★ 今年も高校入試まであと4か月。恒例に「土日特訓」が始まった。公立高校入試の受験時間(40分×5教科=200分)に合わせて、総復習と試験に向けた体力づくりを目指しています。
★ さて、最近は同時並行して読んでいる本が多すぎて、なかなか読み終わらない。その多くは推理モノであったりいわゆる通俗小説(エンタメ小説)なので、使われている文言は比較的簡単で、ストーリーにさえ入っていければ、ドラマを観るように読み進めることができる。
★ しかし、こうした類の本ばかり読んでいると、時々欲求不満が高まってくる。もっとゴツゴツとした文章が読みたくなる。
★ ということで、本棚からポール・ニザン「アデン・アラビア」、柴田翔「されどわれらが日々ー」、高橋和巳「わが解体」を選んで読み始めることにした。まずは、高橋和巳さんの「わが解体」(河出書房新社)。
★ 高橋和巳さんといえば「悲の器」や「邪宗門」「憂鬱なる党派」を読んだことがある。「わが解体」は小説ではない。学園紛争がピークに達していた京都大学に籍を置いていた著者が体験し、思索したルポ&エッセイというところか。
★ 学園紛争の嵐が吹き荒れる中(今から思えば、革命ごっこ、革命遊戯に感じるが、当事者たちは真剣だったんだろうね)、著者は、大学とりわけ教授会の閉鎖的で不都合なことは隠ぺいする体質を批判する一方、自らがその教授会の構成員であることを慮り苦悩しているようだ。真面目に生きようとすれば「自己解体」に至らざるを得ない心境が描かれている気がした。
☆ 私が大学に入学したのは1978年。高校時代は「三無主義」の世代と呼ばれた。もはや学園紛争の名残はすっかり消え失せていた。
☆ これからしばらく、学園紛争の時代に生きた人々を描いた作品を読んでみようかな。当時の闘志達ももはや70歳から80歳だね。