じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

阿刀田高「旅の終り」

2022-05-21 14:05:52 | Weblog
★ NHK「ダークサイドミステリー」、エピソード5「心霊と恐怖の仕掛け人 中岡俊哉~昭和オカルトブームの舞台裏~」を観た。オカルトブームとは懐かしい。当時、私は中学、高校生時代、中岡俊哉さんの「エスパー入門」にはまったなぁ。

★ ユリゲラーのスプーン曲げ。やってみたなぁ。1度だけ「グニュ」っと曲がったことがあって自分でも驚いた。クロワゼットの番組もリアルタイムで観た記憶がある。行方不明者の水死体を発見したんだったかな。赤い服が記憶に残っている(今だとモザイクがかかるなぁ)。矢追純一さんのUFO番組も毎回観ていた。実際、うちの近所で1度だけ「UFOらしきもの」を見て、背筋がゾクッとした思い出がある。「ベントラベントラ」と言った呪文を唱えて、UFOを呼ぼうとしたこともあった(当然、遭遇はしなかったけれど)。

★ 今回は超常現象だったけれど、「ダークサイドミステリー」はかつての人気番組「知ってるつもり」のようになってきたなぁ。

★ さて読書の方は、阿刀田高さんの「消えた男」(角川文庫)から「旅の終り」を読んだ。

★ 働いてばかりで余暇の過ごし方を知らない日本人。ある新聞社が「成人の楽しみ」をテーマとしたコラムを始めることにした。その取材で記者が70歳を少し超えた男性を訪れた。彼は知人を伴って、松尾芭蕉の「奥の細道」を歩いたという。サラリーマンをやっていたので、主に週末を利用して、行っては帰りを繰り返し、全行程を踏破したらしい。

★ 取材の合間、ところどころで男性はおかしくなる。どうやら認知症の症状が現れ、自らの体験と松尾芭蕉の体験を混同しているようだ。そして、最後にはオチがつく。

★ 歴史や人物研究をしていると、研究対象に感化され、その人物の足跡を追体験をしている気になることがある。小説を読むということもこの体験に似ている。司馬遼太郎さんの「竜馬がゆく」を読んだ時は、龍馬とともに日本中を闊歩した気になった。「福翁自伝」を読むと諭吉さんの人生を追体験できた。私は卒業論文にロバート・オーウェンを取り上げたが、研究していると、彼とともにニューラナークやニューハーモニー村を歩いている気になった。

★ 「おくのほそ道」は中学校の教科書程度しか知らないが、一度通して読んでみたくなった。
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