"NASA to Announce Mars Mystery Solved," というタイトルでマスコミや多くの人々の注目を集めたNASAのもくろみは、ばっちり!
でも、深夜にNASA_TVを見ていてずっこけた人も居たかと思います。
新しい情報は、MRO(マーズリコネッサンンスオービター)のCRISM分光計によって、以前から水が流れたと言われていた現象から過塩素酸塩水を確認したことです。
9月28日付けNature Geoscienceで「Spectral evidence for hydrated salts in recurring slope lineae on Mars:火星で繰り返し発生するRecurring slope lineae (RSL)に水和塩の証拠を発見」と言う論文が出されています。
"NASA to Announce Mars Mystery Solved,"って煽っておいて、たったこれだけ・・・
でも、よく考えると「凄い!!」ことなんです。
以前から、MROのHiRISEの画像で、クレーターなどの斜面に水が流れたような跡が発見されていました。
2011年8月5日の当ブログ「液体の水!塩辛いけど」でも紹介してます。
下図は、昨夜のNASA_TVの画像をカメラで撮影したものです。
青△の4箇所でRSLが観測されています。
しかし、「本当に水なの?岩が転がっても同じような痕跡が出来るんじゃないの?」とか言われていたんです。
科学的に「液体の水だ!」と証明したんですから、 "NASA to Announce Mars Mystery Solved," と煽られて、少しずっこけたとしても、凄い発見には間違いありませんね!
SpaceRefの記事は、NASAの発表を素直に伝えています。
Emillyさんは、少し誇大広告ではないか、NASAの政治的意図と合致していると言いつつも、生命の存在の可能性が高まったと評価しています。
科学的探求の成果だと言ってますね。
SETIも同じような論調で、今回の結果を評価して「今日のNASAの発表は、たいしたものだ!」と言ってます。
過去に生命が存在したとしたら、液体の水の存在を確認したことで、今後生命を発見するチャンスがあると言ってます。
わくわくして来ましたね。
要は、「今までは、仮説でしかなかったことを、科学的に当たり前のことを着々とやって真実を突き止めた。」と言うことですね!