「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

オーディオあれこれ

2013年02月09日 | オーディオ談義

☆ スピーカーべースの「スパイク受け」加工

先日、オーディオ仲間のお宅にお伺いしたところ、オーディオ専門誌「オーディオ・アクセサリー」(季刊誌)が置いてあった。昔、よく読んでいた雑誌なのでつい懐かしくなり手に取って何気なく目を通していたら、オーディオ機器の振動を防止するための金属製のスパイクとスパイク受けが載っていた。(画像はネットから転用)

                              

機器の「振動対策」と機器周辺の「磁界対策」は音質に多大の影響を及ぼすので、あだやおろそかにできない世界だが、まったく目に見えないので始末が悪く、つい手を抜きがちになる。しかも前者の場合、振動をすべて止めればいいというわけでもなく、適切なバランスが求められる。

自分の場合、SPボックスの振動対策としてこれまで、他人から譲ってもらった大きなネジを改造したスパイクで何とか恰好を付けている程度だが、この専門誌によるとスパイクとスパイク受けのセット(3点支持)で3万円、これは左右両方のスピーカーに必要だから2倍の6万円となる。ちょっとした真空管アンプが購入できるお値段。

たしかに材質とかツクリがいいのだろうが、値段に応じた効果があるかどうかは「鰯の頭も信心から」みたいなところがあって、最後は自己満足の世界といえよう。

そこで、あえて自己流「スパイク受け」を作ってみることにした。

           

画像右側の太いネジの先端を加工したスパイクが現在使っているもので、そのスパイク受けとして新たに手持ちのメタルベースの中央に金属用のドリル刃で「窪み」を付けてみたのが画像左側。このメタルベースはずっと昔に購入したもので手元に20個ほどあってこれまで使い道がなかったのだが、こうして出番が見つかって良かった(笑い)。

片チャンネル3個なので計6個加工。そして実際に装着したのが次の画像。

           

ご覧のとおり、床に振動が伝わらないように、スピーカーボックスをコンクリートの打ち抜きに設置しているが、新たなスパイク受けによって音がどう変わったか、興味津々で試聴してみると心なしか音が締まって心地よい響きになった印象を受けた。これでひとまず満足~!

☆ 新しいスピーカーの開発状況

記憶に新しいところで、前回のブログの末尾に遅々として進まないスピーカーの新しいテクノロジーについて嘆いたところ、さっそくオーディオ仲間のMさん(奈良)から次のようなメールが届いた。

「今日のブログ拝見いたしました。デジタル・スピーカーがかなり技術が進んできました。クラリオン、オンキョーがかなり力を入れているようです。下記の会社も法政大学と共同でやっています。興味が湧けば幸いです。」


「MATLABを用いたフルデジタルスピーカーシステム」(クリック可)

原理を理解することは難しそうだが、オーディオの歴史において最後の聖域とされるスピーカーにもデジタル化の波がヒタヒタと押し寄せているのは興味深い。

☆ 山水のアンプはすべて修繕可能

併せて「昨年倒産した山水電気のOB3人が有り難い修理を受け付けているようです」と、情報提供があった。いまだに同社のアンプを愛用されている方には朗報だろう。「アクア・オーディオ・ラボ」

山水の製品ではずっと以前、「SP50」(スピーカー)を使っていたし、アンプは「AUーα707」を使っていたことがあるが今は長兄(福岡)のところで活躍している。このトランジスターアンプには思い出があって、低音域には使えるものの、中高音域の無味乾燥さにヘキヘキして、以降、中高音域に限っては絶対に真空管アンプを使おうと決意させてくれたアンプである。

2月6日付の朝日新聞の記事によると、

音質の良さからオーディオファンの間で高い評価を得ている高級アンプ「サンスイ」。製造元の山水電気は昨年4月に経営破綻(はたん)したが、OB3人がいまも細々と修理工場の営業を続けている。全国各地から「名器」の修理依頼が届く工場を訪ねた。

 埼玉県入間市。住宅街の一角に建つプレハブ小屋には、はんだごての焦げた臭いが漂っていた。床には修理を待つアンプが10台ほど並んでいる。「どんな故障でも何とか直してみせるよ」。奥の作業台に座る横手正久さん(75)が笑いながら話す。

 山水電気は1944年に東京・代々木で創業。54年からオーディオアンプの生産を始め、70年代のオーディオブームを先導した。横手さんは赤坂の高級キャバレー「ミカド」の音響設備を手がけ、技師長としていくつもの高級アンプを世に出した「名物」サンスイマン。業界誌に「アンプに人生をかけた男」と紹介されたこともある。

 この日の仕事は約40年前に発売された「AU9500」の修理。大卒銀行員の初任給が5万2千円の時代に、12万3千円の値を付けた高級品だ。「サンスイのアンプは自分で作ったんだから、配線まで全部頭に入っているよ」。黒く焦げたトランジスタを交換、回路基板をブラシで磨いた。」

文中に出てくる山水の「AU9500」は当時、購入を迷ったアンプだが、とうとう縁がなかった。きっと今でも愛用されている方が多いに違いない。

機器に長年の愛情を込めて修繕しいしい使う風潮が薄れてきている昨今、「どんな故障でも何とか直してみせるよ」なんて、実に心強くてありがたい会社ではないかと思う。

 


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