じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

映画「エクソシスト」

2019-07-13 20:46:04 | Weblog
★ NHKラジオ「らじらー!」という番組で、7月13日は映画「エクソシスト」が日本で公開された日だと伝えていた。

★ 日本公開は1974年だった。私は高校2年生だっただろうか。友人たちと早速京都市内の映画館まで観に行った。

★ コーランの読経をバックに発掘が進んでいる。ガルーダだろうか、不気味なアクセサリーが出土する。場面は変わってアメリカのごく普通の家。その家の娘にこれから様々な異変が起こる。

★ この異変が恐ろしい。

★ やがてカトリックの神父と悪魔の対決。悪魔は巧妙に神父たちに挑んでくる。神父はこの戦いに勝てるのか。少女はどうなるのか。背筋をゾクゾクさせながら観たものだ。

★ この歳になっても、夜中に独りで観るのは怖い。そう言えば「イット」もなかなか観られない。今度生徒たちと観よう。
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吉本ばなな「新婚さん」

2019-07-13 20:25:53 | Weblog
★ 吉本ばななさんの「とかげ」(新潮文庫)から「新婚さん」を読んだ。

★ ウルトラQの最終話に「あけてくれ!」というのがある。日々の生活に疎外を感じた人が宙を飛ぶ電車に収容される。日常に帰ろうと思ってもドアは開かない、といった作品だった。

★ 「新婚さん」、タイトルだけ見ると幸せそうだが、内容は必ずしもそうではなさそうだ。ある男、新婚なのだそうだが、酒に酔った帰り道、いつもの最寄りの駅に着いたが、どうも家に帰りたくない。降りそびれているとホームレスが乗り込んできた。

★ そのホームレス、席が空いているというのに男の横に座って、何か話しかけてきた。男は知らぬふりをしていたが、また話しかけてきた。そして、どこでどうなったのか、ホームレスは美しい女性に変身していた。

★ シュールな展開の中に、「新婚」であるがゆえの不安が込められていた。タイトルは「新婚さん」よりか「偉大な人」の方が良いかも。
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横光利一「ナポレオンと田虫」

2019-07-13 18:28:29 | Weblog
★ 横光利一「機械・春は馬車に乗って」(新潮文庫)から「ナポレオンと田虫」を読んだ。

★ ナポレオンの肖像画を見ると確かに腹に手を当てている。ナポレオンの腹部はタムシに冒され、その掻痒感に辛抱できなかったと解釈できなくもない。

★ ナポレオンの度重なる遠征、勝利。その背景に腹のタムシがあったというのは面白い。世界史の勉強になった。
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連城三紀彦「藤の香」

2019-07-13 17:21:34 | Weblog
★ 連城三紀彦さんの「戻り川心中」(光文社文庫)から「藤の香」を読んだ。

★ 寂れゆく色街。何らかの理由で売られてきた娘たちが化粧に肌を染め、男たちの欲望がその色香を貪る街。

★ その街で連続殺人事件が起こった。犯人として逮捕されたのは代書屋。字の書けない娘たちに代わって故郷の家族への手紙を書いていた。

★ 代書屋は遺書を残して自害する。犯罪の裏には理由があった。

★ 連城さんの文庫が実に艶っぽい。
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小松左京スペシャル

2019-07-13 16:08:47 | Weblog

NHK「100分de名著」、7月は「小松左京スペシャル」だ。

今日は録画してあった第2回「日本沈没」を見た。1973年の作品だという。

旧映画版もドラマ版も見た記憶がある。特撮は今見れば模型っぽいけれど、日本列島が沈むというのはかなりリアルに感じた。

上の写真は小松左京さんのサイン。何かの懸賞でもらったもの。
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和辻哲郎「巨椋池の蓮」

2019-07-13 15:16:24 | Weblog
★ 本棚を整理していると和辻哲郎の「埋もれた日本」(新潮文庫)が出てきた。その中の一編「巨椋池の蓮」を読んだ。

★ 和辻が谷川徹三に誘われて、巨椋池の蓮を見に行った時のエッセイだ。

★ 当時、巨椋池では一面に蓮の花が群生していたという。それも先が赤いもの、底の方が赤いもの、全体に赤い紅蓮、全体に白い白蓮。

★ 和辻たちは伏見から淀川へ出て、そこから巨椋池に入った。まだ夜が明けない3時に出発したという。ほのかに東の空が白みだしたその光景に和辻は驚愕した。一面に蓮の花が広がり、その中に自分たちが乗る舟が漂っているのである。それは「到底想像のできない光景であった」と言う。「浄土の幻想」とも言う。

★ 昭和25年の作品。巨椋池は干拓され、かつての面影はない。

★ 今、宇治市の小学校には「宇治学」という特別教科があり、4年生は巨椋池のことを学んでいる。干拓による漁業補償、マラリアの発生、水害などを学んでいるようだ。蓮の花のことは知らなかった。

★ 当時の蓮の種は宇治市立植物園で保存、栽培されているという。しかし、浄土のような群生はもはや見られまい。残念だ。
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