普通な生活 普通な人々

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中村とうようさん、ご冥福を祈ります。

2011-07-25 23:19:09 | 音楽にまつわる話<的>な
 60年代、70年代、そして80年代と、「ニューミュージック・マガジン」を舞台に、切れ味鋭い、それでいて決してアーティストへの愛情を忘れることのなかった独特の評論で、多くのミュージシャン、アーティスト、音楽評論家、音楽雑誌編集者に多大な影響を与えた、中村とうようさんが亡くなった。
 あまり書きたくはないが、自殺だった可能性が高い。

 昨年の夏頃に、今野雄二さんの訃報を聞いた記憶がある。テレビなどのメディアを舞台に、やはり評論家として一世を風靡した人。彼も自殺だった。今野雄二さんはボクが当初プロデュースしていた頃のP-MODELが「MOMO色トリック」の中で揶揄していたこともあって、亡くなった頃には『今野雄二 P-MODEL』の検索数が増大していた。ボクは別に今野雄二さんを嫌いでも好きでもなかったが…。

 それにしても、今野さんの場合は〈病気〉だったと聞いているが、中村さんはなにがあったのだろうかと、思う。音楽評論の端くれをいまも続ける者としては、どこか理解可能な「パーツ」があるから余計に、気になる。
 
 音楽評論というジャンルは、すでに20年も前に枯死している。音楽を評論するということの無意味さをリスナーが声高に言い始めた時があった。好き嫌いで良いじゃないかと。それはその通りで、ことに音楽と言う嗜好品に近い表現はそれ以外の存在意義もみいだせないほど。

 ただ、評論の対象になリうる音楽というものも存在するのは確か。

 中村とうようさんは、音楽評論という表現の場が失われたことに絶望したわけではないだろう。無理矢理にそうした場をこじ開けることだって、中村さんならできたはず。

 本当に何があったのだろう? 

 そして、中村さんが立川に住んでいたという事実も、ボクを驚かせた。
 
 ボクも立川在だから……。ご冥福を祈ります。