今日は予報ほどには雨にならなかったものの、日差しのない涼しい一日となりました。そんな中、買い物に行った有隣堂で
この本を見つけて買ってきました。
これは日本の古代史について考察したものですが、近年新たに解明されてきた様々な新事実について掲載されています。特に昨年奈良県の富雄丸山古墳から発掘された国宝級の発見によって、これまで記述のなかった『空白の4世紀』の謎に迫るものとなっています。
2023年1月25日、奈良県奈良市丸山にある富雄丸山遺跡の埋葬施設から、『鼉龍文(だりゅうもん)盾形銅鏡』1枚と『蛇⾏剣』1本が見つかりました。盾の形をした銅鏡はこれまでに類例のない品であり、剣は鉄剣として日本最大かつ蛇行剣として最古の品ということで、国宝級の発見と報じられています。
鼉龍(だりゅう)とは中国では想像上の動物を意味するものですが、倭鏡に認められる龍文は神像と獣像が融合した日本独特の表現文様です。この盾形銅鏡は
4つの「乳」と呼ばれる突起をそれぞれ龍の胴体が取り囲む文様となっていて、上下で旋回する方向が逆になっています。
蛇行剣はこれまでにもいくつか発掘されていますが、それらは最大でも80cmほどのものでした。しかし、富雄丸山古墳から出土した蛇行剣は
なんと285cmもの長さを誇る巨大なものです。
これらがどのような技術で作られ、どのような意味を持って埋葬されたのか、これからの研究の成果が待たれます。この発見が、『空白の4世紀』を紐解く糸口となってくれることを期待したいと思います。
蛇行剣の調査を記録した動画があったので転載してみました。細かい作業によって明らかになっていく蛇行剣の様子を御覧ください。