火星への道

有人火星探査の実現を夢見て!火星ミッションの情報を提供しています。

宇宙へ定期便

2010-10-17 22:55:52 | 火星協会
10月4日発行の工業系の週刊誌Space NewsにZubrin会長が、「宇宙に鉄道を」という題名でひとつの提案をしています。

「Opening a Railroad to Space」

http://www.marssociety.org/portal/transorbital-railroad-proposed/

スペースシャトルに使っていた費用の70%を当てて定期的に毎月低軌道への打ち上げを実施して、それを安価に民間にも開放するという提案です。
年間でLEO(low Earth orbit)へ100tの打ち上げを6回、LEOへ20tの打ち上げを6回として、隔月に100t→20t→100tと打上げる。
定期的に打ち上げが実施されることで、それに合わせていろいろな搭載物(補給物資、人工衛星、有人カプセル等)が計画されるようになり、それが宇宙開発の裾野を広げるという考えのようです。

1.実際に掛かる費用は、総額36億ドル
LEOへ100tの打ち上げが5億ドル
LEOへ20tの打ち上げが1億ドル

2.利用料金は、フル稼働で7千2百万ドル
LEOへ100tの打ち上げの場合
 100tで1,000万ドル、10tで100万ドル、1tで10万ドル、100kgで1万ドル
LEOへ20tの打ち上げの場合
 20tで200万ドル、2tで20万ドル、200kgで2万ドル

所謂、補助金制にして宇宙開発を活発化しようという考えですね。
しかし、2%の負担率というのは思い切ったものですね。
それでもスペースシャトルは、年3回の打ち上げで60tしか打上げられなかったが、その70%の36億ドルという金額で720t打上げられるとのことです。
更に、コストからすると僅かでも使用量が入るわけですからお得だという訳です。
そして、宇宙航空産業の活性化で品質が上がり、量産効果で価格も安くなりと良いこと尽くめです。
更に更に、火星探査機もこのRailroadでLEOまで運んでもらってから火星を目指すことも考えられそうです。
火星への植民がより現実的になりますね。
人口増加も恐くはないし、広い宇宙を見れば資源も豊富にあります。
今回のZubrin会長の発言がどのような位置づけなのか分かりませんが、火星を目指すために考えることは沢山あるんですね。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 世界はひとつ!ビバ!チリ! | トップ | なんでも練習が大切 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
なるほど100t (球磨)
2011-01-07 08:28:49
100tの荷物を 軌道上に・・・は 人類として 実績があるわけですし これが150~200tというので1発で 火星はリスクが大きすぎですからね
タイムテーブル通りに 進まないと 投入の窓が しまりますから
定期運行できる ロケットが ないと 火星はきび
きびしいですね
返信する
パーキング軌道 (観無量)
2011-01-08 12:02:44
ご訪問ありがとうございます。
火星協会のマーズダイレクトでは、寄り道せずに火星を目指すことが第一選択でしたが、スペースサイトさんの「ロシア宇宙開発史」の29番「惑星への道は開かれた」にロシアは、パーキング軌道に一旦打上てから火星や金星を目指したと紹介されてます。
http://spacesite.biz/ussrspace29.htm
この方が、窓も広く取れて惑星への投入重量も2倍多くなるようです。(上から14ブロック目に記載あり)
半年の間に2機パーキング軌道へ打上ておき、適宜出発させるなんてことが出来そうです。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

火星協会」カテゴリの最新記事