昨日までの暑さは何だったのでしょうか、今日は朝からひんやりとした空気に包まれました。何となく長袖シャツをしまい込んでしまわなくて、本当によかったと思います。
先週土曜日同様、今日も昨日の疲れを引きずってずっと休んでいました。小さい子たちを相手にするのに姿勢を低くしたり、1階から4階まである校舎内をあちこち駆けずり回ったりしているうちに、自分で思っている以上に疲れが蓄積しているのではないかと思われます。
お昼前後にようやく身体を起こしてからブランチを済ませて、とにかくゆっくりと過ごすことにしました。こういう時のお供は

やはりバッハです。
あれこれと聴いていたのですが、今日は協奏曲の分量が多めとなりました。その中でも今日印象深かったのが《オーボエとヴァイオリンのための協奏曲ハ短調BWV1060a》です。
《ヴァイオリンとオーボエのための協奏曲BWV1060a》は、バッハがライプツィヒのトマスカントールに就任して13年ほど経ち、自身が望んでいたザクセンの宮廷作曲家の称号を手に入れて《ロ短調ミサ曲》などに取り組んだ円熟期の1736年頃の作品と考えられています。オーボエとヴァイオリンという、互いによく解け合うような音色の組み合わせである楽器のチョイスが絶妙な協奏曲です。
ただ、どちらかというとこの曲は、後にバッハ自身の手で《2台のチェンバロのための協奏曲ハ短調BWV1060》に編曲された元ネタとして有名です。残念ながらその元ネタの協奏曲の楽譜が失われてしまったためBWV1060から復元されたものなので、作品番号に『BWV1060a』と小さく『a』がついています。
なのでバッハが書いた作品そのもの…とは言い難いのですが、それでも2台チェンバロから復元されて蘇った『原曲』は十分素晴らしいものです。疲れた心身に、オーボエとヴァイオリンの優しい響きが染み渡りました。
そんなわけで、今日はバッハの失われた作品《オーボエとヴァイオリンのための協奏曲ハ短調BWV1060a》を、ネーデルラント・バッハ・ソサイアティのライブ動画でお楽しみいただきたいと思います。
なお、作品復元の元ネタとなった《2台のチェンバロのための協奏曲ハ短調BWV1060》はこちらです。