河村顕治研究室

健康寿命を延伸するリハビリテーション先端科学研究に取り組む研究室

科研費申請締切

2009-11-11 | 大学
10日、日本学術振興会への科研費の申請が締め切られた。
結局私の申請分は先週末の修正で問題なく無事申請されたと報告があった。

大学全体の申請数も明らかとなったが、昨年度よりもさらに申請数は減少していた。
基準協会へ提出する書類の準備が忙しかったからではないかなどと言われているが、きっとそんなことが理由ではないと思う。
もっと根本的な問題があると思うのだが、個人的にはこれ以上どうしようもない。
周りにも科研費の申請を勧め、自分自身もめいっぱい申請しているのだから、これ以上やれば煙たがられるだけだろう。

申請数は少なくても、せめて採択率は例年以上であることを願っている。
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大阪天満宮へ出張

2009-11-10 | 研究・講演
保健福祉研究所の研究にかかわる用件で午後からK先生と共に大阪天満宮へ出張してきた。

別に学業成就をお願いに行ったわけではなくて、大阪天満宮駅の近くの事務所に打ち合わせに行ったということである。
ところが、見込みよりも早く着いてしまい時間が余ったので、大阪天満宮に寄ってみることにした。
とりあえずお参りをして、ついでにおみくじを引いてみた。

私は「大吉」。
K先生はと言うと、じっとおみくじに見入っている。
「どうですか?」
と声を掛けたら、
「凶でした。」

同じ目的でここまでわざわざやってきて、かたや大吉、こなた凶。

「いやーこんな珍しい組み合わせはそうあるものではありません。良い徴候かもしれません。」

いつも前向きでおきらくなK先生であった。
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科学する心、創造する力

2009-11-08 | 研究・講演
夕方何気なくテレビを見ていたら益川敏英先生が出演しているのに目が止まった。
ちょうど日経新聞の「私の履歴書」が今月は益川敏英先生なので気になったのである。

番組はNHKの日曜フォーラムで「科学する心、創造する力~ノーベル賞受賞者からのメッセージ~」という企画であった。
益川先生のほかに利根川進先生(マサチューセッツ工科大学教授)も出演されて、興味深いお話しをされていた。

11月4日の日経新聞に書いてあることそのままを今日の放送で益川先生が話されているのを聴いて、興味深かった。

益川先生のお父さんは本当は電気技師になりたかったのがサイン、コサインがわからず諦めたというのだが、科学や理科には相当通じていたのだそうだ。
それで、当時小学生の息子である益川先生を連れて銭湯に通う道すがら、いろいろな質問を益川先生に投げかけては「講義」をしていたのだそうだ。
例えば
「おい。なぜ月食は毎月起こらないか分かるか。」
「それはな、地球から見た月が回る平面と、太陽が動く平面との角度が5度ずれているからだ。」
などと解説してくれたとのことである。

そう言ったことから理数系が得意になって、科学する心が芽ばえたというのである。

ほかにも、「高眼手低」という言葉を、座右の銘として紹介されていた。
目標は高く掲げ、実際に取り組むのは低レベルのところから着実にというような意味だそうだが、心構えとして覚えておいて良い言葉だと思った。

別にノーベル賞を目指す必要は無いが、人生、目標は高く掲げて、科学する心を持ち続けたいものである。
また、そう言った志を、学生や息子など次の世代にも伝えたいと思った。


しかし、人間はなぜそう言った科学する心を持つことができるのだろうか。
人の脳の働きは不思議である。
教わったわけでなくとも、真理を知りたいという欲求は誰でも持っている。

これからの人類の最大の研究テーマは「脳」と「宇宙」なのだそうだ。
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科研費申請書修正+再々登録

2009-11-06 | 研究・講演
出張から帰ってきたばかりだが、科研担当の事務の方から科研費の書類に不備が見つかったので修正せよとのメールが入っていたので、疲れた体にむち打って、再度修正登録作業を4つ分行った。

主には最後の研究費の総額を書くところを抜かしていたので、それを直した。
昨年までは必要なかった記述である。
毎年、目を通しているのだが、微妙に変更されたところはどうしても気づかずにそのままになってしまう。

こういう時は、事務のチェックがありがたい。
提出の最終締切は10日なのでもうこれ以上は物理的に修正できそうにない。

あるいは月曜の夜にまたこの作業をやる羽目になるのだろうか。
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幸福のメール

2009-11-06 | 研究・講演
いきなり40分の英語での講演依頼が来たことはこのあいだ書いたが、今回の学会中に同じ井上先生から別のメールが届いた。
問題の学会は1週間後に迫っている。
学会から帰ったら、死にものぐるいで講演の準備をしなくてはと考えていたやさきだった。

メールの内容は簡単で、学会に思いのほか演題がたくさん申し込まれたので、講演を40分から20分にして欲しいと言うことであった。
最初から20分の英語講演と言われたらそれでも長すぎると驚いただろうが、いったん40分の講演を覚悟していただけに気持ちがずいぶん楽になった。
20分くらいなら何とかなるだろう。

幸福のメールであった。
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基礎学術集会2日目

2009-11-06 | 研究・講演
午前中にC.W.ニコルさんの記念講演があった。
医学の学会でなぜこのようなタレントを呼ぶのか意味が分からず、最初は無視しようかと思ったが、他に発表がなく、何の期待もせずに講演を聴き始めた。
最初は、壇上でテレビでよく聴いた語り口で自分の過去のことを話していた。
黒姫に住んで、森の貴重な木が伐採されていくのに反対していたが、反対運動は精神的に疲れるので、発想を変えて荒れた山を買い取って、自分たちで森を守り育てることにしたのだというあたりから、スライドの映写が始まった。

私は、全く期待もせずにただぼんやりと講演を聴いていただけなのだが、本気で引き込まれてしまった。
この森はアファンの森と名付けられているが、アファンの森とはもともとニコルさんのふるさとの荒れ果てた山で、最近になって住民が木を植えて生き返らせた森なのだそうだ。

詳しい内容は下記に出ている。

http://www.nikkei.co.jp/biod/columns/index.aspx?n=MMWEa3000022102009&cp=1

話を聞いて、なぜ今回の会長がニコルさんに講演を依頼したのかよく分かった。

ニコルさんの行っていることは癒しであって、我々の医療行為と根底では通じるものがあるからだ。

ニコルさん自身が、自分は医療技術はないが森を守り育てることで日本に貢献できていると語っていた。

貴重な話を聴けて本当に良かった。



その後、午後からのセッションで、岡大医学部後輩の高橋先生が共同研究の成果を発表した。

膝前十字靱帯再建術後早期のリハビリテーションの工夫
The improvement of the rehabilitation in early stage after the anterior cruciate ligament reconstruction

岡山済生会総合病院 整形外科
高橋 欣吾  林 正典  今谷 潤也  川上 幸雄
清水 弘毅  高田 逸朗  岡田 幸正  井上 円加
リハビリテーション科
藤井 俊宏
吉備国際大学 保健科学部・理学療法学科
河村 顕治
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科生体機能再生・再建学講座整形外科
尾崎 敏文
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第24回日本整形外科学会基礎学術集会

2009-11-05 | 研究・講演
本日からパシフィコ横浜で開催されている第24回日本整形外科学会基礎学術集会に参加している。

主会場で朝一番に行われたシンポジウム「関節軟骨の修復・再生」ではシンポジストの1人として私の留学仲間の北大整形外科の岩崎先生がすばらしい発表をされていた。
岩崎先生はハンドが専門で、留学当時は手関節のバイオメカを研究されていたのだが、帰国後は教授の方針で軟骨再生の研究を精力的に行っていた。

一般の人は整形外科医が基礎の分子生物学的な研究を行っているなどと想像もしていないだろうが、実際にはこの学会の演題の半分以上がそのような研究課題で占められている。IPS細胞を発表して世界的に有名になった山中教授も元々は整形外科医であり、実際に整形外科医が最先端の研究を行っていることが日本の強みなのである。
アメリカでは整形の医師が基礎研究を行うことなどあり得ない。
整形外科医は手術で稼いで、研究したいことは基礎の研究員を雇って任せるのである。

日本の大学に所属する整形外科医は、忙しい診療の合間をぬって基礎研究も行うのであるからとても大変である。

昼には山海嘉之教授の講演「ロボットスーツの基礎研究と臨床応用」を拝聴した。
以前一度山海教授の講演は聴いたことがあったが、その時に比べて飛躍的に発展していてとても驚いた。
産業化が進むということはこういうことなのかと目を開かれる思いであった。
山海教授の会社であるサイバーダインは資金が潤沢であるようで、必要なら数千万円もする計測器機でも、山海教授が必要だとしたら翌日には即発注されるのだそうだ。
そのうち、世界中で山海教授のロボットスーツが使われるようになるのも夢ではないように感じた。

午後のセッションで発表を行った。

電気刺激はPC12m3細胞において神経突起形成をp38MAPキナーゼ経路で誘導する
Electrical stimulation induces neurite outgrowth in PC12m3 cells via the p38 mitogen-activated protein kinase pathway

神経再生のセッションであったが、発表後はかなり質問があった。

この学会はマニアックな専門家の発表の場なので、中途半端な発表は不向きである。
結構細かなところまでいろいろと質問される。
発表も気合いが入る。

その後、いくつか発表を聞いて、夕方はポスターセッションを聴きに行った。
夜には全員懇親会があり、それに参加した後、岡大の整形外科の懇親会に参加した。

尾崎教授は、今年は岡大から15題発表があったが、来年は20題発表しようと発破を掛けていた。

今回は基礎配属で、整形の医局に3ヶ月間来ているという医学部の学生5人も学会に来ており、岡大は研究が活発で勢いがあって非常に良い雰囲気であった。
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EX-ICサービスで学会出張

2009-11-04 | 研究・講演
明日から横浜で日本整形外科基礎学術集会が開催される。
基礎の学会らしく、今回は私は分子生物学の研究成果を発表する。

整形外来で膝痛の患者さんを診察したり、教室で学生にリハビリテーションのことを教えたりするのとは全く次元の違う内容で、横浜に向かう新幹線の中で、頭をそちら向きに切り替えるために、福岡伸一さんの新書を読んでいる。

今日は講義があったので、高梁で講義を済ませてからJRに乗った。
今回初めてEX-ICサービスを利用している。

岡山の田舎でも切符を買わずにネットで予約して新幹線にスムーズに乗れる時代の到来である。

さらに、新大阪からはこうしてネットに接続することもできる。

ちょっとずつ21世紀になりつつあるような感じだ。

こんな時代だから私ももう少し勉強をして、何が何だかよく分からない分子の世界のことにもついて行きたい。

明日からは気張って勉強してこようと思う。
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過ぎ去った研究

2009-11-03 | 研究・講演
2週間後には京都で行われるVIMS3において40分程の英語での講演を行わなくてはならない。
ここのところインフルエンザ騒ぎで自宅にこもっていたので、思いの外仕事がはかどった。
学会誌投稿論文の査読や院生の投稿論文のチェックなどもせっせと済ませた。
今週木曜日に予定されている日本整形外科基礎学術集会での発表準備も何とか目処がついてきた。
そこで、VIMS3での発表準備を開始した。

発表内容はIsokinetic CKC Exerciseに関するシミュレーションについてであるが、過去に発表した内容などを古いものから順に見返していったところ、膨大なデータが蓄えられていることが分かった。
これをつぎはぎして、最新の知見を加えれば、講演は何とかなりそうだ。

それにしても、これまで良くこれだけのことを飽きもせずやってきたものだと、我ながら感心した。
その一方で、学会発表こそORSを中心にそれなりに頑張ってきたものの、一流誌といわれるような英文誌にはほとんど投稿していない。
原因は、次から次に新しいことに取り組んできたせいで、最後の詰めの投稿が後回しになってきたからだ。

これまでに費やしてきた膨大なエネルギーを思うと、何ともむなしい気がする。

そのことに気づかされたことからすると、今回の無茶とも言える講演依頼はありがたいと受け止めるべきかと思う。
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新型インフルエンザ蔓延

2009-11-03 | Private
突如家庭内で発生した新型インフルエンザだが、早期にタミフルを服用させたのが功を奏したのか、発熱は一夜で治まり、今のところ私自身も感染の徴候は見られない。
潜伏期からすると、もし発病するならそろそろ症状が出ても良いころだ。
我が家は何とかこのピンチを乗り切ったかと思える。
子どもも明日からは問題なく登校できるはずだ。

ところが今朝になって子どもが通う学校から1週間の学級閉鎖の連絡があった。
何と昨日以降、1クラスで15人ものインフルエンザ発症があり、急遽学級閉鎖になったとのことであった。
先週から休んでいる子どもにしてみると冬休みが2ヶ月早く来たようなとんでもない長さの休みである。
補講が行われるだろうから、冬休みは本当に数日しかないのではないだろうか。
学級閉鎖が明けて、登校が始まってから本格的な流行シーズンが始まるのだが、未感染の残りの子どもに集団発生が起これば、再度学級閉鎖と言うことになるのだろうか。
これでは学校生活は崩壊である。
家族もいろいろ都合があるから、いきなり長期の休みと言われても大混乱だろう。

今回の顛末で感じたのは、年齢による新型インフルエンザのかかりやすさの違いである。
新聞でも報道されているように、小中高校では集団発生が頻繁に起こっている。
ところが、我が家のことをみても、感染者と濃厚接触しているにもかかわらず、何ともない親もいる。
やはり、成人にはなんらかの免疫があるのだろうか。
そうは言うものの、小学生に限れば、友達と遊ぶ時にべたべたとじゃれ合うので、それが集団発生の一番の原因なのではないかと思う。

私は、たまたま子どもが発熱した日の午前中に医療従事者用のワクチンを接種したのだが、ワクチンの効果は1ヶ月後くらいからということだから、発症しないのはワクチンのせいではない。

大学も今後新型インフルエンザの蔓延が心配だが、早くワクチンが供給されないかと思う。
特に、来春国家試験を受験する4年生にとっては大きな不安材料である。
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