じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

戸川猪佐武「小説吉田学校」

2024-10-06 12:47:27 | Weblog

★ 自民党の総裁選が終わり、各党新リーダーでの総選挙にいよいよ突入する。自民党の総裁選は候補者が多すぎて、それぞれの政策の違いがよくわからなかった。その結果、ドロドロとした人間関係だけが浮き彫りになった気がする。

★ ソフト化した石破総理には早くも批判が。総裁選には勝ったものの無派閥を頼りにする政権基盤は弱く、実質は森山幹事長の政権ではとの声も聞かれる。 

★ 誰になろうと、アメリカ政府と財務省の機嫌を損ねれば、短期政権に終わるかも。

★ 政治といえば、戸川猪佐武さんの「小説吉田学校」(角川文庫)が面白い。全8部の長編ながら、戦後から昭和50年代までの自民党が克明に描かれている。官僚出身の吉田派VS党人出身の鳩山派の戦い。昭和30年代から40年代にかけては池田、佐藤の政権。続いて三角大福中の時代。田中、三木、福田、大平、中曽根それぞれが後の総理となる。物語は大平総理の急死の後、後継に鈴木善幸氏が選ばれて終わる。

★ 東西冷戦が激しく、自民党対社会党の55年体制が長く続いていた時代。自民党は党内抗争と疑似政権交代で権力の座を維持し続けていた。

★ 物語の後は、安竹宮の時代となるが、リクルート事件の影響で海部政権ができ、その後の宮沢政権で政治改革の混乱から政権が交代。細川、羽田と続く。反自民で結集した連立内閣が長続きするはずもなく、冷戦後の世界情勢も踏まえて、自社連立の離れ業。村山総理の自衛隊容認発言にはびっくりしたなぁ。

★ 村山政権の後は、橋本、小渕、森と続き、自民党の政治に嫌気を感じていた時に、「自民党をぶっこわす」と小泉氏が登場し、起死回生の支持復活を果たす。小泉総理勇退後は安倍、福田、麻生と1年ごとのコロコロ内閣を経て、民主党に政権交代。その民主党政権も安定せずわずか1000日余りで再び自民党に政権が移る。そして長期の安倍政権。

★ こうやって見てくると、いろいろとあったなぁ。問題が起これば何とかその場しのぎで乗り越え、それなりに(他国と比較して)暮らしやすい国だと思うけれど、ふと気づけばもはや経済大国でもなく、いつまでG7に名を連ねられるのかも危うい。

★ 超高齢化の進展、人口減少社会に多額の国債と難題が山積する中、この国は平和と安定を維持し続けることができるのか。老婆心ならぬ老爺心で気を病む。

★ なにはともあれ、政治の世界は泥臭く、それゆえに物語としては面白い。

★ 麻生さんの影響力は、高市政権は成立するのか。初の女性総理は、高市氏か、野田氏か、小渕氏か。男だ女だといっている時点でもはや時代遅れなのか。

コメント