ようやく梅雨が終わって本格的な猛暑の到来です。
我が家のオーディオルームでは陽当たりの良くなる午後だけエアコンを使うようにしているが「そんなことをしていたら熱中症になりますよ、歳をとると体感センサーが鈍ってきますからね。たとえば喉の渇きに気付かずに水を飲もうとしないとか・・」と仲間からご親切なアドバイス。
「ハイ、その通りです。大いに気を付けます・・。ただ体感センサーどころか、耳の方のセンサーも確実に衰えてきているのですが、過去の音が耳に焼き付いていますので、その音を基準にして脳の方が勝手に補正してくれているようです」
というわけで、このところ我が家のオーディオは第一に「サウンドに違和感を感じるかどうか」に尺度が移っている。
こうなるともう執念に近いですな・・、まあ「ボケ防止」にでもなればそれに越したことはないでしょう(笑)。
閑話休題
昨日(20日)のこと、久しぶりにオーディオ仲間のYさんがお見えになった。我が家のサウンドに対し舌鋒鋭く指摘される貴重なアドバイザーである。
このところ日程の折り合いがつかず、およそ1か月ぶりぐらいのご来訪。
「毎回来るたびに音が変わっているので楽しいですよ」と仰るのだが、内心はきっと呆れられているに違いない・・、「ほんとに腰の落ち着かない男だなあ」と(笑)。
今回聴いてもらう主な目的は友人から借りている「コーラル」のドライバーとウッドホーンの組み合わせだが、まずはYさんが大のお気入りの「AXIOM80」(以下「80」)から聴いていただくことにした。
何といっても「お客さん優先」が我が家のモットーだからね(笑)。
で、植木鉢入りの「80」の楽しみ方は、低音域を簡単に手早く変更できることにある。
これまで、「口径20cm入りの小型の箱」と「AXIO150マークⅡ(口径30cm)などを試してきたが、Yさん向けにはサブウーファーとして「150ヘルツ以下」を「ウェストミンスター」(改)に持たせることにした。
これで大概の音楽ソースが守備範囲に入るはず・・、とりわけオーケストラがそう。
珍しく「CD」を持参されてなかったので、「You Tube」ばかり聴いてもらったが、例によって鳴らし方については ひと工夫 あり~。以下、ちょっと専門的になるが後日のために記録しておこう。
<80>用
DAコンバーター「HD7A 192」(フェーズメーション) → 「E80CCプリアンプ」→ 「PP5/400パワーアンプ」
このDACは光ケーブルの音はすべてハイレゾ「192KHz」に変換するという優れもので重宝している!
<ウェストミンスター>用(150ヘルツ以下)
DAコンバーター「D2R」 → 「安井式プリアンプ 12AU7」(改) → 「TR式パワーアンプ」
いわば2系統の流れで、2台のDAコンバーター、2台のプリアンプを駆使した変則的なシステムだが「Yさんのご意見はいかが?」と、注意深く見守ったが特段の意見は無し・・、可もなし、不可もなしといったところかな~(笑)。
2時間ほどクラシックを中心に聴き耽ったが、「80」なだけに得意とする「ヴァイオリン」が中心、となると「ヒラリー・ハーン」の「ブルッフのヴァイオリン協奏曲」「バッハ」など、そしてソプラノは「レグラ・ミューレマン」が舞台の主役~。
ハーンは技巧もさることながらヴァイオリンを弾く「立ち姿」がメチャ素敵! そういう意味では画像付きの「You Tube」向きといえる。
ハーンはアメリカ人だが「アメリカは所詮ジャズの国です。活躍の舞台を早くヨーロッパに移した方がいいです。(もう移しているかな?)クラシックを本格的にやるのなら、ヨーロッパの深い文化と伝統に染まる必要があると思いますけどね・・」と、会話したことだった。
2時間ほど聴いてから、いよいよ本命の新たなドライバーとウッドホーンの組み合わせへ変更~。
ドライバーを「600ヘルツ」あたりでローカットし、ウェストミンスターは700ヘルツあたりでハイカットして聴いてもらった。
通常は「TRアンプ」はせいぜい「200ヘルツ」あたりまでしか使わないのだが、プリアンプを「安井式」(12AU7使用)にしたせいか、違和感を感じなかった。
マランツ式のプリアンプ(12AX7使用)が「TRアンプ」に合わないことがわかったのは大きな収穫。
もちろんケースバイケースだが真空管の「μ(ミュー=増幅率)」の高低による音の変化のクセがようやくわかってきた気がする。
端的に言えば、ミューが高い真空管は高音は華やかだけど低音がやや淋しい、逆にミューが低い真空管は低音が豊かだけど高音はやや淋しい・・、間違ってたらゴメンね~、「それはお前の家だけの現象だ」と言われそう(笑)。
で、Yさんに「どうですか・・」と、促してみたが「ウ~ン・・」と明確な意見なし~。
本日はいつもの「歯に衣着せぬ」Yさん独特の鋭い舌鋒がとうとう聞かれず仕舞いだった。
「お客さん優先」のサウンドを意識したとはいえ、ちょっと淋しかったなあ・・(笑)。
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