山浦清美のお気楽トーク

省エネ、農業、飛行機、ボウリングのことなどテーマ限定なしのお気楽トークができればと思っております。

一部連用制という不可思議なもの

2012-06-19 | 政治・経済・社会

 民主党が提出した衆議院選挙制度改革法案に一部連用制なる不可思議なものが含まれているとのことです。現行でさえ複雑怪奇であるのに、それに輪をかけたような制度を盛り込まなければならないのでしょうか。連用制だけなら未だしも、一部連用制という訳が分からない制度にしなければならない理由を聞きたいものです。

 案外、民・自・公の要求を足して3で割っただけといった理由だたりといったこともあり得るかもしれません。連用制は、公明党の要求です。しかし、これを全面的に採用すると公明党の議席が増えすぎます。それでは、民主党と自民党が困るのでしょう。だから、程々に制限するため一部連用制ということになり、比例の80減ではとても野党の理解が得られないから40議席でお茶を濁す。自民党は、5減で早く決着をつけて、総選挙に持ち込みたい。民主党の選挙を先送りしたい勢力は、訳の分からん法案を提出することで不毛な議論を巻き起こし、時間稼ぎをする。要は、各党、各勢力の都合に振り回されているに過ぎません。

 選挙制度は、シンプルな方が良いに決まっています。「議員定数削減と選挙制度改革(一票の格差是正)」で書いておりますように比例代表制が望ましいと思っております。比例代表制では個人が選べないということであれば、道州制が議論されておりますので、この単位での大選挙区制でも良いと考えます。現行制度の小選挙区部分の定数を大選挙区で選出し、比例部分は廃止します。これで一挙に定数削減も出来ますよ。

 私は、議員定数削減には基本的に反対ですが、「議員定数削減と選挙制度改革(一票の格差)-その2」でも指摘しておりますが、民意が正しく反映される制度が導入されるのであれば、議員定数を削減することについては、何が何でも反対ということではありません。

 野田首相は政治生命を懸けるというのであれば、政治改革や公務員改革に懸けるべきであったろうと思います。このテーマは、それこそ命がけでやらなければ実現できません。消費税増税に命を懸けるなど、そんな大袈裟に言うべきことなのでしょうか。

 多額の借金を子孫に残すなといいますが、放射能で住めない国土を残してしまっては、いくら金があっても元も子も無くなってしまうではありませんか?

 民主党政権においては、というより自民党政権時代から継続してと言うべきでしょうが、経済優先、既得権益保護に傾き過ぎてきたのではないでしょうか。今一度、国民の幸福のためには何が大切かといったことを真剣に考えてみることが必要なのではないでしょうか。

 そして、それを国民が行使できる手段が選挙に他なりません。そのためには、全ての選挙民に平等な権利が担保されなければなりません。これが何だか訳の分からない不可思議な制度であって良いはずがありません。