共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

通したかったけど…

2019年07月07日 23時36分37秒 | 音楽


今日は全国的に七夕でございます。とは言うものの、外はなかなかの強さの風雨が止まず、外を歩いていると吹く風に時折傘を持っていかれそうになります。

そんな悪天候の中、今日は墨田区交響楽団の練習に伺いました。

今日は演奏する曲を全部通して練習する予定ではありました。それでもあちこち止めながら練習していれば自然と時間が無くなっていくもので、なかなか思うようには進みません。

何しろ今回のプログラムは、三曲が三曲ともキャラクターが違うのです。

《魔笛》序曲は、ある意味でモーツァルトのオペラ作品の集大成を成す作品と言っても過言ではないような曲で、モーツァルト作品の演奏技法の全てが注ぎ込まれていると言っても過言ではありません。モーツァルト作品の演奏に不可欠なのは強弱の対比と音の軽やかさなのですが、テンポは転ばないようにも気をつけなければなりません。

シューベルトの作品は、控えめな中にも内に秘めた熱い思いがほとばしる瞬間があります。全体的に暖かな音色が求められるので、たとえフォルテであってもガサツな音は出せません。

ベートーヴェンの作品はバイタリティの塊です。何しろ今回の敵は《運命》ですから、聴衆に一瞬たりとも気が抜かせないように演奏しなければなりません。なので、演奏する側には技術力と共に基礎体力が求められます。

そんなことを気に留めながら弾きまくっていたのですが、だいぶいいところまで来たな…と思った瞬間、何と何とお時間となってしまったのであります。そんなわけで、今回も全曲を通すことは出来ませんでした。

合奏練習はあと二回、その次はもう本番です。上手くいってくれるといいのですが…。

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