佐々木ひとみさま、野泉マヤさま、堀米薫さま、三人合作の「みちのく妖怪ツアー」。
今回は第6作「謎解き編」。
子どもたちが謎解きツアーに参加し、さまざまな「怖さ」を体験する。
1 長左衛門ギツネ(宮城)
松島に来ていた光(あかり)は、謎解きツアーに誘われた。
誘ってくれ付き添ってくれたのは、推しの芸人さんそっくりの長左衛門というお兄さん。
長左衛門というのは、松島に伝わる〝怪しギツネ〟の伝説から取ったガイドネームだった……
これ一作でガイド本にもなりそうな詳しい内容にびっくり。
キツネにまつわるクイズや民話も盛りだくさん。さすがです。
2 雪女(青森)
弘前公園のイベント「妖怪謎解き歩き」に参加した巧。
5つのクイズの答えの文字を並べ替えると妖怪の名前になるという。
最後の場所で若いお母さんから託された赤ん坊が、雪女の民話のようにだんだん重くなって……
雪女にぞくっとするし、名物の「いがめんち」も食べて見たいな。
3 人魚(秋田)
オカルト好きの八重が謎解きツアーに参加すると、その景品には不老不死の薬があった
一緒に行ってくれるスタッフの濡髪青海さんから、日本海の海岸に流れ着いた人魚の話を聞く。
もらって食べたクッキーを食べたあと、濡髪さんが豹変し……
いやあ、こわかった。おそろしやおそろしや。
4 来訪神スネカ(岩手)
東京から岩手のじいちゃんのところにやってきた陸。
じいちゃんに重要無形文化財「吉浜のスネカ」の話を聞く。
スネカの名前の由来は怠けてばかりいるとスネに火ダコができ、その皮をはぐから。
木の根やアワビの殻をつけたスネカのお面や衣装は独特だ。
夏休みの自由研究を「スネカの謎」に決めた陸は、スネカ体験をさせてもらうことに。
ところがスネカの衣装を着せてもらって着いた浜は「妖怪浜」で……
岩手にも秋田のなまはげに似た「来訪神」の風習があったんだ。
それにしてもスネカに同化していく描写がこわすぎ。
5 鮭のオオスケ(山形)
亜実のおじいちゃんの親友・シンちゃんは、鮭のオオスケのせいで亡くなったのだという。
鮭のオオスケが来る日に新巻川へ行くと「鮭のオオスケ、今のぼる」という声が聞こえ、聞いた人は不幸になると。
亜美はその謎を調べるため商店街などで聞き取り調査をした。
川に行くと川の中に作られた木の柵があり、白髪じいさんに鮭のことを聞く。
が、振り返るとじいさんも柵もなく、帰ろうとすると川が逆流して白波が音を立てる。
「鮭の〜オオスケ〜、今のぼる〜〜っ」そして白波の向こうには……
川が逆流する描写がすごくて怖すぎる。
6 猫魔ヶ岳の猫又(福島)
鳥優はおじさんの雅ちゃんと福島の裏磐梯にドライブ。
桧原湖のホテルに謎解きツアーのチラシを見つけ、翌朝、おんぼろバスで出かける。
クイズを解いて猫魔ヶ岳に行くが、登山の途中で子どもたちだけになってしまう。
歩いて行くと、高い岩場や霧。そして霧の中に三匹の化け猫が。
鳥優は一匹の化け猫の模様に見覚えがあった。
「玉……?」と呼ぶと、化け猫は愛らしい猫の姿に戻って……
このおそろしいアンソロジーのラストに優しい展開が、と思ったらまた奈落……
いや、すごいです、このシリーズ。
6編それぞれに各地域の美味しいものも出て来て、もう満腹。
洪水の片付けで強ばっていた気持ちが、怖さで揺さぶられて、落ちついたかも。
佐々木ひとみさま、野泉マヤさま、堀米薫さま、ますますのご活躍を!
昨日は一日不思議に眠くて、三歳児検診にも出向したけれど、
休憩時間はほとんど横になっていたような。
今日午前は大学の先生が来てくださるので、またオンデマンドの勉強予定。
五城目の水害片付けに歌手の高橋優さんが。ありがたいこと。
今日もびよよよ〜〜ん (*^ __ ^*)