平安時代好きブロガー なぎ です。
2024年5月のこと。
京都市上京区にある晴明神社をお参りしたあと、一条通を西へ歩きました。
一条通は車一台が通れるほどの道幅で市街地では一方通行の部分が多いそうです。
一条通はかつて、平安京の北限を東西に通る「一条大路」でした。
一条大路は幅10丈(約30メートル)もある大路であったのだとか。
現在、京都市上京区一条通大宮東入の民家に「源氏物語ゆかりの地説明板 No,20 平安京一条大路跡」が設置されています。
【民家に設置されている「源氏物語ゆかりの地説明板 No,20」】
説明板より全文
平安京一条大路跡
平安京北端の一条大路は、北極大路の名もあり、道幅は10丈(約30m、12丈説もある)。賀茂祭の祭列は一条大路を通ったので、両側には皇族・貴族の桟敷が設けられ、物見車が立ち、地べたには民衆が坐りこむなど、その喧騒ぶりは『栄華物語』、『枕草子』や『年中行事絵巻』「賀茂祭」に描写されている。「一条大路これ祭場なり」と言われた(『小右記』)ゆえんである。
『源氏物語』「葵」では、一条大路を通る斎王御禊列に参加する光源氏を一目見ようと、六条御息所と葵上の一行が見物場所をめぐって車争いをする有名なエピソードがある。
発掘調査で路面や溝跡が検出されている。
平成20年3月 京都市
※漢数字は算用数字に書き換えました。
※賀茂祭は現在でいうところの葵祭。
平安京内の大路は8丈(道幅約24メートル)、小路は4丈で碁盤の目で区切られていました。
そうした中、一条大路の道幅は10丈または12丈であったというのですからかなりの広さですよね。
【参考】
(公財)京都市生涯学習振興団 編集・制作/『新版 平安京図会』 山代印刷株式会社 2024年
(公財)京都市生涯学習振興団 『京都市平安京創生館展示図録 平安京百景』 山代印刷株式会社 2021年
「源氏物語ゆかりの地説明板」とは?
『紫式部日記』において『源氏物語』が書かれていたことがわかる記述から千年目を迎えた平成20年(2008年)、京都市内の「源氏物語ゆかりの地」に説明板40基が設置。
令和5年(2023年)はさらに7基が新設されました。
「源氏物語ゆかりの地説明板」をめぐるマップについては、京都市公式ホームページ「京都情報館」内にあるほか、京都アスニーで販売中の『平安京図会』にて見ることができます。
私は最初に設置された40基を数年かけてまわりました。
令和5年(2023年)、40基のうち3基は内容の充実を図ったとのこと。
新たな7基も含めて全47基をまたゆっくり訪ねたいものです。
マップを見ながら説明板をそれぞれ訪ねるのは楽しいですよ!!
>~「源氏物語」ゆかりの地を訪ねる~(2023年12月27日)
>源氏物語ゆかりの地 スタンプラリーと説明板について~埋蔵文化財の発掘成果から~(2023年12月27日)