★ 自宅が仕事場だとオンとオフの区別がない。ゴールデンウィーク、連休と言っても塾はほぼ年中無休で開けているので、実感がわかない。普段だなら学校に行っている時間に塾生がぱらぱらやってきたりするから、むしろ落ち着かない。今日は休日の合間の平日。塾生たちは学校で、それはそれで、何か変な気分だ。
★ さて、吉本ばななさんの「体は全部知っている」(文藝春秋)から「ボート」「西日」「黒いあげは」を読んだ。
★ 「ボート」は退行催眠で幼児期の忘れていた思い出を思い出すという話。その思い出とは、実母との別れ。幼心にも衝撃が強く、知らず知らず封印していた記憶のようだった。
★ 「西日」は、根を下ろさず、次々と何かを求め、それなりに達成するとまた次の何かを求める「彼」と付き合っている女性の話。昔、「スキゾ」「パラゾ」なんて言葉が流行したが、彼はスキゾ系の人のようだ(といっても短期的にはパラゾかな)。それで、彼女の方はといえば、何か割り切れない。しかし自分の体の中に新しい生命を感じて何かが変わりそうな予感がする。
★ 「黒いあげは」は、失恋した友人とともにちょっとしたピクニックをする話。「しゃべらないでいい友達というものはとても少ない」「止めることのできない時間は惜しむためだけでなく、美しい瞬間を次々に手に入れるために流れていく」など、良い感じの文章が続く。
★ 私に女性の気持ちは分からないが、吉本さんの繊細な表現が心地よい。
★ さて、吉本ばななさんの「体は全部知っている」(文藝春秋)から「ボート」「西日」「黒いあげは」を読んだ。
★ 「ボート」は退行催眠で幼児期の忘れていた思い出を思い出すという話。その思い出とは、実母との別れ。幼心にも衝撃が強く、知らず知らず封印していた記憶のようだった。
★ 「西日」は、根を下ろさず、次々と何かを求め、それなりに達成するとまた次の何かを求める「彼」と付き合っている女性の話。昔、「スキゾ」「パラゾ」なんて言葉が流行したが、彼はスキゾ系の人のようだ(といっても短期的にはパラゾかな)。それで、彼女の方はといえば、何か割り切れない。しかし自分の体の中に新しい生命を感じて何かが変わりそうな予感がする。
★ 「黒いあげは」は、失恋した友人とともにちょっとしたピクニックをする話。「しゃべらないでいい友達というものはとても少ない」「止めることのできない時間は惜しむためだけでなく、美しい瞬間を次々に手に入れるために流れていく」など、良い感じの文章が続く。
★ 私に女性の気持ちは分からないが、吉本さんの繊細な表現が心地よい。