★ 凪良ゆうさんの「流浪の月」(創元文芸文庫)は全体の3分の1まで読んだ。過去の事件が尾を引いて、彼氏ができても結婚に踏み切れない主人公。彼女は新しい人生を歩むことができるのか。
★ 男女関係は今も昔も小説の大きなテーマになっている。今日はそうしたカップルを描いた作品を2つ読んだ。1つ目は、石田衣良さんの「1ポンドの悲しみ」(集英社文庫)から「ふたりの名前」。
★ 同棲して1年、結婚には踏み切れないカップル。別れるときのためにそれぞれの「所有物」に名前を記して暮らしている。決して仲が悪いわけではないが、あと1歩に躊躇している。そんな彼らが子猫を飼うことになった。ところが・・・、という物語。
★ 2つ目は石坂洋次郎さんの「霧の中の少女」(新潮文庫)から「人生」。石坂洋次郎さんと言えば「青い山脈」が思い浮かぶ。どの時代に生きても悩みは尽きないが、石坂作品は苦悩と同時に戦後の明るさがあるような気がする。
★ 「人生」は昭和22年の作品。結婚間近の珠子。許婚の職場に行く途中、ある男性に道を尋ねられる。その男性に珠子は見覚えがあった。戦時中、珠子は南方での仕事に従事するため輸送船に乗っていた。その船が魚雷攻撃を受け沈没してしまう。何とか救命ボートにたどり着くが、既にボートは満員。その時、一人の男性が場所を譲ってくれた。道を尋ねた男性はまさにその男性だったのだ。
★ そのことを思い出した珠子は、一言お礼を言いたいと、男が尋ねたビルに向かう。そこは偶然にも珠子の許婚が勤める会社で、二人は商談中だった。珠子は男性にお礼の言葉を言うのだが、男性の反応は意外なものだった。
★ 最後は道徳の教科書のような終わり方だけれど、そう感じるのは私の心がひねくれているからかも知れない(笑)。
★ 男女関係は今も昔も小説の大きなテーマになっている。今日はそうしたカップルを描いた作品を2つ読んだ。1つ目は、石田衣良さんの「1ポンドの悲しみ」(集英社文庫)から「ふたりの名前」。
★ 同棲して1年、結婚には踏み切れないカップル。別れるときのためにそれぞれの「所有物」に名前を記して暮らしている。決して仲が悪いわけではないが、あと1歩に躊躇している。そんな彼らが子猫を飼うことになった。ところが・・・、という物語。
★ 2つ目は石坂洋次郎さんの「霧の中の少女」(新潮文庫)から「人生」。石坂洋次郎さんと言えば「青い山脈」が思い浮かぶ。どの時代に生きても悩みは尽きないが、石坂作品は苦悩と同時に戦後の明るさがあるような気がする。
★ 「人生」は昭和22年の作品。結婚間近の珠子。許婚の職場に行く途中、ある男性に道を尋ねられる。その男性に珠子は見覚えがあった。戦時中、珠子は南方での仕事に従事するため輸送船に乗っていた。その船が魚雷攻撃を受け沈没してしまう。何とか救命ボートにたどり着くが、既にボートは満員。その時、一人の男性が場所を譲ってくれた。道を尋ねた男性はまさにその男性だったのだ。
★ そのことを思い出した珠子は、一言お礼を言いたいと、男が尋ねたビルに向かう。そこは偶然にも珠子の許婚が勤める会社で、二人は商談中だった。珠子は男性にお礼の言葉を言うのだが、男性の反応は意外なものだった。
★ 最後は道徳の教科書のような終わり方だけれど、そう感じるのは私の心がひねくれているからかも知れない(笑)。