goo

クロスレンチ

 これだけ暖かくなれば、さすがにスタッドレスタイヤを外してもいいだろうと、公立高校の入試も一段落した昨日、バスのタイヤ交換をすることにした。その準備のために前日にはオートバックスでクロスレンチを買ってきた。マイクロバス3台のうち、2台のスタッドレスタイヤには、自動車屋がタダで譲ってくれた中古のアルミホイールがつけてあるが、アルミホイールのナットの穴に家にあったレンチでは厚さが合わないため、ヤスリで細く削って使ってきた。しかし、それでも使い勝手があまり良くなく、タイヤ交換のたびに苦労してきたので、薄手のレンチを買わなくちゃ、とずっと思い続けていた。しかし、何と言っても怠惰な性格であるため、なかなか買いに行くことができなかった。ところが、昨年の大晦日に息子とその友人にタイヤ交換をしてもらった時には、レンチが扱いににくくてかなりの時間がかかってしまったし、結局はナットの締め方が甘くて、ガソリンスタンドで締め直してもらったりしたため、さすがに次のタイヤ交換の時には必ず新しいレンチを買おうと思い続けてきたため、今回は何とかオートバックスに買いに行くことができた。

 

 ナットにはめる部分をソケットと呼ぶらしいが、21㎜サイズの薄口ソケットがダブルで装備されたクロスレンチが900円弱で買えた。案外安いのに驚いたが、こんなに安いものならもっと早く買えばよかったのに、と改めて後悔した。
 家に戻って早速バスのホイールにセットしてみたら、ピタッと嵌まって気持ちがよかった。「よしッ、外そう!」と意気込んで、両手で握って力を込めてレンチを回そうとしてみたが、ウンともスンとも動かない。「おかしいなあ・・」と思いながらも、全身の力をレンチに集中させたが、一向に回る気配がない。よほどきつく締まっているのだろう(と言っても自分で締めたのだから世話はない)。私はナットをどれだけきつく締めたらいいのか、その加減がよく分からないので、手を使ってできるだけきつく締めた後に、レンチの柄の部分を足で蹴って、「ギュッ!ギュッ!」と音がするまで締めることにしている。こんなにまできつく締める必要はないかもしれないが、この音を聞かないと途中で外れてしまいそうで不安になる。ぞうり履きで細い金属の棒を蹴るのだから、足の裏が痛くなってしまうが、そうしないと気が収まらないのだから仕方がない。
 こんな風にして思い切り締めてあるのだから、両手の力だけではとても叶わない。クロスレンチを使いさえすれば、あっという間に作業を終えられるとばかり思っていた目論見が外れてしまい、いささか狼狽してしまったが、今までずっとやってきたようにクロスレンチも足で蹴るしかないなと、思い至った。だが、穴に嵌まる以外の部分の重量が重いせいなのか、足で蹴るとレンチが穴から外れてしまってうまくいかない。何度か試行錯誤するうちに、なるべくぎゅっと穴に突っ込んで、安定させてから思いっきり蹴れば、「ギュッ」と音を立ててナットがゆるむのを発見した。そんなコツをつかんだ後は作業がスムーズに進むようになった。やはり何でも失敗から学ぶことが大切なんだと、実感した・・。
 予想以上に時間はかかったものの、何とかバス一台のタイヤを交換し終えたら、体中がヘトヘトになっていた。1日でバス3台のタイヤを交換しようと意気込んで始めたが、これではとてもそんなことはできそうもない。一台で精一杯だ。いったい何だ、このスタミナのなさは!情けない・・。これ以上やったら夕方からの塾の授業に差し障りがあると判断して、とりあえずバス一台の交換だけで満足しておくことにした。外したスタッドレスタイヤをタイヤ置き場に並べて作業を終えようとしたら、タイヤの溝に多くの小石が挟まっているのに気づいた。

 

 さすがに毎日市内を縦横に走り回っているだけあって、色んなところで小石がタイヤに挟まってしまうのだろう。金具を使って1つ1つ小石を取って溝をきれいにしてから棚に並べた。来年もまだまだ使わなければいけないから、少しでも長持ちするよう丁寧に扱わなければならない。
 
 それにしても疲れた。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする