図に乗るから黙殺に限る
2019年9月2日
北方領土、竹島問題を解決するには「戦争しかない」と発言した丸山穂高議員(N国)は、計算づくでしゃべっているのでしょう。ネットで調べると、議員の座右の銘は「誠意、万策に勝る」だそうです。今後、これを「悪名は無名に勝る」と、書き換えるべきでしょう。
ほとんど無名だった議員の名を、始めて知った人がほとんどです。北方領土返還を「戦争しないとどうしようもない」と発言し、維新の会を除名され、衆院は議員辞職を促す決議を全会一致で決めました。N国(NHKから国民を守る党)というふざけた名前の政党に入党して、今度は竹島について「戦争で取り返すしかない」と発言です。
酔っ払ってしゃべった一度目の発言では「本音かな」とも、思いました。それが二度もとなると、調子づいて「悪名は無名に勝る」との計算が働いたに違いありません。
ロシアと戦争したら負けるに決まっています。韓国と戦争すれば、勝てるでしょう。勝てても国際世論の糾弾を浴びるし、米国が許すはずがない。つまりあり得ない戦争です。だから気軽に口走ったでしょう。それで名前が知られるようになれば、「無名より勝る」。
「笑い話で済まない」「議員を止めよ」「こんなバカを選んだのは誰だ」と、非難が殺到しています。そのたび知名度が上がります。こんな男の策略に乗ってはいけない。黙殺するに限る。新聞は記録にとどめるためでしょうか、社会面の片隅に小さな扱いです。さすがにばかばかしいと、考えた。
東大経済学部卒、経産省に入省、09年に退職して松下政経塾、12年に衆院議員に初当選、大阪府堺市出身、35歳です。「核武装」容認論者のようです。ロシア、韓国と戦争できないことくらい、分かっているはずです。だから「悪名戦術」に出たのでしょう。戦争体験のない世代で、「戦争」という言葉の意味を軽く考えた末の発言でもあります。
「悪名は無名に勝る」も、いろいろな使い方があります。本来は「改革には反発がつきものだ。改革が本気であればあるほど、批判は厳しく反発は激しい。その結果の悪名ならば、なにもせず無名のままでいるより勝る」というように、前向きの使われ方がされたのでしょう。
こんな男の発言で、「悪名は無名に勝る」という本来の意味に泥を塗られました。東大卒も経産官僚経験のレッテルも地に落ちました。
ただ単に現実的な方法として話しているとすれば、正論です。
恐らくG20の国の政治家に聞いても、国民に聞いても、そう答えるでしょう。
日本人は嫌戦感が強過ぎ・・・日本が世界の異端だと思いますよ。
有権者をナメていて、楽な方言で人気をとります。
ルサンチマンを利用した芸といったところです。
維新……ことさら関西の地方議会の維新の議員の異様さは、一度現場で調査をしてみていただきたいです。
日本が、地方という土台から崩壊を始めているのがよく分かるはずです。