今更ながらマニフェストについて言及するのも馬鹿馬鹿しいとも思いますが・・・。
一体、マニフェストとは何だったのでしょうか。これまでも選挙公約が守られないものの代名詞のように言われておりましたが、ここまで大々的に行われてきたことがあったでしょうか?
確かに、そのいくつかは実現した事項もありますが、国民にとって一番関心が高かったのは、バラマキ政策に関することではなく、公務員制度改革など、もっと国の根幹に関わることであったように思います。バラマキならば、前政権もやってきたことであります。しがらみの無い新政権ならば、政官業の癒着などの制度疲労したこの国を何とかしてくれるのではないかといった期待が込められていたからに他ならないと思います。それが政権交代に込めた国民の期待であったのではないでしょうか。
それが見事に裏切られ、「社会保障と税の一体改革」といったものに矮小化されてしまったのではないでしょうか。公務員給与の僅かばかりの削減を手土産にして、体よくあしらわれたといったことでしょう。社会保障を根本的に改革するには厖大な時間がかかります。一方、消費税は税率だけ書き換えれば良いので短期間に処理できるでしょう。これを一体的に議論しようというのが無理な話で、税のみが先行するのは当たり前となります。消費税法案だけ先に通してしまえば、後はなんだかんだとうやむやにしてしまおうといったことになるのは当然の帰結です。まさに官僚達の思う壺に入ったといえます。
このままでは、民主党が消滅するのは時間の問題でしょう。唯一生き残る道は、官僚達と刺し違えることしかないと思います。消費税法案の成立と引き換えに公務員人件費の2割削減を含む公務員制度改革法案を成立させることです。
次の総選挙で民主党が自滅するのは自業自得ですから仕方ありません。しかしながら、国民に政治不信を極大化させたままでは、民主主義は自滅してしまいます。民主党は、自らの生き残りを賭けて真摯に国民の負託に応えていただきたいものです。でなければ、今すぐ下野すべきものと考えます。