「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

オーディオ談義~複製盤の音質♯2~

2007年09月09日 | オーディオ談義

2007年8月24日付けのオーディオ談義で「複製盤の音質」を取り上げたが、その後気付いたことがあるので追加。

前回はオリジナル盤とコピーした盤とではどのように音質が違うかというテーマのもとで、全体のニュアンスとしてはあまり変わりはない、少なくとも音楽鑑賞はコピー盤でも十分という内容だった。

ところがである。現在2日に一回程度通っている運動ジムでエアロバイクの間にヘッドフォーンでオリジナル盤とコピー盤を聴き比べしたのだが、この携帯型CDプレーヤーで聴く限り随分と音質が違うのに驚かされた。

オリジナル盤は鳥の羽毛のような微妙な毛羽立った音を感じさせるが、コピー盤は無味乾燥の平板な音で、ただ音が鳴っているだけという感じで少しも音楽の楽しさが伝わってこない。

試聴盤は有名なドミンゴの”ラテンソウル”だが、この傾向はボーカルの場合が一層顕著のようである。

したがって、オリジナル盤とコピー盤とではまず使用するCDプーヤー次第で随分と音質が違うということを付け加えねばならない。前回のブログで拙速かつ簡単に結論を出しすぎたようだ。

それに、もうひとつ、オリジナル盤からコピーする先のCD-R盤の種類によっても随分違いがある。

知人にさしあげたブルーヴェルベット(ボビー・ヴィントン)の場合はCD-R盤がパソコン用のデータ保存用だったのだが、プレーヤーとの相性もあるのだろう、音楽が頻繁に途切れて針飛びがするそうで、そこで今度はオーディオ専用のCD-R盤で別の曲をさしあげたところ、針飛びが非常に少なくなったとのこと。

以上のように、複製盤の音質はCDプレーヤーによって違うし、またCD-R盤の種類によっても違うのでケースバイケースで一概にどうこうと断定するのは無理があるようだ。

ところで、我が家のCDプレーヤーはワディア社(アメリカ)製である。一体型ではなくて、回転部分及び信号を渡す役目のCDトランスポート(WADIA270)とデジタル信号からアナログ変換するDAコンバーター(WADIA27ixVer3.0)の二つの機器に分かれている。

決して自慢するわけではないが、まず性能は世界トップクラスといっても過言ではないと思っている。清水の舞台から飛び降りるような思いをして購入したが性能対価格比からいけばむしろ安い買い物かもしれない。

このワディアのコンビの特徴は、ジッターの発生を根本的にシャットアウトするために、光ケーブルでクロックを共有し完全に同期性を確保していることにある。

さらに、自然関数を用いた一種の予測計算ソフト「デジマスター・ソフトウェア」でディスクに記録されたデジタル信号を、独自のアルゴリズムによって補間し、サンプルとサンプルの間を滑らかなカーブで結ぶことで、元のアナログ波形に限りなく近い音楽波形を再現している。

その様子は、パソコンのプリンターに搭載されているアウトラインフォント(文字の輪郭を滑らかにする機能)に譬えられる。

知人のAさんからは「極めてレコードに近い音」、またMさんからは「さすがにワディアだ」とお墨付きをいただいている代物だが、これでコピー盤を聴くとあまりオリジナル盤との差を感じなかったのでつい前回のようなコメントとなった訳である。

話は変わるが、オーディオはこのワディアのような音の入り口部分、微小信号を増幅するアンプなどの中間増幅部分、そして変換する出口のスピーカー部分に大別されるがどこかが不完全であれば、どこかが欠けた音になるのは自明の理。

我が家の場合は、入り口部分はOKなのだが、中間増幅部と出口部分はまだ十全ではないと思っている。納得のいく音になるまでには、まだまだ道遠しである。

                          
                WADIA27ixVer3.0                            WADIA270

 


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