「そばの里・奈川」の入口で目に着くのが、「とうじそば」の旗。メニューを見て、奈川名物「とうじそば」と言ううたい文句につられて食べてみたくなった。一人前で良いのだが注文は二人前(¥2,100)からとのこと。「一人分はできませんか?」と、おねえさんに聞いてみたが「二人前からです!」とキッパリ。二人前食べる人もいるということなので頼むことにした。
しばし待つと出てきたのがカセットコンロ。その上に野菜やキノコや山菜が入った鉄鍋がぐつぐつと煮えたぎっている。
二人前の蕎麦は、ゆでて冷水で締めたものが8玉、ザルに入れられ、おしゃも、とうじかごと呼ばれる柄付のかごが添えられてきた。おねえさんの説明によれば「とうじかごに蕎麦を入れて、鉄鍋に浸して温める。蕎麦の硬さ加減は色々試してお好みでどうぞ。温めた蕎麦をおわんに入れて、汁と具、薬味を入れて食べる。」ということだった。
なるほど、鍋に浸したりするには二人前くらいの量が無いと無理ですね。一人前ができない理由がわかりました。
では、蕎麦をゆでます。冷水で締めてある蕎麦の硬さを調節するもが難しい。最初は勘ですね。一寸柔らかめになってしまいました。
これをお椀に取り、具と汁、薬味を入れます。
さあ、食べましょう。熱い!煮えたぎってた汁で火傷しそう。キノコや山菜、鶏肉のダシがきいて美味しい。蕎麦は固めにゆでた方が腰が楽しめる。
さあ二人前を飽きずに食べられるか…一気に食べ続け満腹です。気に入りました。また、食べたくなりますね。
「とうじそば」は奈川で古くから特別なハレの席で振る舞う料理として伝えられてきたそうです。「奈川の名物だが、最近では松本でも食べられます。NHKの朝ドラ”おひさま”の結婚式シーンで登場しましたよ。」と教えてくれた。確かに結婚式の時、蕎麦屋のお義父さんが、蕎麦を振る舞うシーンがあったが、とうじそばを知らなかったので、細かいところが思い出せないのが悔しい。
厨房を見ると、おばさんがせっせと蕎麦を作っていた。この店は女性のが作る蕎麦屋のようです。でも手打ち蕎麦で腰もあって美味しかった。
奈川の蕎麦屋では定番メニューなので、次に来たときは別の店で食べ比べてみよう。
評価:☆☆