天山神社のおくんち祭りの起源は、約400年前の江戸時代に遡るそうで、佐賀藩藩主が戦勝祈願成就の参拝をおこなったことが起こりとされ、毎年九月十五日(旧暦)に行列を整え参拝することになったとのことです。後に晴田地区の氏子が藩主の代参を行うようになり、氏子から選ばれた「殿」は、参拝当日は佐賀36万石の大名としての格式が与えられたそうです。明治に入ってからは、大名行列も浮立に変って現在に至っているとのことです。
以前「今日は「おくんち」です」で書いておりますように、10年に一度、浮立奉納の担当が巡ってきます。そして、今日は一連の注連元(しめもと)行事(くんち祭も注連元行事のひとつ)の最初である「初寅」が執り行われました。「初寅」は、年が明けた最初の寅の日に、注連元の代表である殿様(大殿様、小殿様)を決定し、その殿様を中心に注連元が、くんち祭の浮立を奉納することを誓う神事のことです。
10年前のおくんちでは、亡くなった岳父が「小殿様」となっておりました。当時は、おくんちの意味も漠然としか理解しておりませんでした。自分で色々な行事に主体的に参加するようになって初めて、行事の云われなどを知り、一段と伝統の重みを感じるようになったと思います。
ちなみに、今年の「くんち祭」は、10月12日となっております。三連休の中日の方もいらっしゃるでしょうが、一度「浮立奉納」をご覧になられては如何でしょうか。