はりさんの旅日記

気分は芭蕉か司馬遼太郎。時々、宮本常一。まあぼちぼちいこか。
     

いつか歩きたい熊野古道 中辺路

2025-01-26 18:25:25 | 街道歩き
熊野古道のことはみなさんよくご存知と思います。
熊野古道は部分的には歩いたことがありますが、まだ長い距離を歩いたことはありません。
熊野古道はいくつかのルートがありますが、比較的簡単と言われているのが中辺路です。
いつの日かその中辺路を歩きたいと思い、下見に行ってきました。

中辺路の起点となるのが滝尻王子です。(本当は紀伊田辺ですが)


王子というのは、熊野三山に至るまでの途次に設けられた神社です。


熊野古道を3分ほど歩いてみました(笑)いきなりきつい坂道になっていました。


今回は下見なので、熊野古道館で資料など集めました。


いろいろと資料があり勉強になりました。


スタンプラリーも出来るようで、スタンプ帳(100円)を購入し地図もいただきました。


これが各王子にある押印所です。


とりあえず、滝尻王子に押印です。


歩こうとしているのは「現在地」から熊野本宮本社までです。39kmあるので一泊二日で歩くのが標準です。


次の宿泊予定地の近露(ちかつゆ)をめざします。途中に福定の大イチョウがあります。(国道と熊野古道は離れています)


2023年11月29日に訪れましたが素晴らしい大イチョウでした。


近露の手前に「道の駅」がありました。


すぐそこは熊野古道です。


ちょっと覗いてみましたが、熊野古道らしい道が続いていました。


近くにある「牛馬童子」のレプリカがありました。


そして、近露の町に到着です。車なら本当に早くて楽ですが、歩くとなると‥。


近露には長閑な景色が広がっていました。


日置川です。実は何十年か前に渓流釣りでここを訪れたことがありますが、完全に忘れました(笑)


近露王子です。


ここにもスタンプがありましたが、歩いて訪れた時のためにとっておきましょう。


町の中の熊野古道です。熊野本宮大社に続く道です。


熊野古道 中辺路の下見をしてますます歩きたくなってきました。

※訪問日 2025.1.24

「重伝建」足助(あすけ)の街をぶらり

2024-11-25 19:15:15 | 街道歩き
足助は以前から行ってみたかった町ですが、今回香嵐渓の紅葉とセットで行くことができました。
その昔、初めてこの町の名前を見たときは「あしすけ」って読んでいたと思います(笑)
その後、足助の町並みが「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されていることも知りました。

香嵐渓から国道を渡ると、そこは足助の町です。


足助といえば香嵐渓なんでしょう。


町の外れの落合橋からの景色です。


足助の町並みは、尾張・三河から信州を結ぶ中馬街道の中継地として栄えた商家町です。
街道歩きが好きですが、まだまだ知らない街道が多いです。


1775年の大火で町並みの大部分は消失したそうですが、その後再建がはじまったそうです。


今も江戸時代から明治末までに建てられた建物が数多く残っているようです。


大正期や戦後の建物も伝統的な町家の形式を踏襲するものが多く、現在まで古い町並みの景観が保たれてきたそうです。


こんな小路もありました。マンリン小路というそうです。


街道筋の街らしい風景です。この曲がり方が好きなんです。


足助は川沿いの景色も絵になります。


足助橋から上流側を撮りました。


昼前に五平餅を食べただけだったのでお腹が減りました。
街を歩いていると食堂があったので鰻丼をいただきました。


お腹も満たされて、再び街散策です。


アサヒビールと書かれたレトロな建物がありました。


なぜか誘われます(笑)


真弓橋から見る川沿いの風景です。(逆光でした)
その昔、ブログ仲間のtakayanさんと錫杖さんも撮っておられたと思うのですが。


真弓橋からの上流部の風景です。
時刻は2時半そろそろ帰るとしましょう。家までは3時間以上かかります。


中馬街道は「塩の道」だったそうです。(ここにも「塩の道」があったようです)
三河湾でつくられた塩を矢作川で今の豊田市に荷揚げし、足助の塩問屋で荷直しして信州方面に運んだそうです。
馬の背で荷物を運ぶ組合のことを「中馬」といったそうです。

※訪問日 2024.11.18

高野山「町石道」を訪ねて(後編)

2024-11-11 19:15:15 | 街道歩き
慈尊院から展望台のある165町石を往復したあと、車で矢立という場所をめざしました。

矢立という所に到着です。
歩けば慈尊院から5時間はかかるでしょうが、車なら30分もかかりません(笑)


国道の脇に60町の町石が立っていました。
ここは車でも何回か通ったことがありますが、気がつきませんでした。


60町の町石です。


左が町石道で、右が九度山から上ってくる370号線です。


町石道は、大門をめざしてここを登って行きます。




再び車で移動して高野山の総本山の金剛峯寺にやってきました。


高野山は、この日に見ごろを迎えたそうです。


いつもなら、ここのモミジは真っ赤になるのですが‥。


ここの紅葉も見ごろにはまだ少し早いようでした。


高野山のシンボル根本大塔です。


今回の旅の目的は紅葉ではなく、町石を訪ねることでした。
根本大塔の近くにあるのですが。


ありました。柵の中だったので見落とすところでした。


これが記念すべき1町石です。


いつも綺麗な紅葉を見ていた場所でしたが、1町石が下にあるのは知りませんでした。


大門に向かって歩いていくと3町の町石がありました。


ここから大門は何回か歩いたこともあるので、町石の存在は知っていました。


きれいな散り紅葉です。


6町の町石が立つ大問へやってきました。


大門の前からは町石道(左)が慈尊院へと続きます。右の舗装路は480号線です。


昔の人々は町石道を登ってきて、目の前にあらわれた大門を見てホッとしたことでしょう。


今回は「町石道」を訪ねましたが、歩いたのは前半のほんの少しだけでした。
やはり全コースを歩いてこそ本当にこの道の良さがわかるのでしょうが、体力的にちょっときつそうです。
その前に、まだ東高野街道も歩き切っていないので、まずはそちらを歩くことにしましょう。

※訪問日 2024.11.6

高野山「町石道」を訪ねて(前編)

2024-11-10 18:15:15 | 街道歩き
高野山に参詣するには、当然ですが昔の人は歩いて登りました。
高野山への参詣道は主に七つの道があり「高野七口」とよばれていました。
(2020年にその一つの「京大坂道」を途中まで歩いたことがありました。)
今回は「町石道(ちょういしみち)」とよばれる空海さんが歩いた道を少しだけ歩いてみました。
「町石道」は全長約19.5キロもあり、時間も約8時間かかる健脚向きの道です。
以前から一度は歩きたいと思っていましたが、今回やっとその一部を歩くことができました。

町石道の起点となるのが九度山町にある慈尊院です。


空海さんのお母さまが住まわれていたそうで、空海さんが月に9度、山から下りて会いに来られたそうです。


そこから九度山という地名になったとか‥。九度山は真田幸村でも有名になった所です。


慈尊院は女人高野ともよばれ、子授け、安産、育児、良縁などの御利益があるようです。


慈尊院から丹生官省符神社へと続く石段です。この途中に一つ目の町石があります。


町石道登山口の石碑です。「にうかんしょうぶじんじゃ」と読みます。


石段の中ほどに記念すべき一つ目の町石がありました。
これが180町石です。ここから高野山の根本大塔の1町石まで町石道は続きます。


丹生官省符神社です。


179町石です。町石は1町(約109m)ごとに建てられているので、すぐに次の町石があらわれます。


これは読みづらいです。町石はもとは木製だったのが鎌倉時代に石造りになりました。
しかし、長い年月の間に風化したものもあります。


一面の柿の木の中をゆきます。このあたりは柿の名産地です。


チャノキがありました。椿の仲間です。


竹林の中にある町石です。歴史を感じる道です。


道標もあり迷うことはないと思います。
出発前に観光協会で聞いたのですが二、三日前にも熊の目撃情報があったそうです。


昔の人は1町ごとに合掌したそうです。この道が祈りの道、信仰の道というのを実感します。


柿の木の間から景色が見えてきました。


166町です。展望台は165町にあります。


展望台に到着です。紀ノ川の流れがよく見えました。


遠くには高見山も見えました。慈尊院から約45分、今回はここまでとしました。


町石道のマップで確認すると、今回歩いた道はほんのさわりの部分でした。
それでも町石道の雰囲気を味わうことはできました。
このあと車で移動しながら60町付近や最後の1町あたりを訪ねました。

<つづきます>

※訪問日 2024.11.6

秋の大菩薩嶺を歩きました(4)

2024-10-28 19:15:15 | 街道歩き
大菩薩嶺の山歩きも今回が最終回です。

2000メートル地点まで登って来ました。


大菩薩峠でも富士山は見えますが、ここまで来ると均整のとれた富士山を眺めることができます。


ずっと見えている湖は大菩薩湖(ダム湖)です。


雷岩まで登って来ました。ここで唐松尾根からの道と合流します。


甲府の町並みと南アルプスの山並みも素晴らしいです。


頂上へは林の中の道を8分ほど進みます。


大菩薩嶺頂上(2057m)に到着です。頂上ですが眺望はありません。


遠慮がちに紅葉がありました。


出発してから約3時間でした。(休憩や撮影を含む)コースタイムは2時間17分ですが、これぐらいがいいのです。


雷岩に戻って、おにぎりタイムです。富士山にも雲が出て来たようです。


雷岩あたりの紅葉です。


雲がかかり出した富士山もいいものです。


下山は富士山を右手前方に眺めながらですが、どんどん雲がかかって来ました。


この10分後には、富士山は雲の中に隠れてしまいました。


山の紅葉に派手さはありませんが、しっとりと落ち着いた雰囲気でした。


黄葉もいいものです。


途中で、登山ユーチューバーのりょうじさんに会いました。


大菩薩峠まで戻って来ると、再び富士山が姿を見せてくれました。


しかし、この後は林間に入るので、富士山ともこれでお別れです。
富士山には、いっぱい楽しませてくれて感謝でした。


このあと、往路と同じ道を歩いて無事に登山口に帰ることができました。

大菩薩峠から頂上までがやや傾斜があり岩の多い道でしたが、平均して歩きやすいルートでした。
なんといっても、富士山や南アルプスの展望が素晴らしかったです。

最後になりましたが、今回の大菩薩嶺の山歩きは3人で歩きました。
昨年、開聞岳を歩いた4人のメンバーですが、いつものMさんが急用で行けなくなってしまいました。
それでも昔からアルプスを一緒に歩いたAさんとSさんに支えられて登ることができました。

※登山日 2024.10.22