先日、高城出土遺物の古銭のことを話題にしました。ビタ銭が1枚無くなっていた話です。しかし、このことがなかったら私も勉強しなかったのでは思っています。
‘高城’は合戦峰地区、高速道路人吉インター近くです。高速道路建設に伴って緊急発掘されて高城の一部分が明らかになった中世の城跡です。1988年(昭和63年)に調査報告書が作られています。
報告書を読みながら勉強しました。江戸時代以前のお城なので「古銭」も中国のお金です。一番古かったのは「淳化元寶」・・・初鋳年990年のものです。中国の古銭が9種類・10枚出土しました。中国の北宋6枚、元1枚、南宗1枚、明2枚です。
写真は「洪武通寶」です。明時代の銭です。
多くの古銭は書かれてある銭名も読み取ることができましたが、かなり摩耗しています。今回はきちんと整頓して展示することができました。不思議に思ったことは江戸時代の日本の銭(寛永通寶)も出土しているのです。いつ頃まで使われたのか分かっていないお城ですが江戸時代にも何らかの形で(お城ではなくて)使われた可能性も残っているのです。
わかっていないことばかりです、高速で全部が壊されたお城跡ではありません。今後、何らかの形で調査をして全容を明らかにしたいものです。古銭が無くなったことが私に勉強する機会を与えてくれました。
今日は曇天でした、風が強くて寒い?感じでした。気温も21℃くらいまでしか上がりませんでした。
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