平成20年9月13日(土)時々 のち
昨日、朝から園の和室でススキを飾り、
お香を焚き『お月見お茶会』をしました。
園の先生方も前日から和室を片付けて、緋毛氈を敷き
簾を下げて雰囲気を出し、お茶席の準備もバッチリでした。
子ども達は、いつもと違いオスマシ顔。
お茶室に入る時から、いつもの保育とは違うことを感じて
みな、神妙な顔つきでしずしずと「お姫様歩き」で入室。
理事長先生のお月見の話に 集中して
よく聴いて、お行儀も最高に良い。
お菓子とお抹茶をいただき、
「おいしかったね!」
記念写真もすまし顔でした。
感性を高める体験でした
さて「月」を詠んだ句といえば、『おらが春』に
「我と来て あそべや 親の無いすずめ」という句と並んで有名な
「名月を とってくれろと 泣く子かな」 小林一茶 があります。
名月を取ってくれと泣いておねだりするわが子に、
戸惑う親の姿がとてもほほえましい句ですね。
http://park3.wakwak.com/~issakinenkan/main/01_issa.html
実は、明日 9月14日は中秋の名月です。
今頃は、夕方になると南の空に中秋の名月に向けて
日々大きくなっていく上弦の月がきれいに輝いています。
その月は、丸くなるにしたがって、夕方に見える位置が、
真南から次第に東の空に移っていきます。
つまり、毎日 月の出が遅くなってきます。
左側が上弦の月,右側が下弦の月の「月の出」から「月の入り」までを
時系列順に並べたものです.
あれあれ?月の出の直後は,下弦の月の弦が上を向いていて
上弦の月の弦が下を向いてしまっていますね.
しかも南中したときには弦は横を向いてしまっています.
実は「上弦の月」「下弦の月」の由来は
「月を弓に見立てたときに,弦が上を向いているか下を向いているか」ではない
のです.
弓に見立てたときの弦が上を向いているか,下を向いているか,で
両者を分けられるのは… 月が沈む時間だけなんです.
旧暦では三ヶ月毎に季節が変わります。
「春」は「一・二・三月」
「夏」は「四・五・六月」
「秋」は、「七・八・九月」
「冬」は「十・十一・十二月」です。
そしてそれぞれの季節に属する月には
「初・中(仲)・晩」の文字をつけて
季節をさらに細分するのに使いました。
それで、「八月」は秋の真ん中で「中秋」で、
その月の半ばである15日は、だいたい満月になりますから、
満月のことを「十五夜の月」といい、
その中で特に八月十五日の秋の澄んだ空に昇る満月を、
古くから日本では鑑賞する風習があり、
このときの月を「中秋の名月」と呼ぶようになりました。
その時期は収穫の頃であり、
その年の収穫物を月に備える風習が各地に残っています。
しかし、
旧暦八月十五日の中秋の名月は、実は
満月でないことが多いのです。
新月から満月までの平均日数は約 14.76日で、
旧暦15日の月齢平均より 0.76日分だけ長い値ですから、
実際の満月は旧暦15日よりやや遅れる傾向があります。
「中秋の名月」は、一種の季節の風物詩であり、
天文学そのものの厳密な事ではないので、
そのくらいは 全然気にしないようです。
それよりも 天体に関する行事で気になるのが、
七夕の時と同じように その日の空模様です。
晴れるかどうか、これは大問題でしょう。
実際は、この時期(現在の暦の 9~10月)は、台風シーズンであり、
また秋の長雨「秋霖(しゅうりん)」の時期にもかかりますから、
江戸時代の書物には「中秋の名月、十年に九年は見えず」
のような記述もあるほどで、昔からあまり晴天率が良くなかったようです。
また、今の時期、南の空の月を眺めていると
その近くにひときわ明るく「木星」が見えています。
木星は太陽の第5惑星で、他より飛び抜けて1番大きい惑星で、
他のすべての惑星を合計したよりも、2倍も大きく、
地球の 318 倍の大きさを持っています。
明るさも、天空で太陽、月、金星についで4番目に明るい天体です。
そのために有史以前から知られていました。
西洋名では、Jupiter
英語読みでは「ジュピター」、
ラテン語読みでは「ユピテル」)といいますが、
ギリシャ語では ゼウスというように、
ローマ神話の神の中の王で、
オリンポスの支配者、ローマの庇護者でもあります。
一際明るく大きい惑星であったために、
メソポタミアで主神マルドゥックの名をもらいました。
それ以来、各地の主神名で継承されています。
中国や日本では、公転周期がほぼ12年であることから
十二次を司る星として「歳星」と呼ばれていました。
中国での惑星の呼び名は、もともと
辰星(しんせい):水星
太白(たいはく):金星
螢惑(けいこく):火星 (「螢」は本当は少し違う字です)
歳星(さいせい):木星
鎮星(ちんせい):土星
でした。
「歳星」は約12年(正確には11.86年)で天球上を一周しますが、
中国の戦国時代(紀元前4~3世紀)には 全天を12に分けて(十二次)、
「歳星」がいる位置で年を表わしていたので
「歳を表す星」という意味の名前が付きました。
惑星の命名は五行説の成立より 先だったらしく、
後になって各惑星に 歳星=木、螢惑=火などと
五行(木火土金水)が配当されたようです。
1610年ガリレオによって 木星には、四つの衛星があると発見されました。
http://www.eonet.ne.jp/~univers/universe1.htm
それまでは、すべての物体は、地球を中心に回っていると
信じられていましたから、この衛星の発見によって、
地球以外にも中心になる星があることになり、
ガリレオは公に コペルニクスの太陽中心説(地動説)を支持し主張したので、
宗教裁判所に捕らえられ、終生、獄中の身となってしまったのです。
1989年に、木星とその衛星を探査するために打ち上げられた宇宙探査機は、
彼にちなんで 「ガリレオ (Galileo)」と名づけられました。
秋の空も 興味深く、図鑑や星座図などみながら 子どもと一緒に
理科系のお話や 宇宙や天体に関する絵本も 面白いものです。
三連休には、 ご家族そろって、ススキ狩りに!
秋の野は、秋の七草が、涼やかに揺れて手招きしています。
http://www.hana300.com/aki777.html
そして、お団子を作り、「お月見」を楽しんでみてくださいませ!
『月のうさぎ』や『14ひきのおつきみ』や『かぐやひめ』…
月をテーマにした絵本もたくさんあります。
http://www3.ocn.ne.jp/~mikan08/moon/moon.htm
お休み前には、絵本の読み聞かせもいたしましょう。