「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

適材適所 そして 二転三転

2024年11月20日 | オーディオ談義

 ご存じのように「適材適所」とは、その人の能力や才能、資質などを考慮して、適した部署や任務に配することにある。

官庁や企業で「人事異動」が行われるたびに、「適材適所です」と「決まり文句」のように当局から発表されていますよね。

我が家のオーディオも、恒常的な読者ならご存じのようにかなりのスピーカーや真空管アンプに恵まれているので常に「適材適所」を心掛けているが、現在いちばん取り扱いに困っているのが、JBLの「075」ツィーターである。



ちなみに、オリジナルがこれ。



この大型ホーン付きツィーターとお付き合いを始めてからもう軽く20年以上にはなるだろうか。

当時、交流があったオーディオ仲間から強力に薦められたのが一因。

「能率は110dbと極めて高いし、小出力の質のいい真空管アンプが使えますからとても重宝しますよ。オリジナルのホーンは刺激的でやや粗い音を出しますが、この超重量級のステンレス削り出しホーンをまとってやると、とても澄んだ音が出てヴァイオリンなどの弦楽器も巧くこなしてくれます。一生ものですよ、これに優るツィーターはないと思います」

当時、このホーンだけで「AXIOM80」(オリジナル)と同じくらいの値段がしたが、まだ元気な現役時代ということもあって「清水の舞台」から飛び降りる思いで飛びついた(笑)。

ところが・・、今や、片方はエース・スピーカーとして君臨し、片方は決定的な出番がなかなか来なくて「髀肉之嘆」(ひにくのたん)をかこっているのが現状。

というのも、日頃からクラシックを主体に聴いており、それだと「ハーモニー」が一番重要になるし、するとどうしても「フルレンジ」を重用することになるというわけ。シンバルの響きは「ピカ一」なんだけどねえ・・、近年ジャズにもすっかり縁遠くなったし~。

というわけで、常に喉に引っ掛かった小骨のような思いを抱いていたが、ようやくこのたび愁眉が開ける展開となりホット一息ついている。

そのきっかけは遠路はるばる来てくれた友人たちのために「AXIOM80」を一緒に聴いたことだった。

やっぱり、これは我が家で羅針盤になるスピーカーで、この音を基準に他のスピーカーを活用していけば間違いないという思いを強くした。

そこで、目を付けたのが「スーパー10」である。箱に容れて鳴らしていたが、どう もがいて みても所詮「AXIOM80」には敵いっこないので、再び「植木鉢」に取り付けて、次のように鳴らしてみた。



植木鉢は後面開放なので、音がいっさい籠らず解放感に優れている。重低音はウェストミンスターで100ヘルツ以下を補強する。そして高音域は「075」で「1万ヘルツ以上」を心持ち補強してやる。

つまり「フルレンジ」を基本に、重低音と超高音を補強するという図式になる。

一聴してみて、これは驚いた!

100kgを軽く超える箱(バックロードホーン)から出てくる重低音はやはり次元が違う。それにチャンデバではなくてムンドルフ(ドイツ)のコイルで押し込んでいるので効果てきめん~。

そして、075ツィーター・・、在るのと無いのとでは大違いで音響空間が果てしなく広がっていく印象を受ける。もちろんハーモニーもいっさい違和感がない。

これこれ・・、やっと「075」の居場所が見つかったなあ~、感慨もひとしおだね(笑)。

ブログ主はすぐに調子に乗るという悪癖の持ち主である。

「柳の下の二匹目のどじょう」を狙ってグッドマンの「TRIAXIOM 」も同様に試してみた。



これもGOODでした! フルレンジのユニットに対してこういう使い方をするともう無限大ですね~。

そして、「3匹目のどじょう」がこれ。



コーラルのドライバー + マルチ・セルラー・ウッドホーンを持ってきた。このドライバーは500ヘルツまで使えるところが助かる。

箱に取り付けているユニット「D123」は使用せず、ウェストミンスターを今度は200ヘルツでハイカット。

これは思わぬ収穫でした。「AXIOM80」では出せないスケール感です~、一気に形勢逆転!

オーディオは状況次第で二転三転するところが非常に面白いですね~、やはり「絶対」という思い込みは禁物のようです。

「先入観は罪、固定観念は悪」とは、このことでしょうか(笑)。


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