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【源氏物語ゆかりの地】 京都 源融の山荘「棲霞観」跡 清凉寺(嵯峨釈迦堂)

2015年02月05日 | 平安あれこれ

 源氏物物語ゆかりの地 清凉寺のご紹介です。

2014年11月、京都市右京区にある
嵯峨釈迦堂こと清凉寺(せいりょうじ)を訪ねました。


清凉寺 阿弥陀堂


嵯峨天皇の皇子として生まれ
皇族賜姓の源融(みなもとのとおる)は
『源氏物語』の主人公・光源氏の
モデルのひとりといわれています。

清凉寺の地は、
平安時代前期、源融の
山荘・棲霞観(せいかかん)があったところで、
融の死後、息子たちが融の遺志を継ぎ、
阿弥陀三尊を本尊とした仏殿が棲霞観内に完成し
棲霞寺が誕生しました。

この阿弥陀三尊像は現在、国宝に指定されており
霊宝館に安置されています。
阿弥陀仏は、源融が亡くなる前に自分の顔に
似せて作らせたといわれ「光源氏写し顔」の
伝説をもっています。

※霊宝館は春と秋に公開されます。


↑源氏物語ゆかりの地説明板。
クリックで拡大します。


清凉寺は、987年、
東大寺の僧・然(ちょうねん)が
宋から迦如来像を持ち帰り発願、
没後、弟子が遺志を継ぎ棲霞寺内に
釈迦堂を建立したことに始まります。



清凉寺本堂
木造釈迦如来立像(国宝)がご本尊です。



本堂裏側の様子。
お庭も素敵でした。



多宝塔



■源融公墓所




多宝塔の裏側に源融の墓所があります。




■『源氏物語』<松風>巻より

 造らせたまふ御堂は、大覚寺の南にあたりて、
 滝殿の心ばへなど、劣らずおもしろき寺なり。


 訳:(光源氏が)ご建立なさっている御堂は、大覚寺の南に当たって、
   滝殿の趣なども、それに負けないくらい素晴らしい寺である。



 【本文・訳引用】 渋谷栄一氏のサイト『源氏物語の世界』


光源氏が造営した「嵯峨の御堂(みどう)」は、
大覚寺の南にあり、滝殿の趣なども
大覚寺にある滝(=名古曽の滝)に負けないくらい
素晴らしい寺であったようです。

この「嵯峨の御堂」こそが、
源融の別荘であった棲霞観がモデルと考えられています。




*☆*―――――――――――――――――――――――――――*☆*

 清凉寺<嵯峨釈迦堂>

  所在地:京都市右京区嵯峨釈迦堂藤ノ木町46
  交 通:京都バス・市バス「嵯峨釈迦堂前」下車

*☆*―――――――――――――――――――――――――――*☆*





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