共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

立皇嗣の儀

2020年11月08日 19時35分50秒 | 日記
今日は、新型コロナウィルス感染拡大の影響を懸念して日延べされていた秋篠宮文仁親王殿下の『立皇嗣の礼(りっこうじのれい)』が挙行されました。テレビ中継もされていましたから、御覧になられた方も多いかと思います。

これまでにも、例えば天智天皇の弟君の大海人皇子(おおあまのみこ・後の天武天皇)が皇太弟となった例はありました。しかし、今回は皇太弟という名称を用いず、皇太子に相当する『皇嗣(こうじ)』という新たな名称を用いることとなったわけです。

始めに、皇居正殿松の間で『立皇嗣宣明の儀(りっこうじせんめいのぎ)』が執り行われました。



秋篠宮文仁親王殿下は皇太子にのみ着用を許された黄丹袍(おうにのほう)を召された垂纓(すいえい)の冠姿、紀子妃殿下は釵子(さいし)を戴いた大垂髪(おすべらかし)の御髪に小袿(こうちき)長袴姿という古式ゆかしい装束姿で臨まれました。

やがて、黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)を召された天皇陛下と小袿長袴姿の皇后陛下がお出ましになって定位置に着かれると、



天皇陛下から秋篠宮文仁親王殿下が皇太子に準ずる立場の『皇嗣』となられることが内外に宣明されました。

次に、



皇嗣文仁親王殿下と同紀子妃殿下が天皇皇后両陛下の御前に進み出て



自身が皇嗣となられたことの決意を述べられました。その後、菅義偉内閣総理大臣から寿詞(よごと)が述べられ『立皇嗣宣明の儀』を終えられました。

その後、皇嗣殿下は



皇太子にのみ受け継がれてきた壺切御剣(つぼきりのぎょけん)と共に車寄から儀裝馬車に乗られ



妃殿下と共に宮中三殿を目指されました。

宮中三殿に到着された皇嗣御夫妻は





賢所(かしこどころ)・皇霊殿・神殿の宮中三殿に拝礼し、御自身が皇嗣になったことを皇祖天照大御神や歴代天皇の御霊に報告されました。

午後から皇嗣御夫妻は洋装に着替えて『朝見の儀(ちょうけんのぎ)』に臨まれ、



天皇皇后両陛下に皇嗣としての御挨拶をされました。これで、昨年の上皇上皇后両陛下の譲位に伴う一連の皇室行事が全て終了しました。

皇室については未だに様々な議論が飛び交っていますが、それでもこうした伝統が連綿と受け継がれている皇室は日本の文化や精神的根幹として無くてはならない存在です。今後も日本国民の心の拠り所として、皇室の益々の弥栄を願いたいと思います。

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