9月25日にCMO 日本語版 第376号が発表されました。
今回は、「国際火星観測者協会(仮称)」(ISMO)という形での第2回目です。
詳しくは、下記にて
http://www.hida.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmo/S3_J_index.html
内容は、下記のとおりです。
①巻頭論文解説: ビル・シーハン氏の“Mars above the Dreaming Spires: John Phillips and the First Globe of Mars” の解説
②09/10 CMOノート(4): 夕方のニロケラスの衝前後の變化
③CMO 2009/2010 Mars Report #20: 16 August 2010 (λ=134°Ls) ~ 31 August 2010 (λ=142°Ls)
④Ten Years Ago (181):この号は「第8回CMO惑星観測者懇談会」の様子を伝える特集号である。
この催しは2000年9月に横浜桜木町の紅葉坂にある「神奈川県立青少年センター」で開催されました。
⑤火星課だより: 松本達二郎氏の中村鏡と火星
①は、ジョン・フィリップス(1800~1874)さんの業績を解説しています。ダーウインと同時代の人です。
火星の観測の先駆者のようです。スケッチを残していますし、火星儀を150年前に作っていたとのことです。
「シーハン氏はフィリップスが、火星の海から太陽の光の反射を觀測可能とし、荒っぽいながら少なくとも反射が垂直に起こった場合にフレアの検知を論じた最初の人物であるとしている」
面白いですね。衝の時の観測の指標でもあったのでしょうか。
惑星を観測する場合は、常に太陽の位置を頭に入れてしかるべきですね。
②は、南さんが「衝を挾んで、夕没するニロケラスの濃度が違って見えるということ(衝前は濃いのに、衝後は目立たなくなる)」を今回の観測から論じています。
ニロケラスは、カセイ谷からクリュセへと下った低地です。
下記にHiRISEの画像を示します。(ESP_017094_2095)
この場所は、北緯29.1°、東経55.1°です。
http://hirise.lpl.arizona.edu/ESP_017094_2095
素人考えですが、地形を見ると東側に口を開けた河口のような形なので、西側が高くなっているためではないかと思われますね。
衝前は、地球が火星を追いかける形で太陽は西側から射していて、衝の後は地球が火星を追い越すので東側から照らすような感じになるので影が薄くなるのでは・・・
もしくは、崖の影の部分が衝のあとでは、地球から見えなくなるためかも・・・
ニロケラスの画像は、1月29日のカスキニア氏の画像、1月30日のローレンス氏の画像そして1月31日のプーポー氏の画像がかなりハッキリしています。
詳しくは、下記にて
http://www.hida.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2009/f_image.html
衝の前の画像は、2009年10月30日の森田氏、11月19日のゲルシュトハイマー氏、12月4日の阿久津氏と森田氏の画像。
衝のあとの画像は、2010年2月14日の阿久津氏、3月7日のゴルチンスキー氏の画像など。
③が今回の観測です。
8月16日から8月31日までで、いよいよ最終回とのこと。
視直径は、4.5″→4.4″
視赤緯は、4°S →8°S
中央緯度は、25°N →24°N
今回、森田氏がぎりぎりまで追っていてくれてCCD画像は、8月22日まであります。
最後は、北極冠が観測できない状態です。
よく頑張ったな~と頭が下がります。
今期の総括では、CCDでは森田氏が一番活躍して223組の画像を得たそうです。
一方、スケッチでは南氏がやはり最高で518枚だったそうです。
皆様、お疲れ様でした。
次回は、2012年3月5日が小接近となります。
探査機も飛んでいくので忙しくも楽しい日々が待ちどうしいです。
今回は、「国際火星観測者協会(仮称)」(ISMO)という形での第2回目です。
詳しくは、下記にて
http://www.hida.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmo/S3_J_index.html
内容は、下記のとおりです。
①巻頭論文解説: ビル・シーハン氏の“Mars above the Dreaming Spires: John Phillips and the First Globe of Mars” の解説
②09/10 CMOノート(4): 夕方のニロケラスの衝前後の變化
③CMO 2009/2010 Mars Report #20: 16 August 2010 (λ=134°Ls) ~ 31 August 2010 (λ=142°Ls)
④Ten Years Ago (181):この号は「第8回CMO惑星観測者懇談会」の様子を伝える特集号である。
この催しは2000年9月に横浜桜木町の紅葉坂にある「神奈川県立青少年センター」で開催されました。
⑤火星課だより: 松本達二郎氏の中村鏡と火星
①は、ジョン・フィリップス(1800~1874)さんの業績を解説しています。ダーウインと同時代の人です。
火星の観測の先駆者のようです。スケッチを残していますし、火星儀を150年前に作っていたとのことです。
「シーハン氏はフィリップスが、火星の海から太陽の光の反射を觀測可能とし、荒っぽいながら少なくとも反射が垂直に起こった場合にフレアの検知を論じた最初の人物であるとしている」
面白いですね。衝の時の観測の指標でもあったのでしょうか。
惑星を観測する場合は、常に太陽の位置を頭に入れてしかるべきですね。
②は、南さんが「衝を挾んで、夕没するニロケラスの濃度が違って見えるということ(衝前は濃いのに、衝後は目立たなくなる)」を今回の観測から論じています。
ニロケラスは、カセイ谷からクリュセへと下った低地です。
下記にHiRISEの画像を示します。(ESP_017094_2095)
この場所は、北緯29.1°、東経55.1°です。
http://hirise.lpl.arizona.edu/ESP_017094_2095
素人考えですが、地形を見ると東側に口を開けた河口のような形なので、西側が高くなっているためではないかと思われますね。
衝前は、地球が火星を追いかける形で太陽は西側から射していて、衝の後は地球が火星を追い越すので東側から照らすような感じになるので影が薄くなるのでは・・・
もしくは、崖の影の部分が衝のあとでは、地球から見えなくなるためかも・・・
ニロケラスの画像は、1月29日のカスキニア氏の画像、1月30日のローレンス氏の画像そして1月31日のプーポー氏の画像がかなりハッキリしています。
詳しくは、下記にて
http://www.hida.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2009/f_image.html
衝の前の画像は、2009年10月30日の森田氏、11月19日のゲルシュトハイマー氏、12月4日の阿久津氏と森田氏の画像。
衝のあとの画像は、2010年2月14日の阿久津氏、3月7日のゴルチンスキー氏の画像など。
③が今回の観測です。
8月16日から8月31日までで、いよいよ最終回とのこと。
視直径は、4.5″→4.4″
視赤緯は、4°S →8°S
中央緯度は、25°N →24°N
今回、森田氏がぎりぎりまで追っていてくれてCCD画像は、8月22日まであります。
最後は、北極冠が観測できない状態です。
よく頑張ったな~と頭が下がります。
今期の総括では、CCDでは森田氏が一番活躍して223組の画像を得たそうです。
一方、スケッチでは南氏がやはり最高で518枚だったそうです。
皆様、お疲れ様でした。
次回は、2012年3月5日が小接近となります。
探査機も飛んでいくので忙しくも楽しい日々が待ちどうしいです。