昨日は八王子でヴェルディの《レクイエム》の練習でしたが、今日はまたガラッ変わって、来週本番を迎える墨田区交響楽団の練習に参加するために錦糸町まで来ました。昨日はヴェルディでしたが、こちらのオケで練習するのはモーツァルトにハイドンにベートーヴェンにといった、いわゆる古典派というヴェルディよりも古い時代の作品ばかりです。
メインはベートーヴェンの《交響曲第4番》という、一般にはそれほど有名ではないナンバーです。が、地味な存在感の割には非常に難しい曲で、プロオケのコンサートでもそれほど採り上げられない作品です。その分、来るべき大作《運命》の制作に向けて、作曲技法的にも円熟期に差し掛かった頃の作品なので、聞き慣れてくるとなかなか味わい深い曲でもあります。
この曲で特に難しいのが、全曲の始まりであるゆっくりしたテンポの冒頭部です。漫画《のだめカンタービレ》の中でも、新人指揮者千秋真一がパリのコンサート会場で疎遠になっていたピアニストの父親を見つけて動揺し、一瞬頭が真っ白になってこの第4番の冒頭を振り間違う…という場面がありますが、ここをどうまとめてアップテンポのメイン部にもっていくかが、ある意味において指揮者の手腕の見せ所でもあります。
因みに今回の指揮者は、画面右奥で楽譜を手にして立っている、黒っぽいハイネックを来た方です。さて、今回は一体どんな感じにまとめられますやら…。