一昨日(16日)のこと、テレビを観ていたら「オーディオ機器を高価買取ます」の派手な宣伝が目についた。
ゴールデンタイムの宣伝費用もバカになるまいと思うが、当然のごとく需要と供給の原理から成り立っているのだろう。
つまり、(オーディオマニアの)遺された家族が時間が経つにつれ処分に困り果てる姿が自ずからみえてくる。
身につまされますな~、鎌倉時代の随筆「徒然草」(兼好法師)にあるように、「死は前からは来ない、静かに後ろから忍び寄ってくる」・・、いつも覚悟はしているものの、こうやって直接刺激を受けると「今のうちに希少な真空管を使い果たしてしまおう」という気にさせられた(笑)。
つまり、「もったいない精神の追放」である。
そして真っ先にその対象となるのは消耗品の「真空管」となる・・、すぐにこのアンプを引っ張り出した。
音がいいとされる「直熱三極管」選手権で、西の横綱「PX25真空管」、東の横綱「WE300B」と並び称される両雄だが、その「PX25」族の中でもとりわけ希少な真空管が「PP5/400」(英国マツダ)である。
しかも、この球は珍しい初期版ときている。その証拠はトップのマイカが細い長方形をしていることからわかる。
我が家ではもったいなくて出番は「お盆と正月」と決めているのだが、もはや遺された時間は少ない・・、まなじりを決して(笑)、このアンプでさっそく植木鉢入りの「AXIOM80」を聴いてみたところ、過不足をまったく感じさせない自然な響きにうっとり~。
少なくとも我が家では「WE300B」アンプを凌駕しているんじゃないかな~。
すると、いつものようについ欲が出てきた。
もっと「いいサウンド」を・・、ウーファーを代えてみようかな~、というわけで次のとおり。
JBLの「D123」をサブウーファーにして「100ヘルツ以下」を受け持たせようという算段である。その狙いは箱に入ってない、言い換えると音が籠らないストレートなサウンドにある。
するとこれはあきまへん・・、たったの100ヘルツ以下でも全体のサウンドを一変させるほどの力を持っているが、いかんせん「グッドマン」と「JBL」では音色が合いませぬ~。
このサウンドを聴いていると、何だかイギリス人がアメリカ人を内心で軽蔑しているのが分かるような気がしてきた(笑)。
ほら、あのトランプみたいな人物を大統領にしようというお国柄だからね~、モラルも法の秩序もお構いなしなんだから。
余談はさておいて、そこで「D123」の代わりに引っ張り出したのが、同じ口径30cmの「AXIOM150マークⅡ」である。
ものの20分ほどで作業が完了した。
これは素晴らしい・・、というかまったく違和感がない!
さすがはグッドマンのコンビというわけで、このスタイルでしばらく聴くとしよう。
「もったいない精神の追放」から出発して、梅雨時(どき)にいい暇つぶしが出来ましたぞ(笑)。
クリックをお願いね →