じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

死刑になるために殺人

2008-04-23 10:07:33 | Weblog
★ 社会は矛盾に満ちている。

★ 昨日は山口県光市の母子殺害事件について死刑判決がでるかどうかで大騒ぎだった。私は、人の命を奪ったものは自らの命で償うべしと思っているので、死刑判決は適当だったと思う。年齢や精神障害などで刑が軽減されたり、免責されたりすることがあるが、それもおかしな話だと思う。結果において責任をとってもらわないと被害者は浮かばれないと思う。

★ しかし困った問題が起こった。鹿児島で起こった19歳の自衛官によるタクシー運転手殺人事件である。「死刑になりたい」から人を殺したという。「誰でもいい」殺人という実に迷惑な身勝手極まりない犯罪だ。

★ 死刑になりたいから人を殺す。彼らにとっては「死刑」が犯罪の抑止力になるばかりか、むしろ殺人の目的になってしまっている。(朝日新聞を見ていると記事の扱いが小さいように思うが、これは犯罪の連鎖を考慮してのことだろうか)

★ 出所したその日に「刑務所にはいりたい」と放火した人もいたなぁ。

★ 刑罰というものは罪を犯した人間への制裁と罪を犯さないための抑止力としての意味合いがあると思うのだが、それがそうでもなくなってきたようだ。自暴自棄的な人にとっては刑罰さえ抑止力にならない。

★ 死刑を望む犯罪者には生かしておくほうが苦痛を与えることになるのか。

★ 光市の事件。遺族である本村さんが記者会見で話されていたが、「どうすれば加害者も被害者も出ない平和で安全な社会」がつくれるのか、まだまだ我々は試行錯誤しなければならないようだ。

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全国学力調査

2008-04-23 09:39:55 | 教育
★ 今年度も全国学力調査が行われた。小学6年生、中学3年生あわせて232万人が受験したという。

★ ところで、この調査にはいろいろな思惑があるようだ。最初は、調査結果から都道府県や市町村、単位学校を競わせようという発想があった。学校選択の自由化、公教育への市場原理の導入といったところだろう。サッチャー政権下のイギリスのマネだね。

★ しかし、競争原理には教員組合だけではなく教育行政や学校現場にも抵抗がある様子。管理強化への抵抗と「責任」回避が妙な一致点をみたのだろう。結局は全国レベルの概要とせいぜいは都道府県の平均点の発表程度にとどまった。

★ そうなってくると多額の予算をつけた悉皆調査の意味が問われる。昨年の第1回調査の結果を概観する限り、予想された範囲内の結果が出ている。標本調査で十分であろう。

★ 政治的な背景が多分にあったとも思える。結果はともかく、教育を政策の柱に据えた前内閣にとっては教育再生会議とならび大きなパフォーマンスだったのだろう。かつての「学テ」アレルギーへの挑戦もあったのかも知れない。(犬山市を除いて、呆気ないほど抵抗もなかったが)

★ さて、これからこの調査をどうするのか。前の内閣と違って、今の内閣は教育にそれほど積極的ではない。そもそも教育は選挙の票には結びつき難いものだ。

★ ただこの調査が小学6年生と中学3年生に実施されているところに何らかの意図があるのではと勘ぐりたくなる。

★ 大学全入時代と言われる中、高校生に対しては「卒業認定テスト」のようなものが構想されている。実際はこんなテストをすればいわば底辺校は「留年の山」をつくってしまう。その結果、大学受験資格を得られない高校というのは経営に行き詰まるだろう。大学の思惑と高校の現場にはギャップがある。そして大学といっても上位のブランド大学と低位の大学では思惑に雲泥の差がある。

★ イギリスのイレブンプラスのように、学力テストの結果に基づき、早期からの選別が行われるかもしれない。学力テストの結果でブランド中学や高校への進学ができるようになるかも知れない。センター試験のジュニア版といったところか。そうなるとこれに受験産業が飛びつかないわけがない。

★ 調査結果を見て高かった低かったと言っている間に、水面下ではさまざまな動きがあるのだろう。テスト問題については研究をしておいた方が良さそうだ。

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「ご飯を大盛りにするオバチャンの店は必ず繁盛する」

2008-04-23 01:47:28 | 
ご飯を大盛りにするオバチャンの店は必ず繁盛する―絶対に失敗しないビジネス経営哲学 (幻冬舎新書 し 4-1)
島田 紳助
幻冬舎

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★ 多読を始めてから、いい本との出会いが続いている。島田紳助著「ご飯を大盛りにするオバチャンの店は必ず繁盛する」も実に刺激的な本だった。

★ 正直なところ最初はナメてかかっていた。どうせタレントの書く本だと。しかしそれは大きな間違いだった。

★ まず不思議だったのが、本を読んでいると島田氏の声が聞こえてくるのだ。島田氏がいつものテレビ口調で語ってくれているように感じるのだ。文章の妙というところだろうが、文章に気持ちがこもっているからだろう。

★ 内容はというと、極めて当たり前のことを言っている。しかしこの当たり前のことが目からうろこなのだ。商売をするとどうしても目先の損得に目を奪われ、本当に大切なものが見えなくなってしまうものだ。売り上げのグラフばかり眺めて一喜一憂。

★ しかしそんな日々を送っていては、たまたま業績が伸びてもそれはそれこそ景気の気まぐれで、お客さんは潮が引くようにさっといなくなってしまう。本当に大切なもの、それは顧客の満足度であり、従業員満足度だが、それをしっかり見据えて商売をしなければ成功しない、勝てないと力説してくれている。

★ 痛いところを衝かれた感じがした。商売をしているものには、島田氏の声がズシンと響くのではなかろうか。

★ 薄くて読みやすい本だが、名著であると思った。
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