村上春樹著書の本を一冊読み終えました。
上・下巻の分厚い単行本でしたから、二冊と言うべきでしょうか。
本の題名は、海辺のカフカ
たまたま次女の部屋の書棚にあり、手に取り読み始めた私です。
夫の話によると、次女がまだ娘の頃、長女婿のHさんから借り、それを夫が又借し、読んだとの事。
そのまま返しもせず、我が家の本棚に置きっ放しとは。
失礼なことをしてしまったようですね~
少し前、その話を彼にしたところ、「返してくれなくてもいいですよ。随分古い本だな~」と、言ってました。
ノーベル文学賞候補とまで言われ、作家としての才能を認められ、世界中の若者たちの心を掴んで離さない書物との私の印象。
ですのにまだ読んだのは、50代の頃、手にしたノルウェイの森一冊だけ。
授賞した川端康成と大江健三郎氏以外で、ノーベル賞候補に挙がった日本の作家と言えば、他に、遠藤周作氏、安達公房氏等が思い出されます。
安達公房著の砂の女の印象は強烈でした。
遠藤周作氏の書物は、それなりに若い時期、親しみましたが、なんといっても一番感動したのは、映画化もされた沈黙です。
私が大学生の頃、大変話題になりました。
共感を覚え、心惹かれた書物が多かったですね~
それに比べ、ノルウェィの森の読後感は、何とも形容しがたく、感動といった言葉からは、程遠いものだったような・・・・・・
粗筋は、ほとんど覚えていません。
ゆえに、まことにうろ覚えな感想ですが、、虚無感のようなものが漂っていて、書物から明るさは見いだせなかったような気がします。
私が好むタイプの書物ではないと感じ、50代の頃、読んで以来、この人の本は一度も手にしていません。
何を思いたってか、この歳になり、また急に読みたくなり、身近にあった海辺のカフカを読みはじめたという訳です。
その後も、ますますブームを巻き起こした世界的人気作家の思想と本の魅力を、何としても知りたいとの思いからだったような気がします。
さて読み終えた今、読後感を書きたいのですが、私は、まともなことを書く自信など全くありません。
この書物は、いったい読者に何を訴えたかったのだろう、と自問自答しても、混沌としており、何も答えが返ってこない。
所詮、私のように年を重ねた女性には、ふさわしくない本。
でも若者には、おそらく理解できるのでは。
ゼネレーションギャップに突き当たったような気分です。
いえいえ、私に読解力が欠けているだけでしょう。
私の年代でも、この書物の言わんとすることが分かる方は、大勢いらっしゃるのかもしれません。
夫に尋ねたところ、村上春樹の書物を嫌ってはいないようです。
でも特別好きっていうわけでもないらしく、一言漏らした感想が面白かったです。
彼の本には、
「僕の言うこと分かる?」
「わかるような気がする」
っていう会話がよく出てくると。
確かにそうなんですね~
海辺のカフカでも、この会話が幾度か出てきます。
会話を交わす二人には無論分っているのでしょうが、私には、今ひとつよく分からない。(笑)
若者たちには、分かるのでしょうか?
私の誠に未熟な独断で、勝手にお話を要約させて頂くなら、悩み多き15歳の少年の、心の成長物語、といったことになるのかしら???
おいたちの悩みを心の葛藤として抱く少年が、そこから脱皮していく姿を描いたお話しのようにも感じました。
人生にそれぞれ問題を抱えた個性的な登場人物たちが、少年を取り巻くように、何人も登場します。
同時並行で、別のお話しのように描かれますが、直接的、間接的に、主人公の少年の成長を助け導いていく。
そんな風にも受け止められましたね~
物語は大人のファンタジーといった方がいいのかしら。
現実にはあり得ないことがたくさん出てきて、その比喩が意味することとなると、とても難解です。
しかしストーリーそのものは、非常に明快で分かりやすく、文章も驚くほど平易。
そしてワンセンテンスが、非常に短いですね~
ですから、深い文脈は理解できていなくとも、読みやすく、肩の凝らないお話でした。
とは言いましたが、最初は混乱しますよ。
お話の設定が複雑だから・・・・・
読み進むうちに、混乱した紐がほどけていきます。
それなりに面白かったけれど、感動はしませんでした、と言ったところです。
村上春樹の文学的価値なんて、この本を読んだだけでは、私には、とんと分かりません。
何だか、あまりに情けないので、あと数冊読んでみようと思いました。
昨日の夕食の折、夫にお願いしました。
「あなたの書斎にある村上春樹の書物を数冊出しておいてくれない」と。
起床して階下に降りると、テーブルの上に三冊置いてくれていました。
すべて文庫本ですが、それで十分。
嬉しかったです。
さぁ~どの本から読みましょうか。
エッセイにしてみようかな~
何だかちょっと、少女のようにワクワクしてきました。
これって、私はやはり、この人の小説の面白さに、多少なりとも惹かれているのかしら。
何かが、あまりに違い過ぎる、といった気もするのだけれど。
あと数冊読めば、ノーベル文学賞候補とまで言われるこの作家の魅力が、幾分わかって来るのではないか、と期待しています。
日記を書き終えた今、恐る恐る海辺のカフカの書評を検索して、幾つか読んでみました。
先に読んでブログに読後感想を綴れば、上手にまとめられたかもしれませんが。
それでは、借りものになってしまいそう。
ですから、予備知識なく、まっさらな気持ちで私の感想を述べましたが・・・・・・
あぁ~やっぱり駄目。
深読みが全然できていません。
但し、この人の作品の中でも、海辺のカフカは、解釈が非常に難解な書物のようでした。
年取った私に限らず、一般の読者にも、そのような印象で受け留められているようです。
まだ二冊目ですから、もっと分かり易いお話しにすべきでしたね~
私の年齢には、相応しくない書物と思いつつ・・・・・・・
最後まで、よく読み通したものです。
自分の頑張りを、ちょっぴり褒めてあげたい気分で、今はいます。
お立ち寄り下さいまして、有難うございました。
今日も素敵な1日をお過ごしになられますように♪
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