★ 今日から10月。話題と言えば新内閣の発足と値上げラッシュばかり。
★ 知らない番号から電話があり、受話器を取ると「厚生労働省云々」とのこと。詐欺電話に違いない。以前は「電話等がすぐに使えなくなる」といった電話が何回かかかってきた。手を変え品を変え、ご苦労なことだ。
★ 郵便料金が値上がりし、紙請求書を廃止する業者が目立つようになってきた。エコというのは大義名分で、ホンネはコスト削減だ。電子マネーも増え、アナログからデジタルへの過渡期なのだろうが、何か複雑になり混乱する。
★ 詐欺が横行する背景には、そんな情勢の変化があるのかも。
★ さて今日は、柚月裕子さんの「あしたの君へ」(文春文庫)から「第1話 背負う者」を読んだ。
★ 家庭裁判所の調査員が主人公。日頃馴染みのない職種だけれど、大学の同級生にも調査官になった人が一人いた。全国あちこち転勤があり、なかなか大変そうな仕事だ。
★ 「背負う者」では、17歳の女性の調査を担当する。彼女はSNSで知り合った男性とホテルに行き、男性がシャワーを浴びている間に金品を奪ったという窃盗罪に問われている。彼女はなぜ犯行に至ったのか。
★ 調査をしていくと家庭の事情が見えてきた。
★ 「家裁調査官には、大きく分かて三とおりの人間がいる。法律畑の者と心理学畑の者、そして社会学畑の者だ」というところ。「そうなんだぁ」と感心した。
★ 子どもたちの問題行動は後を絶たない。その多くに家庭の問題が絡んでいる。問題が起こってからでないと行政も司法も動きづらい。貧困やヤングケアラー、児童虐待など、問題が起こる事前にサポートができればよいのだが。