季刊&ひとまわり大きなサイズになった、新しい『児童文芸』。
桜咲く春らしく、やわらかなパステルカラー。
巻頭の名木田恵子さま-春夏秋冬ものがたり『ラブレター』
イラストも文章もほんとうに春らしく。
田中風馬さまの写真『みーつけた!』は、春の日ざしが胸に飛びこんできて。
おしのともこさまの『1年1組の事件簿』、すごくあったかい。
特集1 子どもたちは、今!?-SDGs、with コロナ…
野上暁さまの総論がすばらしかった。
SDGsについての「人新世の『資本論』」の批判を受け止め、
最初の被爆国でありながら原発再稼働・サンゴ礁を破壊する辺野古基地建設を強行する政府が、
SDGsが進める課題をどれだけ本気に対応できるかは疑わしく、
どう見ても見せかけのアドバルーンにしか見えないのだ、とバッサリ。
子どもの本には「今この時代に子どもたちと何を共有し。お互いに何を目ざすのかを真摯に語り合う責務」があるとしている。
『おはなしSDGs エネルギーをみんなに そしてクリーンに』を書かれた森川成美さまの文章も良かった。
悩まれてあの本があの形になったのかと、もう一度読んでみようと思った。
新井悦子さまの絵本で伝えるSDGs with コロナも、とてもわかりやすかった。
もりなつこさま、おしのともこさま、阿川智美さま、もえぎ桃さま、丸山千耀さま。
それぞれに、気持ちが伝わってきて。
新連載の宮下恵茉さまの『妖精たちのいたずら』は、女の子同士の苦しいような胸キュン展開が見られそうで。
石川千穂子さまの『猫町浪漫 百年に一度の大泥棒』は猫好き必読。
「この一冊ができるまで」は、おのかつこさまの『ふかふか』。
土山優さまの「赤ずきんちゃんの町 アルスフェルト」では、
「…ああ、赤ずきんちゃんは、この花を摘んで、病気のおばあちゃんにプレゼントしたに違いないと、物語とリアルを交錯させる」
児童文学評論家&旅人の土山さまならではのリアルな言葉だった。
季刊になって、次が今まで以上に待ち遠しくなりそう。
児童文芸、ますます多くの方に読まれますように!
失敗しても一日たてば元気になれるのは幸せ。みなさまのおかげです。
今夜は市立病院小児救急当番。
サッカーワールドカップ最終予選を見られないのが残念。
今日もびよよよ〜〜ん (*^ __ ^*)