前回からの続きです。
ご覧のようにオールJBLの変則3ウェイシステムの出来栄えに大いに悦に入っていたところ、さらに欲が出てきて「WE300B」シングルアンプから、このところ出番がない「171A」プッシュプルアンプへと変更してみた。
ワクワクしながら耳を澄ませてみると、オッ、なかなかいいじゃないか!
高音域の抜けはWE300Bに一歩譲るものの、中低音域の押し出し感はプッシュプルアンプならではのものがあり、総合力では上回るかもしれない。お値段の方はWE300Bアンプの1/10ほどだからコスパ(コスト・パフォーマンス)は抜群。
何しろ出力管4本(171Aのナス管)、前段管4本(メッシュプレートの227)ともいずれも比較的安価であり、気軽に使えるのでビンボー人にはもってこいだ(笑)。
そういうわけで、この変則JBL3ウェイ・システムは「171Aプッシュプル」アンプで決まり~。
となると「WE300B」アンプの出番がまったく無くなってしまうのもちと寂しい。
何しろ我が家の中で一番お金のかかったアンプである。これが、まったく無駄な投資だったとなると精神衛生上、極めてよろしくないので何とか活用法を考えなければとつい焦ってしまう(笑)。
そこで今度は「WE300B」アンプと「AXIOM80」との組み合わせで聴いてみると、良し、これでよかろう!両者はアメリカとイギリスだが国籍は違えども同じ資本主義国だから許す(笑)。
以上、前回のブログと合わせて登場したアンプとスピーカーの組み合わせを整理してみると、
☆ 「PX25」シングルアンプ ⇔ 「ワーフェデール2ウェイ」
☆ 「171A」プッシュプルアンプ ⇔ 「オールJBLの変則3ウェイ」
☆ 「WE300B」シングルアンプ ⇔ 「AXIOM80」
いやはや、こうなると「三つ巴の戦い」というのか「三すくみ」の状態というのか。
広辞苑によると「三すくみ」とは、「ナメクジは蛇を、蛇はカエルを、カエルはナメクジを喰うとあるところから、3者互いに牽制し合っていずれも自由に行動できないこと」とあるので、こちらの方が表現としては適切だろう。
さて、この3つの組み合わせの中でどれが一番「いい音」だろうかと自問自答してみた。
どんなに高価で優秀なスピーカーであっても音楽ソースによって向き不向きがあり、およそ完璧なスピーカーというものはこの世には存在しない。たとえばボーカルの再生に限っては口径10~20センチくらいのスピーカーが一番いい。歌手の口元がカバのように大きくならないから(笑)。
そこで、「いい音」かどうかは別にして一番「好きな音」となると少しばかり逡巡するがやっぱり「PX25アンプ ⇔ ワーフェデール」になるのかなあ。
ジャズ大好き人間なら一も二もなくオールJBLの「変則3ウェイシステム」にするのだが、根がクラシックファンなので・・・。
ワーフェデールは水彩画のような雰囲気の音の中に何といえない品の良さが漂っていて、ちょっと筆舌に尽くし難い。
ただし、「品の良さって何?」と問われると、ちょっと言葉に詰まってしまう。
どうしても感覚的な表現になってしまうのが辛いところだが、ただ一つ確実に言えることは「聴く人間を内省的にさせて秘めたる感情を揺さぶってくるような音」ということぐらいかな。
いずれにしても、こんなことばかりやって毎日が夢のように過ぎていくのだから、もう忙しくて忙しくてどうしようもない~(笑)。