じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

「幸福な食卓」

2010-10-13 05:07:17 | Weblog
★ 全く期待せずに見始めたが、中盤からいい感じになって、最後は感情移入してしまった。

★ 「幸福な食卓」というタイトルだが、この家族はちっとも幸福ではない。父親は自殺未遂のあげく「父さんやめようと思う」宣言。母親は自殺未遂事件のショックからか別居。兄は成績優秀なのに大学へは行かず、まさに家庭崩壊状態。

★ そんな中で形だけの「幸福な食事」が繰り返される。

★ 映画を観てまず印象的だったのが、街の描写が実に美しいこと。特に俯瞰図そして、雨の風景が心に残った。

★ 坂道で主人公の少女とボーイフレンドが語るシーンは、宮崎アニメの「耳をすませば」のようだった。

★ 主演の北乃きいさんの初々しさがよかったし、勝地涼さん演じるボーイフレンド役も良かった。最初はちょっと鼻につく演技だったが、とにかく一途で前向きな性格は見ているうちに気持ちよくなってくる。それだけに・・・。

★ 一言でいえば家族再生、少女の成長ドラマだが、「見えないところで誰かが支えてくれている」というメッセージがジーンと伝わってくる。
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「TAJOMARU」

2010-10-13 03:17:22 | Weblog
★ 「TAJOMARU」を観た。

★ 先入観なしで観たが、変わった感じの映画だった。森の中の盗賊場面は懐かしい黒澤監督の「羅生門」を思い起こす。原作が芥川龍之介の「藪の中」と言うから、当然か。

★ 映画としては、学芸会のようでもあり、歌舞伎のようでもあり、映画と舞台が合体したような感じだった。

★ 舞台的なところはこれも黒澤明監督の「虎の尾を踏む男達」を思い起こした。これは歌舞伎の「勧進帳」がベースだね。

★ 小栗さんの熱演、松方さん、本田さんの演技が印象的だった。ヒロインの柴本幸さんは女優の真野響子さんに似ているなぁと思っていたら、娘さんだった。

★ 作品の中で「正義」をめぐる論戦があった。このあたりはプラトンの「国家」のようだった。何がホントで何がウソか、どんでん返しの連続が見せ場か。

★ 「どろろ」や「カムイ外伝」とは違った感じの、ちょっと難しい映画だった。
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