3月31日のMarsTodayに多くの火星ファンが選んだ写真の8枚が紹介されています。
それは、1月に始まったHiWishというプログラムで、 Mars Reconnaissance Orbiter 搭載のHiRISE camera(The High Resolution Imaging Science Experiment)によって撮るべき画像についておよそ1,000の提案がされました。
その中から8枚が撮影され、紹介されたということです。
HiRISEは、2006年に撮影を開始してから何十平方マイルをもカバーする約1万3000枚の画像を撮っています。
それでも、火星の地表のたった1%をカバーしただけだそうです。
詳しくは、下記にて
http://www.marstoday.com/news/viewpr.html?pid=30504
①Boulder Strewn Plain in Northern Utopia Planitia (ESP_016731_2360)
Acquisition date: 20 February 2010 Local Mars time: 2:46 PM
Latitude (centered): 55.5 ° Longitude (East): 131.0 °
北Utopia平原のCydnus Rupes領域は、火星の北部平野に共通の岩石と玉石がゴロゴロしている風景の好例です。
②Mesas in Aureum Chaos (ESP_016869_1775)
Acquisition date: 02 March 2010 Local Mars time: 3:05 PM
Latitude (centered): -2.5 ° Longitude (East): 332.2 °
Aureum Chaos領域で mesas(メサ:頂上が平らで周囲は絶壁の地形)とknobs(ノブ:丸い丘)の表面を詳細に見れます。
Aureum Chaosは高原、メサ、およびノブの広い領域で、この領域の岩石の大部分は火山または、沈殿物の過程で横に連続した層を形成したように見えます。
③Collapsing Volcano (ESP_016886_2030)
Acquisition date: 04 March 2010 Local Mars time: 3:00 PM
Latitude (centered): 22.9 ° Longitude (East): 224.8 °
Olympus山の北縁をカバーしています。
この画像は、巨大な崖の地すべりの様子を示しています。
④Samara Valles (ESP_016895_1525)
Acquisition date: 04 March 2010 Local Mars time: 3:06 PM
Latitude (centered): -27.0 ° Longitude (East): 344.4 °
Samara Valles(サマラバレス)は、火星で最も長い古代の谷の系の1つです。
このシステムは、Terra Meridianiの緩斜面にから南部の高地を越えて1000キロメートル以上を北西に向かって横断します。 この谷はViking Lander 1と Pathfinderの両方が位置しているChryse Basin(盆地)の中の北低地で終わります。
⑤Deposits on the Floor of Palos Crater (ESP_016943_1775)
Acquisition date: 08 March 2010 Local Mars time: 3:04 PM
Latitude (centered): -2.7 ° Longitude (East): 111.1 °
Palosクレーターの底の一部を示しています。
底の地勢の大部分はメーター-サイズの多角形ブロックに風化しています。画像の円形構造はインパクト・クレーターです。
Palosクレーターは、南で長さ180キロメートルのTinto Vallisによって破られます。Tinto Vallisに沿って運ばれた水が集まったかもしれません。また、私たちが今日底に沿って見る層がTinto Vallisによって運ばれた沈殿物かもしれません。
⑥Dust-Mantled Topography Near Zephyria Tholus (ESP_016954_1590)
Acquisition date: 09 March 2010 Local Mars time: 3:08 PM
Latitude (centered): -20.7 ° Longitude (East): 173.2 °
この画像は、まさしく直径約30キロメートルのインパクト・クレーターの縁の外の何らかの高水準地形をカバーしています。
地表下の地層を見ることが可能な場所と推定されています。
惑星協会(the Planetary Society)のEmily Lakdawallaさんが1票入れているようですね。
NASAは、Emily Lakdawallaさんに期待してこの画像を撮ったそうです。
⑦Lobate Debris Apron in Deuteronilus Mensae(ESP_016959_2240)
Acquisition date: 09 March 2010 Local Mars time: 2:55 PM
Latitude (centered): 43.6 ° Longitude (East): 28.6 °
この画像は、北半球の高地/低地二分境界に沿ったDeuteronilus Mensae領域に位置しています。
氷河流等氷に富んだ地形です。
⑧Icy Layers and Climate Fluctuations at the Martian North Pole (ESP_016973_2595)
Acquisition date: 11 March 2010 Local Mars time: 2:07 PM
Latitude (centered): 79.3 ° Longitude (East): 351.5 °
北極圏ですね。氷が地球のグリーンランドと同様に火星の過去の気候を記録しているはずです。
氷の厚さは、約1キロメートルです。
NASAは、多くの人に参加してもらうためいろいろやってます。
・Mars Global Surveyorは、 2003年から2006年までリクエストされた1,086枚の画像を撮りました。
・Mars Odysseyは、2009年に開始された公共のリクエストで約1,400の提案を受領して500枚の画像を撮っています。
こうしてみるといろいろな地形があって素人ながら楽しいです。
地球の地形と似た面があり、地球ほど侵食されていないということで、地球のことも含めてこの太陽系の歴史に迫る知識が埋まっているんでしょうね。