先日、我が家のオーディオの貴重なご意見番としてとてもありがたい存在であるYさん(別府市)が試聴にお見えになった。
Yさん宅の音は正直言ってあまり感心しないのだが、こと我が家の音の欠点を指摘するとなると、恐ろしいほど的確なポイントをついてくるのがいかにも不思議。自分に甘くて他人に厳しいタイプなのだろうか(笑)。
冗談はさておき、そのYさんだがシステムを一通り聴いていただいてから、お帰りの際に「3年前とは見違えるほど音が良くなりましたねえ。」と、ポツリと洩らされた。
たしかに自分もそう思う。とりわけ今年(2017年)の躍進は仲間たちのおかげもあって実に目覚ましかった。これまでの長いオーディオ人生の中でもベストの年だったと自信を持って言える。
おそらく、来年以降は今年以上の躍進はとても無理だし、あとはもうメンテナンスが主体になるだろう。ようやく音楽に専念できる態勢が整ったことになるが、これは喜ぶべきか、悲しむべきか(笑)。
それでは、今年も残すところわずか1週間あまりとなったが躍進の原動力となった出来事を仲間たちへの感謝の念を込めて時系列で振り返ってみよう。
まず、
☆ 改造したWE300Bアンプの到着(2017年5月)
「北国の真空管博士」に改造を依頼して1年2か月も待たされたが、それだけのことはあった。我が家ではあらゆる気難しいスピーカーをものともせずに80点以上の合格点で鳴らしてくれる万能選手である。
概要だが、
前段管は「171」(トリタン・フィラメント)、出力管は「WE300B」(1988年製)、整流管は「274B」(シルヴァニア)、インプット・トランスとインターステージ・トランスは「UTC」、出力トランスは個人による手巻き、ヒーター回路は別区分、シャーシは厚さ2.5mmの銅板。
博士からいただいたメールを忘れないように再掲しておこう。
「WE300Bの音の特徴は独特の艶と色気にあると思っていますが、音のスピード感との両立が難しいのです。音にスピード感が無いWE300Bアンプは厚化粧のような音になりがちです。
スピード感のある音に仕上げることができれば化粧が適度に抑制されて薄化粧の好ましい音になります。数回の試行錯誤の甲斐あって何とか既存のWE300Bアンプを凌駕するレベルに仕上げられたのかなと思います。
しかしWE300Bの値段を考えると更にワンランク上の音を目指さねばと思ってしまうのですが。
最後に整流管の区分を掲げておきます。
☆ 使用できる整流管(フィラメント及びヒーター電流2A以下の整流管)
以下、続く。