このところ登場機会がなかった我が家のSPユニット「トライアクショム」(グッドマン:英国)。
およそ70年前の製品で同軸3ウェイ・口径30センチのユニットで低音域から高音域まで良くバランスが取れた素晴らしい音である。
「スピーカーの技術は少しも進歩していない、昔のユニットの方が上だね」という思いをつくづく感じさせる逸品だ。
貴重な文化遺産だと思っているので後世に引き継ぐため、強い音が入ったときにノイズが発生する個所を修理に出したばかりだが、「AXIOM80」の控えとして湿気の少ないところに大切に保管していたものの、この度およそ半年ぶりの復活と相成った。
理由は二つあって、一つは「AXIOM80」のボイスコイルの偏心を防ぐための入れ替え、そして二つ目は新しい真空管アンプ「6098シングル」との相性を試したくなったこと。
このアンプは出力管「6AR6=6098」(5極管)を「3極管接続」にしてある。
アンプとスピーカーの相性は実際に鳴らしてみないと分からないが、こればかりはオーディオの一番の愉しみと言っていいですね。
何しろスピーカーを生かすも殺すもアンプ次第なんだから~(笑)。
舌なめずりしながら耳を傾けてみると驚いた。
「トライアクショム」には中高音域用の調整ボリュームが付いているが、最小に絞ってようやくサウンドのバランスが取れたのである。しかも上質のサウンドだった。
こんなことは初めてで、アンプ側の高音域の伸びが凄まじいことに改めて感銘を受けた。
そこで大いに気になって北国の真空管博士に問い合わせてみると、
「多極管を3極管接続にすると、高音域が通常の3極管よりも良く伸びるのが通例です。あなたのPX25シングルもナス管とは違ってドーム管の場合は4極管を3極管接続にしていますので高音域は(ナス管)よりも伸びるはずですよ」
いやあ、新しい情報が手に入った!
そこで、さっそく「6098シングル」と「PX25(ドーム管)シングル」との聴き比べに入った。
いつもはナス管を使っているがご覧のようにドーム管に衣替え。
もう愉しくて楽しくて、たまらんですなあ!(笑)
そして、「トライアクショム」をベースにしてじっくりと両者を聴き比べてみた結果、今さらながら新たな発見があった!
以下続く。
この内容に共感された方は積極的にクリック →