますが、真実は解るでしょうか?
①火星の重力に捕まった小惑星である。
②火星が形成された時に同時に形成された。
③火星に大きな隕石がぶつかって、飛び散った残骸が火星軌道上で形成された。」

その続編となります。

9月20日のMarsTodayによりますと③の可能性を示唆するデーターが集まってきたとの事です。
個別にESAの Mars ExpressとNASAの Mars Global Surveyorが熱赤外スペクトルで測定した結果、かなり似た結果を得たのと、Mars Express搭載のthe Mars Radio Science Experiment (MaRS)での測定でPhobosが高多孔性であることも確認されました。
これらの結果は、9月20日ローマで開催された欧州惑星科学会議にて Dr. Giuranna とDr. Rosenblatt によって発表されたとの事です。

詳しくは、下記にて
http://www.marstoday.com/news/viewpr.html?pid=31665

元ねたは、下記にて
http://www.europlanet-eu.org/outreach/index.php?option=com_content&task=view&id=304&Itemid=41

以前の可視近赤外での観測では炭素質コンドライトの存在を示唆する結果であったので、上記の①の可能性が有力視されていたが、今回の結果からは、コンドライト隕石であるということが難しいとのこと。
その代わりPhobosの表面にphyllosilicates(珪酸塩)鉱物を確認したとのことです。特にPhobosの最大のクレーターのStickneyの北東の地域に多いとのこと。
このことは、Phobosの生みの親のところで、液体の水の中で珪酸とミネラルの反応が起こっていたことが示唆されます。
または、Phobosでその反応が起きたとするとPhobosに液体の水の存在が可能であるための条件(熱源など)があったことになります。
もっと詳しく調査するためには、探査車での調査やサンプルを地球に持ち帰ってくることが必要となります。
火星表面の調査結果から言っても、火星とPhobosの地表面の組成はかなり似ているようです。
また、こうなると現在のPhobosとDeimosの軌道は、①の説をとると説明が難しいとも言い出してますね。

今回は、MaRSによって3%の精度でPhobosの重量が測定され、密度が1.86±0.02 g/cm3と計算されました。
結構、軽いです。コンドライト隕石が、2.2~3.8g/cm3くらいのようですので。

こうなると、来年のPhobos-Gruntがますます楽しみになってきました。
ぜひ、サンプルリターンに成功して欲しいものです。

ESAの Mars ExpressがPhobosに接近する様子の動画がまた出てますので、下記にて見てください。

http://didac.oma.be/phobos.php
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まだまだ箱入りですが・・・

2010-09-20 21:43:41 | MSL
NASAのJPL(Jet Propulsion Laboratory)のクリーンルームで来年打上げ予定のMSL(Mars Science Laboratory)の走行テストが行われています。

でこぼこも大丈夫そうですね。
車輪の大きさは、直径50cmでいま火星にいるSpiritと Opportunityの2倍の大きさです。




下記は、MSLのStrong Robotic Armです。丈夫で繊細な動きが可能で、訓練中とのことです。
指貫の中にアスピリンの錠剤を落とせるような正確な動きが必要だと言ってますね。
重さが約33kgでローバーの前面から約2.3mまで腕を伸ばせます。
いろいろなものが付いていて、複雑な動きが要求されるようです。
結構、ハードルが高いようですが頑張ってもらいましょう。


打上げは、2011年の11月25日~12月18日の間で予定されてます。
そして、火星年で1年(地球年だと約2年間)活動する予定です。
もう終わりましたが、9月16日にはU-ストリームで生中継がありました。

下記にて見られます。
http://www.ustream.tv/recorded/9621172

結構長いので水割りなど飲み物を用意して見た方が良いかと思います。
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同位体か~

2010-09-17 23:40:12 | Phoenix
NASAが9月9日にPhoenixの取得したデーターを解析した結果、数百万年前に火星で火山活動があった証拠を得たと発表しました。
水の存在も示唆されてます。



NASAの Johnson Space Centerの宇宙科学者であるPaul Nilesさん達がthe journal Scienceの木曜日オンライン版で発表しているそうです。
Paul Nilesさんは、「大気中の二酸化炭素CO2は、化学スパイである」と言っています。
いろいろなところに浸透して、水の存在や歴史などを示すとのことです。

測定は、PhoenixのTEGA(Thermal and Evolved Gas Analyzer)の質量分析計を使用しました。
土の分析で活躍していたことは、印象に残っていましたが、大気分析もやってたんですね。
驚きです。
TEGAで大気中のCO2を分析して炭素の同位体carbon-12 と carbon-13、酸素の同位体oxygen-18 と oxygen-16を正確に測定しました。
通常大気が宇宙空間に徐々に拡散していく場合は、carbon-12が先に失われると推定されます。
しかしながらPhoenixの測定では、carbon-12がその推定よりも多く、火山活動によって新しいCO2が供給されていたことが考えられるとのことです。
また、酸素では、oxygen-18が多く、このことから二酸化炭素と水が反応していたことが推定されるとのことです。

詳しくは、下記にて
http://www.nasa.gov/mission_pages/phoenix/news/phx20100909.html

ちなみに同位体とは、同一の原子で質量の異なるものです。
放射性同位体と安定同位体があり、炭素と酸素は、安定同位体です。
下記にて
http://www.nr.titech.ac.jp/~yfujii/isotope.htm
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105日越え

2010-09-16 23:24:31 | 520MARS
9月15日は、520-day isolationが6月3日に開始されてから105日目となります。
昨年の105-day isolationを越えるわけですね。
まだ、400日以上あるわけですが・・・
現在、地球との交信には2分の遅れがあるとのこと。
今後、20分位まで遅れが広がります。


後ろの左からSukhrob Kamolovさん、 Romain Charlesさん、 Diego Urbinaさん、 Yue Wangさん、 Alexandr Smoleevskiyさん、 Alexey Sitevさん

Romain Charlesさんと Diego UrbinaさんからCyrille Fournierさんと Oliver Knickelさんへエールが送られています。
返信で Cyrille Fournierさんと Oliver Knickelさんから助言と励ましの言葉が送られています。
「105-day isolationを経験して素晴らしい友人を得た。」ということと
閉鎖実験をやり遂げるために、以下の3点が大切であるとのこと
①モチベーションが重要である
②忙しく過ごすこと
③日常的なことを継続する
これが出来れば、ほとんど永久に継続できると言ってます。
お二人の姿は、懐かしいですね。



詳しくは、下記にて
http://www.esa.int/SPECIALS/Mars500/SEMH9YJOXDG_0.html

下記は、現在のクルーが大テーブルに集まって心理アンケートを記入しているところです。



今のところ順調のようで、比較的のんびりしたムードを感じてますが、ストレス度など上がってくる時期なのではないかと思います。
血液検査などでそういう傾向は出ているのでしょうか?
昨年の105-day isolationの実験結果もレポートされていませんので少しでも結果を知りたいものです。
次の大きな節目は、2011年2月10日の火星着陸と言ってます。
ロシア側の情報ですと
2010年12月18日 火星周回軌道着
2011年1月27日 火星着陸
となってますが、どうして違っているのでしょうか?疑問です。
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意図を見抜いても・・・

2010-09-12 23:37:56 | 520MARS
9月10日付けでESAのサイトにRomainさんのレポートの続きです。
詳細は、下記にて
http://www.esa.int/SPECIALS/Mars500/SEMM94HONDG_0.html

Mars500には、閉鎖実験の間に行う約100の実験があります。
典型的な実験としてElectro-Encephalo-Graphy(EEG)を使用する1つの好例を紹介してくれています。
この実験は、運動の前後でのEEGの測定値と認識力テストの関係を見ます。
そのことで閉鎖環境での精神的問題に対応するために運動が如何に大切かが分かります。
対象の脳の電気的活動を記録することです。
彼らは、この被験者です。
良い信号を持つために、各電極を頭蓋骨に接続しなければなりません。
恐がらないで、それらをゲルで接続します。



各電極には、良い接続性があります。
電極の上に小さい着色光球があって、赤(接続性が良くないなら)か緑色(すべてが問題ないなら)に見えるということです。



下記は、EEG装置のスーツケースです。



認識能力テストは、約100の実験に広く使用されます。
'ストレスが多い'数ゲームをしている間、数えなければならないか、時間を見積もって、視覚刺激に反応しなければならないか、またはすぐに、これらのすべてのことをしなければなりません。
Romainさんは、気がついてますね。
「つまりそれは、時々、私はこれらのゲームのいくつかの目標が、私たちに圧力を加えることであると思います!」と言ってます。
ご明察!
Mars500そのものが、閉鎖環境でのストレスの研究にあるわけですから・・・

ちなみに、約100の実験は下記のとおりロシアのサイトに載っていますので、興味ある方はチェックしましょう。


大きいサイズは、下記にて
http://mars500.imbp.ru/en/520_sci_structure.html
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世界の英知を!

2010-09-12 22:33:04 | 520MARS
9月10日付けでESAのサイトにRomainさんのレポートが載りました。

まず、チリの地下に閉じ込められている33人の人々へエールが送られています。
別にメッセージが送られているようで、Diegoさんがスペイン語に翻訳しているようです。

詳細は、下記にて
http://www.esa.int/SPECIALS/Mars500/SEMM94HONDG_0.html

その中でアドバイスとして下記のように述べています。
「私は、潜水艦で航海していた同僚そして、Mars500の我々の仲間Oliver KnickelとCyrille Fourniernにいたる多くの同僚から、閉鎖に対応するたくさんのアドバイスを貰いました。現在、それらについて本当に感謝して、そして、理解しています。 私がみんなから聞く主なアドバイスは、「忙しさを保ち、そして、健康に注意して、そして、正常な日-夜のスケジュールを保つ」ということです。」

チリの33人全員が無事に今年のクリスマスを祝うことが出来ますよう、心から願っています。

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睡眠が大切

2010-09-10 00:15:11 | 520MARS
9月3日、7日にロシアの発表がありました。

詳しくは、下記にて
http://mars500.imbp.ru/en/news.html


9月3日は、実験開始から93日目です。
探査機は、地球から15,721,000km、火星まで200,022,000kmの距離を飛んでいる想定です。
Diegouさんのtwitterだと9月7日で 96日目となって1日ずれている感じです。更に地球から の距離が14,054,297kmで火星からは47,112,688kmと言ってます。
どうもロシア側とESAで地球から火星へ向かう想定が全く違っているようです。
地球からの距離は、ほぼ合っているんですが、火星までの距離がESAは、かなり近く見てますね。
ESAの想定は、直線距離として合算すると61,166,985kmですので2003年の大接近時を想定してるのかな~と思っています。

Diegouさんのtwitterは、下記にて
http://twitter.com/diegou

とりあえず、ロシアの発表の紹介を続けます。
乗組員の健康状態に問題ないといってます。
7日の発表では、“BIORASCAN”の紹介がされています。
人体へ非接触で被験者の睡眠状態を監視できる機器ですね。
「睡眠の間、被験者に如何なる肉体的接触なしで寝返り等の動き、息づかい、および心臓パルスパラメータにおける変化を管理することが可能です。」とのこと。

詳しくは、下記にて
http://mars500.imbp.ru/en/520_sci_experiments/520_bioraskan.html

中々、閉鎖実験の具体的な成果が出てこないので捜していますが、少しずつ出してくれるのでしょうか。
我々にもわかりやすい発表が出てくることを期待してます。
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推理が繋がってきましたね!

2010-09-05 22:19:12 | MSL
9月3日のMarsTodayによりますとNASAのAmes Research CenterのChris McKayさん達がthe Journal of Geophysical Research に発表した内容が紹介されています。
それは、火星の表土について、1976年のViking Mars landersの分析結果と2008年のPhoenix Mars Landerの分析結果を検討した結果です。

下記は、Phoenixが掘り進めた火星の表土です。懐かしいですね。



バイキング着陸船が火星の土壌のサンプルを加熱したとき、特定された唯一の有機化合物が、塩化メチルとジクロロメタンでした。
バイキングによって見つけられた塩素化有機物は、地球からの汚染物質として解釈されました。
その理由としては、それらの塩素の2個の同位元素の比率が地球のそれらの同位元素の3:1の比率に合っていたということでした。
でも、火星での塩素の同位体比率は、今のところ測定されていません。
当時でも、地球や火星へ降り注いでいる隕石の中に有機物が含まれていることが分かっていました。
それ故、バイキングが火星の表土から有機物を発見できなかったことは、多くの科学者から驚きをもって受け止められていました。
そして、塩素化合物は当時、洗浄液からの汚染物質と解釈されて終わっています。

そこでPhoenixがperchlorates(過塩素酸塩:HClO4)を発見したことが意味を持ってきたのです。
過塩素酸塩による酸化が有機物を破壊していたのではないか?

そして、NASAが2012年に火星に送り込む計画を進めているCuriosity(Mars Science Laboratory)に期待が集まっています。
Curiosityは、バイキングやPhoenixと違って動き回ることが出来ます。
そして、格段に分析能力が向上したSAM(the Sample Analysis at Mars instrument)を持っていきます。
このことでCuriosityは、幅広く多くのサンプルを分析することが出来、火星で生命の証拠を捜す場合に何をどうやって捜すべきか教えてくれるかもしれないということです。
高温で焼くのか、加熱を避けて抽出などするのか・・・
科学者達の推理は、続きます。

詳しくは、下記にて
http://www.marstoday.com/news/viewpr.html?pid=31556
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