ここまで書いてきて、何となく虚しさを感じてしまいました。そもそも何でこんなことを書かなければならないのでしょうか。兼業農家である私は、自分の置かれた立場で農業を営んできているだけなのです。不道徳なことをやっているのでもなく、ましてや不法行為をしているのではありません。それをとやかく批判されるいわれはないと思います。我が日本国は自由主義経済を標榜しているものです。公共の福祉に抵触しない限り、経済活動の自由が保障されております。
農業が甘やかされているからですか。それとも補助金をもらっているからですか。そんなに羨ましいとお思いならば、どうぞ農業に参入してください。大歓迎です!!!
農業には参入障壁があって、新規参入は難しいではないかと仰います。「TPPについて(14)-農業への新規参入の難しさ」「TPPについて(15)-農業への参入障壁とは?」で指摘している通り、それは単なる思い込みに過ぎません。どのような仕事であれ、新規参入、新規立上げは、並大抵のことではありません。そのような覚悟もなしに識者は、所詮他人事として色々とあげつらいます。そして自説に対する責任もお取にならないようです。
ある時は、「高品質の農産物は高く売れる。」、またある時は、「こんな高い農産物を消費者は買わされているのだ。」と。とても同じ人から出た言葉とも思えません。番組制作サイドの意図に合わせて、変幻自在に主張を変えます。面白おかしく批判するのが飯の種。これもコメンテーターなるものの宿命でしょう。政治家だって似たり寄ったりでしょう。選挙の時だけは上手いこと言い逃れて、やることなすこと正反対のことばかりといった議員も多いものです。このような人種の言説に惑わされて右往左往するのも馬鹿馬鹿しい限りです。
ということに気付きましたので、未だ書き足りない事柄があったのですが、この件でこれ以上書くのは止めにします。気分が変れば、また書くかも知れませんが・・・。
最後に、将来の農業については、暗澹たる思いしか持たざるを得ないということを申し添えておきます。
私は、ただ我が道を行くのみです。
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