つい先日のブログ「ミステリーの手練れ」にこう記していたことをご記憶だろうか?
「本書の中で冒頭に「押さえておきたい古典10選」というのがあった。
秋の夜長にミステリーに読み耽るのも一興です。未読の方はぜひ~。
ヴァン・ダイン「グリーン家殺人事件」、アガサ・クリスティー「ABC殺人事件」「杉の柩(ひつぎ)」、エラリー・クイーン「エジプト十字架の謎」「Yの悲劇」、ウィリアム・L・デアンドリア「ホッグ連続殺人」、ドロシー・L・セイヤーズ「ナイン・テーラーズ」、横溝正史「獄門島」、高木彬光「刺青殺人事件」、島田荘司「奇想、天を動かす」
このなかでブログ主の未読は「杉の柩」「ナイン・テーラーズ」「奇想、天を動かす」の3冊です。
というわけで、「善は急げ」とばかり図書館に駆けつけて、ようやく未読の内の2冊をゲットしました。
そして、2日がかりでまず「奇想、天を動かす」の方を読破しました。いやあ、実に面白かった。読者レヴューから引用させてもらおう。
「奇想天外・驚天動地・天変地異 不可能犯罪ここに極まれりですね。 今まで密室殺人、死者の亡霊、人間消失、列車消失と数々の不可能状況を演出してきた作者はシリーズ10作目で「もうこれ流石にオカルトに頼らないと解決不可能だろ」ってレベルの謎を提示してきます。
特に"トイレからの人間消失"の不可能っぷりには蟻の這い出る隙間もありません。あるけど。 遊郭の情景描写や社会的背景の蘊蓄、『冤罪』や『日本人の罪』をテーマにした社会派要素、最後の吉敷竹史(刑事)の信念など島荘ベストに上げる方がいるのも納得です。」
たしかに奇想天外、壮大なトリックの展開に著者がいったいどういう「落とし前」を付けていくのか、興味津々のまま夢中で読み耽りました。
さすがに「中山七里」さん推しの「ミステリーの古典ベスト10」に入るほどの傑作です。否応(いやおう)なく納得させられました。
やはり「読書の秋」には良質のミステリーが似合っている。きっと「杉の柩」(クリスティー)も面白いことだろう。
そして、読書の最中に聴き耽っていたのが「レグラ・ミューレマン」のソプラノ特集。「You Tube」はメチャ便利がいいです。放っておいても次々に歌ってくれます。安定した音程、美しい声・・、まったく非の打ちどころのない歌手ですね。
そして、肝心のオーディオ~。
久しぶりに「薄板バッフル」から解き放されて大型システムに回帰しました。
ウェストミンスターを「ムンドルフ」(ドイツ)のコイルで100ヘルツあたりでハイカットして超低音域だけを受け持たせる。
その上の周波数は「コーラル」の「ドライバーM103」と「マルチ・セルラー・ウッドホーン」で受け持たせる作戦が見事に功を奏した。(と、思う~笑~)
金属のダイヤフラムの音はせいぜい1000ヘルツ以上で受け持たせるべきだと思っていたが、それは間違いでしたね。
実に、スッキリ爽やかな音で懸念していた弦楽器も十分こなしてくれるのには驚いた。
これは駆動するアンプのせいかもしれない。
右側が「100ヘルツ以下」を受け持つ「TRアンプ」。
左側が「600ヘルツ以上」を受け持つ小出力の真空管アンプで「オールなす管」仕様。
左から「AC/HL」(英国:エジソン・マツダ)、出力管「LS7」(英国:GEC)、整流管「OKーX213」(メッシュ・プレート)
知る人ぞ知る「古典管」のオンパレードで、佇まいが良くて上品な雰囲気の再現に秀でたアンプです。高能率の「100db」クラスのドライバーにはもってこいですね。
オーディオ仲間の「Y」さんが「高音域の鮮度がいちばん素晴らしい」と、一押ししてくれたアンプです。
いい音、いい音楽、そして良質のミステリーが「三位一体」(さんみいったい)となった「至福のひと時」を過ごせました。
晩年になって こういう幸せ に恵まれるなんて実に運がいい人生だと、ようやく思えてきましたぞ・・(笑)。
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