金沢の観光スポット体験レポート その407(No.635)
◇兼六園の石塔巡り ②
兼六園には6個の石塔がある。桂坂口より入り霞が池~山山
~さざえ山~瓢池の順序で紹介します。
4)鶺鴒島(せきれいじま)の石塔
島の右端には五重の石塔がある。陰陽石は誕生、相生の松は
結婚、五重の石塔は死を意味し、人生の三大儀式を表現した
ものといわれている。
■写真は鶺鴒島
■写真は鶺鴒島の塔
5)さざえ山三重宝塔(さんじゅうのほうとう)
栄螺山の山頂に立つ石塔。高さ6m50cm、青戸室石と赤戸室石が
使われている。12代藩主前田斉広を供養するために建立された
もので、建立したのは斉広の正室・真龍院と側室・栄操院
(13代藩主斉泰の生母)だ。天保10年(1839)5月に二人で普請奉
行に戸室石の伐り出しを願い出、7月にはすでに一重目ができ
ているので、間もなく完成したと思われる。
一重目に珠洲産の桜の木を彫った仏像と法華経の経巻、斉広の
肖像を納めた。また、今はないが、三重の笠には24個の青銅
製の風鐸が吊り下げられた。斉広の娘で異母姉妹である次女
と三女が献上したものである。
■写真はさざえ山
■写真はさざえ山三重宝塔
6)瓢池中洲の海石塔(かいせきとう)
瓢池の中にある島に立つ石塔。高さ4m10cmで、虫喰いのように
穴のあいた薄茶色の笠石が六重に積み重ねられている。宝珠、
請花、塔軸は青戸室石、火袋は坪野石だ。
この由緒については、3代藩主前田利常がつくらせたもので、
金沢城の玉泉院丸の庭園にあった13層の石塔の一部をここに
移したという説と、加藤清正が朝鮮出兵の際に持ち帰って豊臣
秀吉に献上したもので、秀吉から初代藩主前田利家に下賜さ
れたという二つの説が伝わっている。
石塔のそばには根元まで枝を垂らした枝垂れ桜がある。兼六園
の枝垂れ桜の中で一番の老木だが、毎年見事な花を咲かせ、
桜花が海石塔に流れかかる様が美しい。
■写真は瓢池
■写真は瓢池中洲の海石塔
参考資料:「兼六園図鑑」インターネットより
(完 2015.7.18撮影 他)